【地域インターネット新聞社による主催イベント案内】新たに「直通」する「相鉄沿線」には、どのような“未来”が描かれていくのでしょうか。

「相鉄・東急直通線フォーラム」特設サイト(写真・リンク)では、イベントの最新情報を発信してきた
来年(2023年)3月に予定されている「相鉄・東急直通線(相鉄新横浜線・東急新横浜線)」の開業に先立ち、いよいよ来週(2022年)8月19日(金)14時から16時20分まで開催するイベント「相鉄東急直通線フォーラム~開業後の“未来を語る”」。
一般社団法人地域インターネット新聞社(箕輪町2、橋本志真子代表理事)が慶應義塾大学日吉キャンパス協生館内「藤原洋記念ホール」(日吉4、東急東横線・目黒線 横浜地下鉄グリーンライン日吉駅徒歩約1分)で開催するこのイベントでは、今後どのような地域まちづくりがおこなわれていくのかといった“沿線の未来像”に大きな注目が集まります。
「登壇者紹介」第8回目(最終回)となる今回の連載では、相鉄グループの一員として、商業施設、オフィス、公共施設、生活利便施設、住宅などを総合的にとらえたデベロップメント事業を展開する株式会社相鉄アーバンクリエイツ(西区南幸)事業推進部長の齋賀(さいが)幸治さんを取材。

「魅力ある沿線の創造」を目指す相鉄グループ。沿線6大プロジェクトにも注力している(相鉄グループ長期ビジョン“Vision2030”及び中期経営計画、相鉄ホールディングスのサイトより)
齋賀さんは、相鉄新横浜線が開業すれば、新横浜駅からわずか約11分で結ばれるという二俣川駅南口(旭区二俣川)の「ジョイナステラス二俣川」などの再開発を手掛けたほか、ゆめが丘駅(泉区下飯田町)周辺で進む大規模開発や、星川駅(保土ケ谷区星川)と天王町駅(同天王町)間の高架下空間の開発事業なども担当しています。
今回は、大規模集客施設の開業を2024年春に控える「ゆめが丘センター地区」(ゆめが丘駅)を訪問。
相鉄グループが「選ばれる沿線」の創造を目指し、グループ一体となった沿線の開発・活性化の重点エリア「沿線開発6大プロジェクト」として位置付けられている二俣川、ゆめが丘、そして星川・天王町エリアで活躍する齋賀さんに、これまでの歩み、そしてこれからの夢や想いについても話を聞きました。
(※) タイトルの「ST線」は、「相鉄・東急直通線」の通称として使用しました。
「日吉にも通った」齋賀さんが相鉄に入社するまで
藤沢市湘南台で生まれ育ったという齋賀幸治さん。「(現在仕事で深くかかわる)ゆめが丘駅にも近いですね」と、湘南エリアで幼少期や青春時代を過ごした日々を振り返ります。
学生時代は慶應義塾大学文学部に進学し、日吉キャンパス(日吉駅)にも通っていたという齋賀さんは、当時あったという人間関係学科の「社会関係学科」を専攻。
バブル期の終わりころに就職活動に臨み、地元・神奈川県の企業であること、また唯一受けた鉄道会社だったという相模鉄道株式会社(現:相鉄ホールディングス株式会社)への入社を決めたと、今の道に続く進路を選択した当時を振り返ります。
印象深い「30年間の変遷」、鉄道の開業で変わりゆく街
齋賀さんは1991(平成3)年に入社。鉄道事業での研修の後、「バブル期で人が足りなかった」という状況だった不動産事業に本配属。
その後、1999(平成11)年3月に全線開業するに至った「いずみ野線」の、いずみ中央駅(泉区和泉中央南)から湘南台駅(藤沢市湘南台)までの延伸にかかわる事業に従事したといいます。
ふるさと湘南台にも近いエリアを担当したことで、「現在まで通算するとまさに30年超、この地での仕事にかかわってきました」と語ります。
ちょうど、1999年8月に、横浜市営地下鉄ブルーラインの戸塚駅(戸塚区戸塚町)から湘南台駅まで延伸した時期とも重なったこともあり、「沿線地域とのかかわりも深く、地域の方々と一緒に、鉄道開業に向けての事業に取り組ませていただいたことが、今でも思い出されます」と、鉄道の開業により変わりゆく当時の沿線の風景を思い起こします。
「パスモ草創期」に社外とのつながりも

