小学校の校庭に巨大スクリーンが登場。500人超が夏のひとときの感動を分かち合いました。
日吉本町2丁目から4丁目の一部と5丁目・6丁目をエリアとする日吉本町西町会は、きのう(2022年)7月24日(日)19時より、横浜市立駒林小学校(日吉本町2)の校庭で、「納涼野外映画祭」を初開催。
日吉地区では3年ぶり、また唯一の夏祭りとなるイベントの一夜を演出しました。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響を考慮し、人が混在してしまう「盆踊り」の実施は見送った同町会。
「アイデア、作品選びは町内会役員や会員の発案により決定しました。子どもたちに喜んでもらいたかった」と同町内会の青博孝会長。
地元で音響事業を手掛ける小泉義行さんに協力を打診し、幅約5.4メートル、高さ約3.6メートルの映写用スクリーンを校庭に設置。
子どもたちに高い人気を博すアメリカ映画『怪盗グルーのミニオン大脱走』(2017年公開)を上映することになった経緯を説明します。
町内会のホームページや広報号外でイベントを告知した上、会員または賛助会員限定で300人にチケットを配布。
座席も300席のみ用意していたものの、この日は幸い好天にも恵まれ、500人超が来場。“多すぎない”適度な来場人数であったことから、当初懸念していた入場制限を回避することができ、ソーシャル・ディスタンスを保ちながらの映画上映をおこなっていました。
「50周年」プレ・イベント構想や花火のサプライズ演出も
この日は、町内会による飲食販売や鯛ヶ崎公園プレイパークによる飲み物販売、地元・港北消防団による消防車の展示などもおこなわれ、「チケット」がない人も楽しめる趣向でイベントを開催。
近郊から来訪する地元の中学生らの姿も多く見られたものの、大きな混乱や「密」が見られることもなく、夏の夕暮れの風がそよ吹く中、周辺がすっかり暗くなるまでの「屋外シアター」ならではの風情や雰囲気も、来場した一人ひとりが分かち合っているかのようでした。
学校の校庭が“シアター”に変わったことについてこの日来場していた西尾武泰校長は、「映画鑑賞というチョイス、そのセンスが素晴らしい」と、「盆踊り」とはまた異なるイベント演出をおこなった主催者のアイデアを賞賛します。
来年(2023年)4月に創立50周年を迎える同小学校を盛り上げようと、映画上映に先立ちあいさつをおこなったPTA会長の平川昌俊さんは、「50周年に向け、音楽を中心とし事業をおこなっていきたい」と、11月中にも地域の人々などを招待してのプレ・イベントを開催する構想についても披露していました。
映画上映後のサプライズ演出として、この日は10発の花火も同消防団により打ち上げられ、盛大にイベントを締めくくった日吉本町西町会。
駒林小学校を拠点とし「人と人とをつなぐ」チャレンジを諦めなかった同町会の取り組みは、この先長く人々の心を捉え、“コロナに打ち克(か)つ”一つの事例として語り継がれていくことになりそうです。
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【参考リンク】
・こまりんPTA(駒林小学校PTA)
・50周年実行委員会(同)※平川PTA会長が実行委員長を務める