5年間のまちあるき成果も反映、日吉の地区別「防災マップ」宮前地区で配布

横浜日吉新聞

町あるきの成果に、ハザードマップの危険区域もプラスした「防災マップ」日吉宮前地区で配布されました。

日吉町宮前自治会が発行した「我が家の防災マップ」のマップ掲載面(左側)。洪水発生時には最大で3.0m未満の浸水が想定されているという

日吉町宮前自治会が発行した「我が家の防災マップ」のマップ掲載面(左側)。洪水発生時には最大で3.0m未満の浸水が想定されているという

日吉5丁目から7丁目をエリアとする日吉町宮前自治会(足立弘会長)は、同自治会エリアの浸水・土砂災害想定区域のリスクや地域防災拠点避難場所などを記した「我が家の防災マップ」を昨年(2020年)12月に発行。

同自治会に加入している約4千世帯に全戸配布を行ったほか、「コロナ禍」で現在連絡などが取りにくくなっているという災害時要援護者などにも、緊急事態宣言が明けた後などに配布を行う予定だといいます。

今回の「防災マップ」づくりは、日吉地区社会福祉協議会(日吉社協、片野芳昭会長)が、2016(平成28)年度から5年間の「第3期地域福祉保健計画」(ひっとプラン港北)で掲げた共通テーマ「防災から福祉を考える」による「町あるき」の成果として、日吉本町宮前日吉町箕輪下田の5つの地区で行ってきました。

今回作られた宮前地区の「防災マップ」は、これにプラスして昨年(2020年)7月に更新された最新の「港北区洪水ハザードマップ」の情報を反映。

日吉町宮前自治会が発行した「我が家の防災マップ」に設けられた記入欄(右側)。大地震と水害では地域防災拠点が異なることなども記されている

日吉町宮前自治会が発行した「我が家の防災マップ」に設けられた記入欄(右側)。大地震と水害では地域防災拠点が異なることなども記されている

2つ折りにしたA3サイズの左側に、浸水の目安として0.5メートル未満(大人の膝まで浸かる深さ)のエリアを黄色0.5~3.0メートル未満(1階天井を超えて浸水する深さ)のエリアを緑色土砂災害リスクがある崖地などを茶色の斜線で記したマップを配置し、地域防災拠点や広域避難場所の方向も記しています。

また、右側には「自分で記入してみよう」という欄も設置。安全な避難場所や危険な場所、大地震と水害といったケースごとに異なるいっときの避難場所や地域防災拠点、任意避難場所や広域避難場所、その他の避難場所についてもそれぞれ複数記載できるスペースが設けられています。

マップ内には、「家族みんなで地域を散歩して避難ルートを確認しましょう」、「あなたは災害時にどこに避難しますか」といった呼び掛けや、飲料水や食料品、トイレパック、懐中電灯や携帯ラジオ、貴重品といった非常用備蓄の点検について、自治会災害対策本部(宮前公会堂、日吉5)の場所の確認といった点についても記載しており、「まずは命を守ることのできる行動」についても訴えかける内容になっています。

「防災マップ」とともに配布された案内文では、自分で記入し家庭に応じた決まり事を考えることでの防災対策を呼び掛けている

「防災マップ」とともに配布された案内文では、自分で記入し家庭に応じた決まり事を考えることでの防災対策を呼び掛けている

今回のマップ配布について足立会長は、「1959(昭和34)年9月の伊勢湾台風が日本に上陸した際には、まだ矢上川の土手も現在のようには整備されておらず、この地区も広く水浸しになってしまいました」と、かつて日吉・綱島地区を広く襲ったという水害の恐ろしさについても言及します。

さらに、一昨年(2019年)10月の台風19号の全国的な被害を受け、「今は50年、100年という水害が起きるほどに雨量も増えていると言われています。特に浸水のエリア、居住環境なども一人ひとり異なるであろうことから、実際に“書いてみる”ことで、いつ起きるかわからない災害の状況に備えてもらえれば」と、地域エリアでのマップの利用を呼び掛けています。

昨年開校した箕輪小学校(箕輪町2)も今年4月から新たな地域防災拠点になる予定だが、浸水想定区域にあるため大地震の時のみ対象となり、水害時には避難場所にはならない

昨年開校した箕輪小学校(箕輪町2)も今年4月から新たな地域防災拠点になる予定だが、浸水想定区域にあるため大地震の時のみ対象となり、水害時には避難場所にはならない

日吉社協の片野会長も、「各地区で制作したマップは、冊子として仕上げて地域の防災担当者に配布する予定です。日吉エリアの各地区でも、一部地域を除き、年度内には制作したマップを各戸配布する計画となっているようです」と、5年間の町あるきの成果としてのマップの今後の活用を呼び掛けます。

港北区(大豆戸町、栗田るみ区長)でも、地域に防災関連の講師を派遣して講習会を開くなど、広く防災マップの制作や普及を後押ししてきたといい、行政も含めた「地域ぐるみ」での日頃の防災対策や、その考え方を成果や形として残し、広く知らしめていくことが、“いざ”という時に自分の身を守る、また地域全体の防災力を高めることにもつながりそうです。

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日吉・綱島・高田など区内に17カ所の「避難所」、洪水想定区域に避難準備を発令【解除済】(2019年10月12日)※水害の発生時は「大地震」とは地域防災拠点(指定避難場所)が異なることに注意(水害の発生時、浸水想定区域は避難場所にならない)

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【参考リンク】

防災の地図(横浜市のサイト)

災害関係マップダウンロード一覧(横浜市港北区)

日吉町宮前自治会だより「みやまえ」(同自治会公式サイト)


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