<新綱島スクエア>竣工祝賀会に200人、新しい街づくりは「まだこれから」 | 横浜日吉新聞

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40年来の悲願であった再開発事業の進展、そのシンボルとなる新綱島駅の再開発ビルの完成を祝うとともに、新しい街づくりへの決意を共有する時間としても貴重な機会となったようです。

東急新横浜線「新綱島駅」上部の再開発事業を行う「新綱島駅前地区市街地再開発組合」は、今月(2023年)11月12日午後、「新綱島スクエア竣工祝賀会」を横浜ベイホテル東急内(西区みなとみらい)で開催。

横浜ベイホテル東急で行われた「新綱島スクエア竣工祝賀会」(11月12日)

横浜ベイホテル東急で行われた「新綱島スクエア竣工祝賀会」(11月12日)

議員、行政、近隣の関係者や自治会・町内会関係者、鉄道関係者や事業関係者、テナント入居者など招かれた約200人が来場し、新綱島駅上の再開発ビル「新綱島スクエア」の竣工を祝いました。

厳かな雰囲気が漂う式典では、再開発組合で理事長をつとめる歯科医の池谷(いけたに)完治さんが2018年11月に再開発組合の設立祝賀会を開催してから5年が経過したことをまずは振り返ります。

再開発組合の池谷完治理事長

再開発組合の池谷完治理事長

その上で、先月(10月17日に)竣工式を行うことができたことを報告。地権者の協力や行政、建設関係者など関係各所への感謝の想いを語り、隣接地の事業や綱島駅東口の再開発計画についても「計画通りに進む」ことを祈念してのあいさつを行っていました。

鈴木馨祐(けいすけ)衆議院議員

鈴木馨祐(けいすけ)衆議院議員

続いて、招かれた鈴木馨祐(けいすけ)衆議院議員は、「区民の一人として、港北区中から見ることができるこのプロジェクト、綱島は様々な開発が行われている。この横浜市、さらには東横線沿線の中でも極めて際立つ、そんなプロジェクトではないかと思っています」と、成長がさらに加速し新しいエンジンとして街ができたことや、街の「魂」を吹き込んでいきたいとの思いを語っていました。

中谷一馬衆議院議員

中谷一馬衆議院議員

また、かつて綱島在住だったという中谷一馬衆議院議員も、「この再開発事業が40年前1983(昭和58)年からスタートしたということで、40歳の自分が生まれた時からもうすでにこういったことを着工していたということは、先人たちの積み重ねのおかげで綱島がここまで発展してきたと感慨深く思っています」と語り、綱島地区の発展のために尽力したいとの思いを披露していました。

横浜市の平原副市長

横浜市の平原副市長

横浜市平原敏英副市長は、かつて都市整備局長だった経歴から、綱島について「私自身も思い入れが深い地区」と語り、40年来の事業の歴史を振り返りながらそこにかかわった人々を称え、「新綱島駅と相鉄・東急新横浜線で結ばれた旧上瀬谷通信施設地区で国際園芸博覧会『GREEN×EXPO(グリーンエキスポ)2027』の開催(2027年3~9月)も予定されています。沿線のポテンシャルの高まりにもあわせて、綱島駅東口も、新綱島スクエアを中心にますます発展を遂げ、賑わいのある街への成長をしていくことを心から後押ししたい」と語っていました。

神奈川県県土整備局の佐藤局長

神奈川県県土整備局の佐藤局長

さらに、神奈川県県土整備局佐藤亮一局長も来場し、「少子高齢化の進行など、社会経済情勢が大きく変化する中で今後も持続可能で魅力ある街づくりを進めていくということは本県にとっても大きな課題。本地区の取り組みというのは非常にこれからの街づくりの参考になると認識しています」と、市と協調し事業費の一部を補助しての支援を行ってきた“成功事例”としての事業の成果についても称え、これからの街づくりについても“期待している”との祝辞を述べていました。

JRTT鉄道・運輸機構の浅見東京支社長

JRTT鉄道・運輸機構の浅見東京支社長

鉄道建設の大役を担ったJRTT鉄道・運輸機構浅見均(ひとし)東京支社長は、「新綱島駅は、“まちの移り変わりがある駅”というコンセプトで、川の街、桃の街、温泉の街と、“歴史の深い”綱島の街が発展することを表現しました」と、新綱島駅建設についての想いを語り、また「新綱島スクエアが直結されることで、相互の利便性が一層高まり、沿線の活性化につながることを期待しています」と、新たな街への“期待感”を示します。

綱島地区連合自治会の佐藤会長

綱島地区連合自治会の佐藤会長

最後に祝辞を述べた綱島地区連合自治会の佐藤誠三会長は、自身が綱島東口商店会の会長を務めていることについても触れ、「竣工は大変おめでたいのですけど、昔から、これからが本当の“仕事の入り”なのではないかと思います」と、街づくりは「これから」という認識を抱いていると語ります。

そして「来年にはミズキーホール(港北区民文化センター)が出来上がると思います。これからも(再開発組合の)皆さんとまた綱島を発展させていきたいと思うので、皆さんよろしくお願いします」と語り、参加者一人ひとりに、新たな地域街づくりへのさらなる協力を呼び掛けていました。

「新綱島スクエア」の竣工を祝う「鏡開き」では笑顔も

「新綱島スクエア」の竣工を祝う「鏡開き」では笑顔も

乾杯の音頭は綱島商店街の中森伸明理事長が行った

乾杯の音頭は綱島商店街の中森伸明理事長が行った

その後、来賓の紹介や鏡開き、事業の概要説明や、感謝状の贈呈、組合員や設計者、施工者のあいさつなどが行われ、約2時間30分の時間を共有し、祝賀会は閉会となりました。

来月12月6日には「新綱島スクエア」内の商業施設(1・2階)が新たにオープンするほか、来年(2024年)3月24日には港北区民文化センター「ミズキーホール」の開館も決定。前日の3月23日にはこれを祝すイベントの開催も行政・自治会・商店会により検討されているとのこと。

新綱島駅の地上部に隣接し竣工したもう1つの民間ビル「新水ビル」では、シニア住宅(住宅型有料老人ホーム)「グランクレール綱島」が11月30日にオープンすることが公表されています。

また、市が施工を行う新綱島駅周辺地区土地区画整理事業による新設道路「綱島東線」の建設・開通や、バス停留所の綱島駅前からの一部の移設といった事業も残されている状況です。

「オール綱島」のチーム力で新たな地域まちづくりに“チャレンジ”していく

「オール綱島」のチーム力で新たな地域まちづくりに“チャレンジ”していく

綱島駅の東口駅前を再開発する「綱島駅東口駅前地区第一種市街地再開発事業」も2028年度の事業完了へ向け、まずは今年度(2023年度)中の事業計画認可を目指しているとのことで、日々変わりゆく綱島駅周辺の街の変化に、多くの人々の期待感や想いを乗せて、新しい街づくりがさらに「加速」していくことになりそうです。

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【参考リンク】

新綱島駅前地区第一種市街地再開発事業(工事完了)(横浜市都市整備局綱島駅東口周辺開発事務所)


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