「日吉のヒーロー」富澤さんが母校に帰る、教室コーチ就任で“交通安全”も指導 | 横浜日吉新聞

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「日吉のヒーロー」と呼ばれた元Jリーガー日吉の母校に帰ってきました。

母校・駒林小学校に「戻って」きた喜びを体いっぱいに表現する富澤清太郎さん。中学校も日吉台西中(日吉本町5)出身で「校舎入口のバスケットコートで昼休みにサッカーばかりしていました」と懐かしい当時を振り返る

母校・駒林小学校に「戻って」きた喜びを体いっぱいに表現する富澤清太郎さん。中学校も日吉台西中(日吉本町5)出身で「校舎入口のバスケットコートで昼休みにサッカーばかりしていました」と懐かしい当時を振り返る

横浜市港北区(大豆戸町)が主体となる港北区交通安全対策協議会(会長:漆原順一港北区長)は、今年度(2022年度)の「はまっ子交通あんぜん教室(交通安全教室)」を、きのう(2022年)6月14日(火)、横浜市立駒林小学校(日吉本町2、西尾武泰校長)で開催。

途中で雨が降り出す状況の中、屋根があるエリアに移動。1年生3年生の6クラス約180人の児童が「交通安全」について学びました。

この日、教室に姿を見せたのは、同小学校の卒業生で元Jリーグ選手の富澤清太郎さん

「5年以上ぶり」に来校したという母校・駒林小学校で子どもたちに「交通安全」を指導していた

「5年以上ぶり」に来校したという母校・駒林小学校で子どもたちに「交通安全」を指導していた

2012(平成24)年から2015(同27)年まで横浜F・マリノスに在籍した際、「日吉のヒーロー」と呼ばれ、2013(平成25)年には港北区の「一日区長」に就任するなど、“日吉出身のJリーグ選手”としての人気を集めます。

昨シーズン(2021年)終了後、21年間にわたる現役生活を終えた富澤さんは、今年2月からマリノスサッカースクール(株式会社横浜マリノス運営)のスクールコーチに就任し、F・マリノスへの“復帰”を果たしていました。

富澤さん側から、“交通安全教室”に出たいとの申し出があったんです」と語るのは、F・マリノスの地域貢献・スクール事業を担当する一般社団法人F・マリノススポーツクラブ(新横浜2)の芝崎啓(ひろむ)さん

「まさにあのゴールにボールを蹴り込んでいました」といつも日が暮れるまでボールを蹴っていたため、迎えに来た母親が“いつも怒っていた”という当時を振り返る

「まさにあのゴールにボールを蹴り込んでいました」といつも日が暮れるまでボールを蹴っていたため、迎えに来た母親が“いつも怒っていた”という当時を振り返る

「母校に戻るのは、5年以上前に、駒林サッカークラブ(駒林SC)の“蹴り初め”があって以来になるでしょうか」と、久しぶりに母校に戻ったという富澤さんは、“日が暮れる”までサッカーに親しんだという在学時を懐かしみ、母校を訪れることができたことを喜びます。

1年生児童に対し、まずは歩き方の見本を示し、歩行時のルール確認をおこなった富澤さん。

雨で濡れないスペースに移動したのち、得意のリフティングをサプライズ披露すると、子どもたちからは大きな歓声があがっていました。

「雨に濡れないように」と屋根付きのスペースに教室を移動。プロフェッショナルなリフティングを特別に披露すると子どもたちから大きな歓声が上がっていた

「雨に濡れないように」と屋根付きのスペースに教室を移動。プロフェッショナルなリフティングを特別に披露すると子どもたちから大きな歓声が上がっていた

今回の交通あんぜん教室を担当した同小学校児童支援専任の松永謙一教諭は、「子どもたちの交通安全のためにと、引退されたばかりの富澤さんが卒業生として来校してくれたことに、職員一同ありがたいと思っています」と、ここ数年来のF・マリノスがとりわけ港北区内で“地域密着度”をさらに増してきていることを喜びます。

同教室の企画の中枢を担う港北警察署の栗田幸夫係長も、今回初めて登壇した鴇田(ときた)誠巡査長とともに、「われわれ警察だけが“交通安全”を教えても限界があると思っています。現役に近い元選手がこの教室で来校してくれることはこれまで知る限りではありませんでした」と、富澤さんの来校指導に驚き、またその活躍ぶりを称(たた)えていました。

昨年度から「はまっ子交通あんぜん教室」に参加しているアネスト岩田株式会社(新吉田町)の人事総務部長・和田真志さん(右)も駒林小学校出身。先生の話題などで富澤さんとコミュニケーションを深めていた

昨年度から「はまっ子交通あんぜん教室」に参加しているアネスト岩田株式会社(新吉田町)の人事総務部長・和田真志さん(右)も駒林小学校出身。先生の話題などで富澤さんとコミュニケーションを深めていた

「また(来校といった)機会があれば、地域貢献の一環として様々なシーンで協力したい」と富澤さん。

地元育ちの選手Jリーグで活躍・引退した後、地域で活動をおこなうことができることは理想的な姿」と芝崎さんも語るように、地域で巣立った選手がさらに裾野を広げる活動としての引退後の“社会貢献”をおこなう姿は、子どもたちに大きな夢と希望を与える事例として広く認知されていくことになりそうです。

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真の地元チームとなった「F・マリノス」、2/27(土)夜に日産スタジアムで開幕戦(2016年2月26日)※富澤さんが選手時代に千葉へ移籍したことについて記載

五輪候補!日吉出身の富樫選手も後押し、港北区と更なる地域密着を目指す横浜F・マリノス(2016年5月1日)※富樫選手は現在「ベガルタ仙台」で活躍中

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【参考リンク】

マリノスサッカースクール公式サイト(同事務局)

富澤 清太郎氏 スクールコーチ就任のお知らせ(同)

横浜市立駒林小学校のサイト


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