アピタ綱島内の専門医が語る「糖尿病」、無症状でもリスク知り“適切な治療”を | 横浜日吉新聞

横浜日吉新聞

法人サポーター会員による提供記事です】近年増加傾向にあるという「糖尿病」の治療に、アピタ内クリニックに4月に着任した専門医と、「糖尿病療養指導士」の資格を持つ看護師が対応しています。

綱島街道沿い、北綱島交差点のアピタテラス横浜綱島内(綱島東4)にある「ハートメディカルクリニックGeN横浜綱島」(源河朝広院長)に、今年(2023年)4月から、「糖尿病・内分泌内科」を専門とする医師・中口裕達(なかぐちひろたつ)さんが着任しています。

今年(2023年)4月に開院5周年を迎えた「ハートメディカルクリニックGeN横浜綱島」はアピタテラス横浜綱島(綱島東4)2階のクリニックテラスにある

今年(2023年)4月に開院5周年を迎えた「ハートメディカルクリニックGeN横浜綱島」はアピタテラス横浜綱島(綱島東4)2階のクリニックテラスにある

日本糖尿病療養指導士の資格を持つ看護師の後藤李沙さんとともに診察・治療を行うなか、人間ドックや健康診断などで「再検査が必要」という結果が出ても、つい“放置”してしまいがちだという糖尿病の治療について、検査部門のスタッフも含めて日々“一丸となって”診療を行っていると中口さんは語ります。

2016(平成28)年 の「国民健康・栄養調査」によると、日本では約2000万人(国民の6人に1人)が糖尿病(予備軍含む)であると推定されています。

「多くの場合、初期にはほとんど無症状ですが、病気が進行するとのどが渇き、多く水を飲む、尿が多くなるといった症状がでやすくなります。適切な治療を行わず急激に病状が悪化すると、体重減少や倦怠感といった症状が現れます」と中口さん。

4月から着任した医師の中口(左)、糖尿病療養指導士の看護師・後藤さんと

4月から着任した医師の中口さん(左)、糖尿病療養指導士の看護師・後藤さんと

「慢性的な高血糖状態が続くと細い血管から傷害されやすく(傷が付きやすく)(細小血管障害)、長期的には大きな血管の動脈硬化を引き起こし、心血管(心臓につながる血管や心筋の異常により心臓へ血液が十分に行き渡らなくなる病気)や脳血管障害といった重大な合併症を起こします」と、その先に起こるリスクにも言及。

糖尿病の合併症は、いわゆる3大合併症である神経障害や網膜症、腎症と、脳血管障害(脳梗塞など)、冠動脈疾患(狭心症や心筋梗塞など)、末梢血管障害(足の動脈硬化など)がよく知られているとのこと。

「これらが生じると生命の危機はもちろん、日常生活に支障をきたし生活の質を著しく損なう恐れもあります。また近年、糖尿病は心不全の原因としてもクローズアップされています」と、心不全による入院や死亡が激増して「心不全パンデミック」といわれる事態になっていることもあり、その予防のため糖尿病の適切な管理についての重要性を呼び掛けます。

それぞれの症状に合った治療に対応

一般的に糖尿病には「2型糖尿病」「1型糖尿病」があるといわれており、「2型」は遺伝的な因子に加え、糖質や高脂肪食の接種摂取過多や運動不足などの生活習慣、肥満といった環境因子などが複合的に絡み合って発症するといわれています。

「1型」は、血糖値を下げる唯一のホルモンである「インスリン」を作る膵臓(すいぞう)のβ(ベータ)細胞が、自己免疫の異常などにより破壊されてしまうことで、インスリン分泌が著しく低下し、欠乏するという疾患。

いずれも、それぞれの病態に応じて、適切な治療を行う必要があるといいます。

糖尿病の治療の基本は食事と運動療法となっており、その上で「患者さんの状態に合わせて治療薬を選択していきます」と、糖尿病療養指導士の後藤さん。

インスリン製剤を注射して打つ来院患者にも寄り添った治療をと日々取り組んでいるという

インスリン製剤を注射して打つ来院患者にも寄り添った治療をと日々取り組んでいるという

近年は、飲み薬や注射製剤の開発が目まぐるしいとのことで、インスリン注入器や針、血糖測定器などの周辺機器も例外でないといいます。

ペンタイプの注射のほか、専門医と療養指導士が在院することで、主に1型糖尿病に対する持続皮下インスリン注入療法(インスリンポンプ療法)にも対応が可能になりました」と、来院患者に提供できる治療選択肢の幅が広がったと説明します。

同療法については、「皮下に留置したカニューレ(細い管)から24時間持続的に、事前に設定された量の基礎インスリンの注入をおこない血糖管理する治療法です。携帯型のポンプを用いますが、ボタン操作で個人に合わせた細かなインスリン単位調整を行うことも可能です。頻回注射(何度も注射を打つこと)が不要なので、当てはまる方がいらっしゃればご相談ください」と語ります。

重症の方の治療強化はもちろん、予防的観点から、人間ドックや健康診断での、軽微な糖代謝異常を指摘された場合についてもフォローアップを行っています」と中口さん。

糖尿病、甲状腺などの内分泌関連の検査、多くのホルモン関連の項目も1時間以内で結果を出すことができるというメリットも活かし、「より迅速に、適切な診察・治療の対応に努めてまいります」と、中口さんと後藤さんは、これからの「糖尿病」増加のリスクに地域ぐるみで向き合い、予防や治療の啓発にもより一層の力を入れていきたい考えです。

「甲状腺超音波検査(エコー)」を9月から導入開始

甲状腺をはじめとするホルモンの異常にも専門的に対応している同院では、先月(2023年)9月1日より、「甲状腺超音波検査(甲状腺エコー)」が院内で実施可能になりました。

新たに9月から「甲状腺エコー」を導入。採血も即日検査結果が出ることもあり迅速な診療に役立てている

新たに9月から「甲状腺エコー」を導入。採血も即日検査結果が出ることもあり迅速な診療に役立てている

甲状腺疾患の鑑別や、腫瘍(しゅよう)病変の精査に有効だといい、「甲状腺ホルモンの採血結果も1時間程度で結果が判明します。人間ドックや健康診断で甲状腺の異常を指摘された際は受診ください」(中口さん)と、診察の幅が広がったメリットを活かし日々の診療を行っていくとのことです。

なお、当面は月曜日、水曜日、金曜日の午後に、同機器による検査を行っていくとのことです。

)この記事は「横浜日吉新聞」「新横浜新聞~しんよこ新聞」の共通記事です

)記事の掲載内容については、直接「ハートメディカルクリニックGeN横浜綱島」にお問い合わせください

【関連記事】

アピタ内クリニックに「糖尿病・内分泌内科」新設、医師が常勤し診療体制を拡充へ(2023年4月25日)

甲状腺・ホルモン異常に専門医が対応、5周年迎えたアピタ内クリニックで(2023年8月8日)

【参考リンク】

ハートメディカルクリニックGeN横浜綱島のサイト(医療法人社団 慧心メディカル)

糖尿病(同)

法人サポーター会員:ハートメディカルクリニックGeN横浜綱島~医療法人社団 慧心メディカル 提供)


カテゴリ別記事一覧