高田駅周辺の生活利便性がより高まりそうです。
きのう(2024年)4月26日(金)に横浜市営地下鉄グリーンラインの高田駅前にイオンリテール株式会社(千葉市美浜区)が運営するショッピングセンター「そよら」がオープンし、同店によると朝9時の開店時には約1000人が詰めかけました。
同店は、食料品と日用品を取り扱う「イオンスタイル横浜高田」(売場面積3345平方メートル)に加え、計16の専門店(テナント=今後開店予定を含む)が出店する都市型ショッピングセンターで、売場面積は計5041平方メートル。
営業時間はイオンスタイルの1階フロアが8時から22時30分、2階フロアは9時から22時30分となっており、専門店は店舗ごとに異なります。駐車場は1階が80台、屋上は117台分を用意し、自転車駐輪場は高田駅前交差点入口周辺に190台分、バイク駐輪場は12台分が設けられました。
3日前の4月23日(火)から店舗周辺のみに告知する形でプレオープンしており、26日は正式なオープン日として、オープニングセレモニーや紅白まんじゅうの配布が行われ、青葉区や都筑区内を中心に活動する「横浜都筑太鼓」が太鼓の演奏で開店時の店内を盛り上げました。
セレモニーに参加した港北区の竹下幸紀区長は「高田エリアの生活利便性がさらに高まることは区としても大変喜ばしく、地域に愛される場所となることを願っています」とあいさつ。
イオンリテール南関東カンパニー支社長の宇治知英執行役員は「みなさまからいただいた声をもとに、より一層地域に根差した店舗を目指していきたい」と決意を述べ、記念のテープカットが行われました。
プレオープンに想定以上の来店
店舗運営の試行期間となるプレオープンの3日間は店舗周辺のみに告知する形としたものの、「当初計画から3割増で数字が推移している。想定以上に広域からの来店が見られた」と同店の西澤正明店長。
もともと同店は高田を中心に日吉や綱島など店舗から半径2キロを主要な商圏に設定していましたが、5キロ程度離れたエリアからの来店も目立ったといいます。
そのため、店内の調剤薬局では当初想定していなかった範囲の病院による処方箋も持ち込まれ、薬の品揃えに不足が生じたケースもあったとのこと。
一方、駅から至近の同店らしく、3日間の来店者は車よりも徒歩が多いとの特徴も見られました。また、スマートフォンなどで商品のバーコードをスキャンして会計するセルフレジシステム「レジゴー」の利用率が約2割と他店より好調だといい、西澤店長は「感度の高いお客様が多い」と感想を述べていました。
また、今回の出店に際しては、あらかじめ高田エリアでアンケート調査を行い、その際に要望の多かった対面販売にも対応した鮮魚売場や総菜売場、焼き立てパン売場は特に好評だったといいます。
加えて「若い世代も取り込んでいきたい」(宇治執行役員)との考えから、2階のエスカレーター付近の目立つ位置に化粧品・コスメ品のコーナーを設けており、こちらも好調だったとのことです。
飲食店は夏までに5店舗が揃う
2階フロアを中心に展開する専門店は、3月の発表時に公表されていなかった4店を含め最終的には計16店(イオンスタイルを除く)が出店。このうち26日のオープン日には10店が営業を始めました。(ページ下部に専門店一覧)
港北区では初出店となった「VANSAN(バンサン)」は、株式会社VANSAN(東京都港区)が80店超をフランチャイズ展開するイタリアンレストランで、“家族で気軽に行ける本格イタリアン”がコンセプト。
株式会社岡田屋(旭区二俣川)が運営を担う同店では店内75席に加えて子どもスペースも備えており、レストランが少ない高田エリアだけに重宝されそう。
同店の隣には「大戸屋」が出店しており、こちらも65席と一定の規模を持つ定食店が生まれることになりました。
今後、5月末には1階・2階で「バーガーキング」の出店をはじめ、夏になると2階に「スターバックスコーヒー」と「大阪王将」が加わる予定となっており、これでイタリアンと定食、ハンバーガー、カフェ、中華の5店舗が揃うことになり、高田エリアの飲食店環境が大きく変わります。
県内初出店、横浜唯一のテナントも