齋賀さんは「ジョイナステラス二俣川」の事業も手掛けた(リンクは「三幸エステート」による二俣川駅南口地区第一種市街地再開発事業を紹介するページ)
その後も、不動産賃貸などの事業に従事していた齋賀さんにとって、大きな転機となったのが、交通系電子マネー(ICカード)の「パスモ(PASMO)」の事業を手掛ける「PASMO協議会」(東京都新宿区)に相模鉄道の社員として参加したこと。
「それぞれの(鉄道・バス)会社を超えて、“新しいものを作る”という気概があったように思います」と、協議会でおこなわれていた販売戦略会議や分科会など、ちょうど仕事人としてもキャリアを磨くタイミングだった頃に訪れた“転機”を懐かしみます。
「会議の場などで、生意気なことを言ってしまったかもしれません」と当時を振り返ります。
今も進化を遂げる電子マネーの草創期に、時に熱い議論も交わされるほどの関係性を築いた「つながり」が、今でも自身の“大きな励み”、そして “大きな財産”になっていると明かします。
“新横浜で止まらない”まちづくり目指す
2012(平成24)年から、相鉄アーバンクリエイツで相鉄線沿線の開発事業に再び従事することになった齋賀さん。
横浜市泉区の南西部に位置し、地区内にはブルーラインの「下飯田駅」(泉区下飯田町)や、都市計画道路の「環状4号線」も含む、面積約23万9千平方メートルにもおよぶ「泉ゆめが丘地区土地区画整理事業」を手掛けることになったと語ります。
「9年前、ゆめが丘に来ました」と、担当課長となり、ちょうど「泉ゆめが丘土地区画整理組合」を設立するための申請をあと1年ほどでおこなわなければならないタイミングでの着任。
「地域の皆さんが“一緒にやっていこう”という気持ちになってくれたことが大きかったと感じています」と、いずみの線の延伸、そしてパスモ協議会とともに“大きな想い出”として心に刻まれる議論や連日の話し合いが、そこにはあったと当時を振り返ります。

「ヨコハマネイビーブルー」の車両が新横浜駅や新綱島駅、日吉駅にもやってくる(ゆめが丘駅)
ジョイナステラス二俣川や、星川駅・天王町駅間の高架下開発事業など、相鉄線沿線の“重点エリア”での事業をおこなう日々ですが、相鉄・東急直通線の開業を直前にして感じていることは、「新横浜駅(まで)で止まらない」まちづくり。
「羽沢横浜国大駅や西谷駅、そして二俣川駅など、東急沿線の皆さんにも“第二の沿線”として親しみを感じてもらえれば」と、自然環境に恵まれ、ゆとりある空間の提供をおこなう再開発地区や沿線エリアにも注目してもらいたいとの想いを語ります。
2019年11月に「相鉄・JR直通線」が開業(西谷駅~羽沢横浜国大駅~武蔵小杉駅)したことで、羽沢横浜国大駅のある神奈川区にも、相模鉄道(相鉄)としては初めて進出しています。
また、来年3月の「相鉄新横浜線」の開業にともない、初めて港北区まで営業エリアを拡大することになります。
「まだまだチャレンジするところがたくさんあります」と言い切る齋賀さんの目に映る、相鉄沿線、そして「相鉄・東急直通線」の未来とは。
30年来、沿線再開発にかかわった齋賀さんだからこそ語ることができる「相鉄沿線の魅力」、そして「将来の夢」を発信し、広く地域の人々と共有していく考えです。
<登壇者略歴~自己紹介>
齋賀幸治(さいが こうじ):1991年、相模鉄道株式会社(現:相鉄ホールディングス株式会社)入社。鉄道事業、不動産賃貸事業での勤務を経て、2012年より株式会社相鉄アーバンクリエイツにて沿線開発事業に従事。二俣川駅南口の再開発や、継続して土地区画整理を含む「ゆめが丘地区」の開発事業を担当。現在は事業推進部長として藤沢市内の区画整理や星川・天王町間の高架下空間の開発事業なども担当している。
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・羽沢横浜国大など6駅に設置、相鉄が2年ぶり“夏の沿線スタンプラリー”(新横浜新聞~しんよこ新聞、2022年7月14日)
・羽沢横浜国大で対談イベント、駅前再開発の完成は「東急直通」開業後に(新横浜新聞~しんよこ新聞、2019年12月2日)※相鉄ホールディングス株式会社の滝澤秀之社長は横浜国大出身
・<レポート>横浜の免許所持者が一度は行く「二俣川」、激変する“近未来の沿線”(2018年8月23日)※「ジョイナステラス二俣川」についてなど
・日吉・綱島とつながる相鉄、注目エリアは“ほぼ各駅再開発中”の「いずみ野線」(2017年6月28日)※「ゆめが丘駅」周辺の再開発についても記載
【参考リンク】
・「相鉄・東急直通線フォーラム~開業後の“未来を語る”」を主催事業として開催します(一般社団法人地域インターネット新聞社)
・「相鉄・東急直通線フォーラム~開業後の“未来を語る”」特設サイト(一般社団法人地域インターネット新聞社)