地域住民にとって待望の入場制限が撤廃された5年ぶりの「矢上祭」。飲食模擬店も復活し地元に向けた企画もより輝きを増すことになりそうです。
“理系の祭典”としても注目を集める第24回「矢上祭」は、あす(2023年)9月23日(土・祝)の12時から18時までと、翌24日(日)10時から19時まで、慶應義塾大学理工学部(矢上キャンパス)(日吉3)で行われます。
2019年は「台風19号」の襲来により中止、2020年と2021年は「完全オンライン型」での実施となり、昨年(2022年)は「Reborn(リボーン)」(=生まれ変わる意)という言葉をテーマに、事前予約制ながら“対面”での復活開催を遂げていました。
「委員全員が初の対面での経験であったため、至らない点が多くありました」と、矢上祭実行委員会(丸谷祐晟委員長)で広報を担当する渡邉瑞生さん。
そのため、今年のテーマは「対面での矢上祭が復活した昨年度からバトンをもらい、新たなステージを作り上げるという意味合いを込めてテーマを『Next Stage(ネクストステージ)』に決定しました」と、チケットによる事前予約が不要になることもあり、「昨年より多くのお客様にお楽しみいただける学園祭になる」と考えていると語ります。
矢上キャンパスは理工学部の学生が在学するキャンパスであるため、研究室での展示や科学教室といった理系ならではの企画が特徴となっている「矢上祭」。
飲食も解禁となり復活した14店の「模擬店」や、有名人のトークショー、ダンス、バンド演奏からゲーム実況まで楽しめる「ステージ」、ミニ動物園や縁日・ゲームを楽しめる「グラウンド」企画やフリーマーケット、体育館で科学実験を体験できる「やがみ科学館」など、地域の家族連れや子どもたちが楽しめる企画が盛りだくさんとなっています。
各研究棟での研究成果の発表やサークルなどの催しが多数行われるほか、近隣の矢上小学校(日吉3)や木月小学校(中原区木月4)を実行委員が訪問し、一緒に作ったという「ちぎり絵」展示(14棟西1階)や、公式キャラクター「やがぽん」のイラスト入りの「プラバン(プラ板)」作りを楽しめる「やがぽんの部屋」(同)なども設置されるとのこと。
また、24日(日)のフィナーレを彩る18時50分開始予定の「花火」について、「昨年度の矢上祭にて初めて見ましたが、観客席と花火の打ち上げ地点との距離が、通常の花火大会に比べて非常に近いため、学園祭の花火ならではの迫力がありました」と、渡邉さん自身、初体験となった花火について説明します。
「音楽に合わせた様々な種類の打ち上げ花火や仕掛け花火が楽しめる人気企画をぜひお楽しみください」と、“予約不要”で来場可能となった当日の多くの参加を呼び掛けています。
学校と地域の「分断」を生んだ新型コロナ禍からの“リハビリ”ともいえる段階から、少しずつ“日常”を取り戻す「矢上祭」の、さらなる盛り上がりと今後の発展を大いに楽しみにしたいところです。
なお、慶應矢上キャンパスは各線日吉駅東口(日吉2・4)から徒歩約12~13分。
4年間、また大学院履修の場合はさらに長い歳月を「日吉」で過ごす学生による文化祭だけに、“地域とのつながり”、そして“絆”を再確認できる機会としても大切なイベントとして注目を集めることになりそうです。
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・【前年記事】慶應・矢上祭が4年ぶりに“リアル”開催、入場対象を限定・事前予約制で(2022年9月19日)
・【過去記事】<追記レポートあり>初の“高校生クイズ”や東大・早大とのコラボも、2016年「矢上祭」は10/8(土)・9(日)に(2016年9月19日)※13枚の写真で開催の様子をレポート
【参考リンク】
・第24回矢上祭公式サイト(同実行委員会)
・【9月4日】2年生 慶応義塾大学交流(横浜市立矢上小学校)※今年50周年を向かえた同校に実行委員が来校し「ちぎり絵」を共同制作。完成品は「矢上祭」で初披露とのこと
・受験生の方へ~労作展一般公開(慶應義塾普通部)※9月23日・24日と「矢上祭」と同日の開催。「入場者受付票」が必要となり、地域や一般向けではなく受験生に向けた案内となっている