飲食店以外の専門店では、株式会社マスターピース(福井県福井市)によるヘアカラー専門店「カラープラス」が神奈川県が初の出店となり、「根元染め」は税込み2480円、「全体染め」を同2980円という料金に設定し、プレオープン初日から予約が入り満席となっていました。
同店の隣には「QBハウス」がオープンしており、相乗効果も期待できそう。こちらもプレオープン早々に待ち時間を示すサインが15分以上を表す“赤色”になっていました。
イオン系の不動産店「イオンハウジング」は横浜市内で唯一の店舗。街の不動産店には少し入りづらいという層に対し、地元事業者と連携してリフォームから売買まで何でも気軽に相談できる場としたい考えです。同店も港北区在住者が経営する株式会社システムデザインパートナーズ(中区石川町1)が店舗運営に携わっています。
クリニックでは「ソラーレ歯科・矯正歯科」(林大貴院長)が4月28日(日)までは院内を自由に見学できる内覧会としており、診察は5月1日(水)から開始する予定。2階では同院のほか小児科の医院も秋以降にも開院する見込みとのことです。
学習塾関連は、ベネッセのこども英語教室「BE studio(ビースタジオ)」と「そろばん教室88(パチパチ)くん」はいずれも良好な反響を得たというなかで運営を開始しています。
2階中央部に新型「キャンドゥ」
2階フロアの中心部に位置し、一定のスペースを占めるのが2022年からイオングループ入りした100円ショップの「キャンドゥ」で、同店は子育て世代や「Z世代」(1990年代半ばから2010年代生まれ)をメインターゲットにしたという“ライフスタイル提案型100円ショップ”の新型店舗となりました。
1階には港北区内でも複数店舗を展開するクリーニング店「ホワイト急便」が構え、買物時にも立ち寄りやすい環境としています。
このほか、2階の物販関連では眼鏡店の「メガネストアー」が5月末に、携帯ショップチェーンの「テルル」は夏にオープンを予定しているとのことです。
来店200万人、雇用は約300人創出
周辺エリアは人口増加の傾向が見られ、「他の地域と比べ良いマーケットだと理解している」(宇治執行役員)という高田地域で、新たな生活インフラとして船出した「そよら横浜高田店」。
初年度は200万人の来店が目標だといい、施設全体では約300人が勤務するなど、高田エリアに新たな来街者や雇用も生み出しています。
2008(平成20)年3月の高田駅開業から16年、高田駅前と新横浜駅前を結ぶ主要道路の「宮内新横浜線」が開通して3年で、大型商業施設の開店という大きな変化が訪れました。
「そよら横浜高田」のテナント一覧(4月26日時点)
<今後オープン>
- バーガーキング:ハンバーガー(1階・2階で5月末オープン予定)
- メガネストアー:眼鏡・補聴器(2階で5月末ごろオープン予定)
- スターバックスコーヒー:カフェ(2階で夏ごろオープン予定)
- 大阪王将:中華料理(2階で夏ごろオープン予定)
- 携帯ショップ「テルル」:スマートフォン販売(2階で夏ごろオープン予定)
- クリニック:小児科(2階で秋以降オープン予定)
<1階>
- イオンスタイル横浜高田:スーパー(1階は食料品、2階で日用品・医薬品なども取り扱い)
- ホワイト急便:クリーニング
<2階>
- イタリアンキッチン「VANSAN(バンサン)」:イタリアンレストラン
- 大戸屋:和食レストラン
- ソラーレ歯科・矯正歯科:歯科
- カラープラス:ヘアカラー専門店
- QBハウス:ヘアカット専門店
- ベネッセのこども英語教室「BE studio(ビースタジオ)」:子ども英会話教室
- そろばん教室88(パチパチ)くん:そろばん教室
- キャンドゥ:100円ショップ
- イオンハウジング:不動産仲介
【関連記事】
・高田駅前のイオン「そよら」は4月26日(金)に開店、スーパーと13の専門店(2024年3月14日、その後専門店のさらなる出店が明らかになっている)
・開店迫るイオン高田、元区防災担当の新区長と新店長が協定締結で「いざに備える」(2024年4月17日)
【参考リンク】
・そよら横浜高田(高田西1、2024年4月26日開店)
・イオンスタイル横浜高田(そよら横浜高田の核店舗)