東急より混んでた「グリーンライン」、東横・目黒線は混雑率がさらに低下 | 横浜日吉新聞

横浜日吉新聞

コロナ禍初年の乗客急減を経て、グリーンラインでは通勤・通学客が戻りつつあるようです。

国土交通省が毎年行っている鉄道の「混雑率調査」で、2021年度の朝ラッシュ時における平均混雑率がこのほど公表され、横浜市営地下鉄「グリーンライン」では前年と比較して18ポイント増の127%となり、客を減らした東急東横線や目黒線より高い混雑率となりました。

平均混雑率は1日でもっとも混雑する時間帯と区間を調査している(写真はイメージ)

この混雑率調査は、1日でもっとも混雑する時間帯の1時間平均を調べたもので、毎年公表されています。今回は主に昨年(2021年)10月から11月の1日または複数日のデータをもとに計算したとのこと。

新型コロナウイルス禍が始まった2020年度の調査では、外出制限の影響から各路線とも平均混雑率が激減しており、その後に初めてとなる今回の調査では回復傾向が見られる路線と、都心部を中心とした企業の在宅勤務増加などで回復していない路線に分かれました。

グリーンラインでは9月から一部列車が6両編成となるのにあわせ、ホームの延長も行われている(2022年4月、日吉駅)

グリーンラインでは、もっとも混雑する平日朝の日吉本町駅から日吉駅間の平均混雑率は、前年と比べ18ポイント増の127%に達し、東急東横線や目黒線より高くなっています。

同路線は首都圏の主要鉄道路線ではめずらしく、車両の少ない「4両編成」での運転となっており、今年9月以降は車両を2両増やして「6両編成」となる列車の運行も始まることから、今年度の混雑率調査では緩和される可能性があります。

一方、東急の東横線は前年比7ポイント減の116%目黒線26ポイント減の100%と平均混雑率を大きく下げました。コロナ禍を契機とした在宅勤務の拡大が影響したものとみられます。

相互直通運転する都営地下鉄三田線に5月14日から導入された新型車両など、目黒線では一部列車の編成が6両から8両に増えている(2022年6月、日吉駅)

また、目黒線では新年度となる今年4月から一部の列車で車両を2両増やした「8両編成」となっており、今年度の調査ではさらに混雑率が下がる可能性もあります。

2021年度の主な路線の平均混雑率は次の通りでした。

<市営地下鉄グリーンライン>

  • 2021年度:日吉本町 → 日吉(7:15~8:15)127%(+18%)
  • 2020年度:日吉本町 → 日吉(7:15~8:15)109%(△54%)
  • 2019年度:日吉本町 → 日吉(7:15~8:15)163%(+2%)

<東急東横線>

  • 2021年度:祐天寺 → 中目黒(7:50~8:50)116%(△7%)
  • 2020年度:祐天寺 → 中目黒(7:50~8:50)123%(△49%)
  • 2019年度:祐天寺 → 中目黒(7:50~8:50)172%(0%)

<東急目黒線>

  • 2021年度:不動前 → 目黒(7:50~8:50)100%(△26%)
  • 2020年度:不動前 → 目黒(7:50~8:50)126%(△52%)
  • 2019年度:不動前 → 目黒(7:50~8:50)178%(+4%)

<横須賀線>

  • 2021年度:武蔵小杉 → 西大井(7:26~8:26)110%(△7%)
  • 2020年度:武蔵小杉 → 西大井(7:26~8:26)117%(△78%)
  • 2019年度:武蔵小杉 → 西大井(7:26~8:26)195%(+11%)

【関連記事】

・【前年記事】少しは楽になった「朝ラッシュ」、グリーンライン・東横線・目黒線で大幅減(2021年7月13日)

<グリーンライン6両化>1編成は9月下旬から運行、半導体不足で影響も(2022年2月21日)

定期券の利用者が3割減った「グリーンライン」、朝のラッシュは25%減(2022年3月8日)

【参考リンク】

三大都市圏の平均混雑率はおおむね横ばい~都市鉄道の混雑率調査結果を公表(令和3年度実績)(国土交通省鉄道局、2022年7月22日)


カテゴリ別記事一覧