＜ひっとプラン日吉＞共通テーマに「地域のつながり」づくり掲げる | 横浜日吉新聞

日吉地区では「地域のつながりづくり」により注力していく方針です。地域の福祉や子育てなどの課題解決を目指す「ひっとプラン港北」が更新され、港北区内の13地区でもそれぞれ2025年度までの計画を策定。今回は「日吉地区」の地区計画を紹介します。

「ひっとプラン港北」は港北区が2006（平成18）年から5年ごとに策定している福祉保健計画で、“ひろがる”“つながる”“とどく”の頭文字が愛称。

区内を13地区に分けて地域の実情に応じた独自計画を策定しているのが特徴で、4期目となる「令和3（2021）年度～令和7（2025）年度版」でも防災や交流、子育てなど、地区ごとに細かく活動方針や注力分野を決めています。（第4期「ひっとプラン港北」の詳細記事はこちら）

日吉地区は、日吉、日吉本町、箕輪町、下田町の4つの街からなるエリアで、計画策定を始めた2020年9月時点での人口は7万5180人、世帯数が約3万7770と区内13地区のなかでは最大。一つの自治体並みの人口規模となっています。

20歳代の転入が多く、子育て世帯が増加しているという特徴を持ち、高齢者は、単身世帯や高齢の夫婦のみの世帯を中心に増えているといいます。

第2期（2011～2015年度）計画から続く「光と活力に満ちあふれる日吉」とのキャッチフレーズを今回も採用しました。

前の第3期（2016～2020年度）には、「防災から福祉を考える」として実際に街を歩きながら、要援護者などの配慮が必要な住民や、崖や塀といった街の危険箇所を確認。

日吉町（日吉1～4丁目）、日吉宮前（日吉5～7丁目）、箕輪町、日吉本町、下田町の5エリアごとに防災マップを作成してきました。

また、新型コロナウイルス禍の発生前は年に1回、慶應日吉キャンパス協生館の藤原洋記念ホールで「光と活力～福祉実践活動発表会」を開き、活動内容の共有を行っています。

これまでの活動から、高齢者や障害者、子育て世帯など要援護者とのつながりづくりが重要であると認識し、第4期は「地域のつながり作りを考える」を地区計画の共通テーマとして掲げました。

日吉地区では、各地域の民生委員・児童委員が所属する5つの「地区民児協（地区民生委員児童委員協議会）」のエリアごとに「町ケア委員会」と名付けた組織を設けており、引き続き計画の推進を担っていく計画です。

5つのエリアごとの取組目標と活動計画は次の通りです。

【日吉町（日吉1～4丁目）】：様々な世代が交流する場の充実、顔の見える関係づくりの推進

• 情報発信の強化（SNSなど様々な媒体の活用・関係機関との連携）
• 多世代交流「サロン日吉なかよし」や子育てサロン「ひよっしぃ」など、多世代が参画できる交流の場の拡充

【日吉宮前（日吉5～7丁目）】：情報をひろげていくことで、人と人・人と地域をつなげていく

• 「ケア委員会」での取組や活動を地域に発信する
• 活動の理解や顔の見える関係づくりにつなげ、興味を持ってもらう情報発信の方法を検討

【箕輪町】：みのわの輪でつくるつながり

• 災害時要援護者の見守り実施
• 多世代交流「ひだまりサロン」、子育て支援「WAIWAIみんなの箕輪クラブ」、町内会・子ども会・親和会（老人クラブ）などの取組を継続
• SNSやホームページなどの情報発信、オンラインを活用した高齢者のつながりづくりを行う

【日吉本町】：災害時要援護者支援の地図化・地域ぐるみの子育て環境づくり

• 高齢者対象の「なごみの会」や「コンフォールサロンのつどい」、体操やウォーキングなどを行う「元気づくりステーション」を通じた高齢者支援
• 地域の子どもとの交流と連携
• 障害を持つ子供や青年の居場所「障がい児者のよりどころ ふれんど」を通じ災害時安否の確認方法と共有

【下田町】：あなたと地域の絆でたすけあえるまち

• 一人ひとりが地域行事や健康づくりに参加し、住民同士のつながりの大切さが理解されることを目指す
• 感染予防に留意しながら可能な「つながりづくり」の推進

【関連記事】

・地域課題を解決する糸口に、2025年までの「ひっとプラン港北」が更新（2022年1月24日）

・5年間のまちあるき成果も反映、日吉の地区別「防災マップ」宮前地区で配布（2021年2月9日）

・災害時にはどこが危険か、オール日吉で「防災マップ」づくりの進捗発表（2019年1月28日）

【参考リンク】

・第4期「ひっとプラン港北」（令和3年度～令和7年度）の紹介ページ（2021年12月21日公表）

・日吉地区社協の紹介（港北区社会福祉協議会）

・日吉地区連合町内会（12の町内会・自治会によって組織）