日吉近郊で本格的な「秋の運動会」が復活。想い出を継ぐ“新たな伝統”の誕生に大きな拍手と歓喜の声が寄せられました。
横浜市立日吉南小学校(日吉本町4、山中真紀子校長)は、今月(2023年)10月21日、4年ぶりに地域の人々を招いての「運動会」を実施。
6年生児童約140人が、恒例となっている「ソーラン節」を、新調した「法被(はっぴ)」を纏(まと)い、これまでの集大成としての踊りを披露していました。
新型コロナ禍明けということもあり、「全校一斉開催で、来賓もお呼びしての運動会は数年ぶりになります」と八田安史副校長。
20年数年前(1999年前後)から6年生が「ソーラン節」を踊ることが伝統になったといわれる同校ですが、日吉元石川線沿い側にある「さくら門」で、50年以上子どもたちや地域に愛されてきたという桜の木の老朽化により、安全面を考えての伐採を7月31日に行ったといいます。
「地域にも愛されてきた桜を何とかして伝統として残したいという思いで、PTAと知恵を出し法被として、毎年6年生が受け継いでいくことを考えました」と、PTAの資源回収費(地域の資源回収による収入)とふるさと納税により費用を賄(まかな)い、桜の木が描かれた法被を製作、6年生に贈呈したと語ります。
6年生の担任のうちの1人は、「長年春になると楽しませてくれていた校内の桜の伐採を寂しく感じていました。しかしその桜が描かれた法被を作っていただき、その“初代”として子どもたちも責任を果たそうと熱の入った練習を続けてきました」と、運動会に至るまでの6年生たちの想いを代弁します。
“気持ちを一つにして”腰を低く落とし、手先をそろえ、力強くソーラン節を表現することに多くの時間を割いてきたといい、「当日は、子どもたちの額(ひたい)の横を流れる汗、友と心を合わせて成功させた隊形移動、やり切った後の輝く笑顔を見ると、子どもたちがソーラン節にかけた思いを、教師としても誇りに感じました」と、 “力強く”舞い切った6年生たちの姿を称(たた)えていました。
この日は、地域から学校運営協議会の委員や、学援隊のメンバー、学校医や、地域連携でのつながりがある幼稚園や保育園の園長などが招かれたこともあり、“地域と学校とのつながり”が復活しつつある状況の中での“新たな伝統”の誕生は、地域にとっても明るいニュースとなりそうです。
【6年生の感想】
今まで練習してきた成果を、本番に存分に出すことができ、6年生も全校のみんなも一体感が生まれてよかったです。作っていただいた法被の背中に描いている桜の絵をひよみな(日吉南小学校の愛称)の歴史だと思って、ひよみな全体を率いることができたと思います。(荒井さん)
・アンコールがきて、2回も踊ることができました。全員が全力で踊り切れたので、思い出に残る運動会になりました。作っていただいた法被一代目として、後輩にかっこいいと姿を見せることができたと思います。(石井さん)
(※)「感想」は日吉南小学校提供
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【参考リンク】
・桜の木の伐採(同)※7月31日「さくら門」で行われた大掛かりな「桜」の木の伐採について
・ソーラン節法被贈呈式!(PTAブログ「ひよみなPTA」~横浜市立日吉南小学校PTA)