日吉台小「150年」を祝う会に、森林監督がサプライズ登場。“大きな目標”を持ち、“目の前の一歩一歩”を歩んでいくことの大切さを呼び掛けます。
今年(2023年)6月24日に創立150周年を迎えた横浜市立日吉台小学校(日吉本町1)が、子どもたちによる「150才を祝う会」と、地域周辺や学校関係者などを招いた「創立150周年記念式典」を、先週11月18日(土)午前にそれぞれ開催しました。

先週11月18日に行われた横浜市立日吉台小学校の児童(実行委員会)が司会進行を行う「150歳を祝う会」でサプライズ登場した慶應義塾高校(慶應塾高)野球部の森林貴彦監督。後ろの吊り看板は日吉台中学校の美術部が依頼を受けて制作したもの(11月18日)
朝一番で児童や教職員、実行委員のみ出席して行われた「150才を祝う会」では、今年夏の甲子園大会(第105回全国高等学校野球選手権大会)で107年ぶりとなる優勝を果たした、慶應義塾高校(慶應塾高)(日吉4)野球部の森林貴彦監督がサプライズ登場。
子どもたちに“大きな目標”をまずは持つこと、その目標達成のために“目の前の一歩一歩”を歩み、一つひとつの物事に向き合い、日々の積み重ねとして実行していくことの大切さを呼び掛けていました。
今回の森林監督の来校は、森林監督が慶應義塾普通部(日吉本町1)に中学校時代から通っていたことがその理由の一つとのこと。
「毎日、この(日吉台)小学校の校門の横を通りながら学校に通っていました。その後も日吉の野球部のグラウンドなどがこの近くにあるので、ずっと30数年間、毎日のようにこの近くを通っているんです」と、“日吉に通う日々”だという現在までの日吉の街とのつながりについて語ります。
また、今年4月に新たに着任した細井歩(あゆみ)副校長と、教育現場でのつながりがあったことも後押しし、今回の招へいが実現したとも明かしていました。
森林監督は自身が勤務する慶應義塾幼稚舎(小学校、東京都渋谷区)で3年生の担任をしていることに触れ、「国語や算数、社会、一緒に体育を行ったりという毎日を送っています」と、子どもたちにより“身近な先生”としての存在感をアピールします。
その上で、今回「日本一」になれたことについても、「チームで『日本一になりたい』という大きな目標を立てました。しかし、『なりたい』と言っているだけでは、日本一になることはできません」と語ります。
“日本一になるためには”と、「守備や打撃ですべきことを考え、階段を上がるように、どういった練習をすればいいかを考え、行うこと。目の前の一歩一歩を歩むことが大切です」といった考え方、日々の“一歩一歩”を積み重ねていくことでの“夢を実現”することの大切さについても、自身の実体験をもとに、熱く子どもたちに語り伝えていました。
地域向け「式典」でも大きな反応
新型コロナ禍の中での事業の準備が進められてきたこともあり、子どもたちと同一の場での「記念式典」の開催は行うことができなかった「創立150周年記念式典」。
それでも、昨年12月に誕生したキャラクター「ぶんかちゃん」のデザインを、当時在校生の立場で発案した藤田さん(日吉台中学校、日吉本町4)と、等身大着ぐるみの「ぶんかちゃん」が登場すると、会場は一気に和やかな雰囲気に。
吉井宣明校長と室町ななみ実行委員長(前PTA会長)が、スライド画面をフル活用しての「150周年の歴史を振り返るトーク企画」の時間でも、分かりやすく学校の歩みを伝えていたほか、150周年を記念し取り組んできた数々の事業や記念品の紹介も行いました。
式典のクライマックスでは、4代にわたり同校に通った歴史を持つという株式会社星野土建(日吉1)前社長で相談役の星野修司さんが「文化の鐘」を置く「鐘台」を製作したエピソードも披露され、学校の歴史や「文化」を継承していくことの大切さについても一人ひとりが“新たな決意”として抱く瞬間として共有していました。
「式典」の場でも、数時間前に行われた会の場に、森林監督が来訪したことが伝えられると、会場内にはまさに“サプライズ”感あふれるざわめきと大きな歓声が上がっていました。
多くみられがちな「形式」から解放されたかの、港北区内でも同じく150周年の歴史を持つ大綱小学校(大倉山4)とともに“最古”の小学校として、地域を代表する小学校らしい“伸びやかな”歴史を刻んだ、日吉台小学校らしさにあふれる式典の一日。
一人ひとりの参加者に忘れられない想い出を刻み、50年後に迎える“200周年”に向けての新たな「始まりの日」として、広く人々の心に認識されることになりそうです。
【当日の様子】

まずは吉井校長が登壇し、150周年を迎えた学校が港北区では大綱小学校と日吉台小学校のみであることを説明。「お祝いする気持ち、それから長く続いたということに多くの人々の支えがあったということへの感謝、きょうはその気持ちをもってこの会を過ごしていきたいと思います」と語っていました

地元を疾走する「東急ラッピングバス」の取り組みについての紹介も

一つひとつの記念の品々に実行委員や教職員の「想い」が込められているかのよう。記念誌には学校との強いつながりを持つ6人へのインタビューや「日吉台地下壕保存の会」の亀岡敦子さんからの寄稿も掲載されていました
【関連記事】
・<日吉台小150周年>東急ラッピングバスが街を疾走、日吉駅前で車両展示も(2023年7月11日)
・<日吉台小150周年>記念キャラや風船に歓喜、東急ラッピングバスも運行へ(2023年06月26日)
・日吉台小が“地域ぐるみ”の「創立150周年」に向け始動、懐かしい写真や寄付も募集(2022年11月22日)※事業の「正式スタート」についての記事
【参考リンク】