箕輪町2丁目で野村不動産が手掛ける大型再開発「プラウドシティ日吉」の地域貢献施設がいよいよオープンします。
野村不動産株式会社(東京都新宿区、宮嶋誠一社長)とプラウドシティ日吉管理組合からなる一般社団法人ACTO日吉(ACTO日吉、箕輪町2)は、今年(2020年)4月からの入居がスタートした「A地区」エリア(レジデンスⅠ)内に、地域貢献施設の「まちのリビング」、「まちのワークスペース」、「子育て支援スペースCOCOひよし」を来週7月23日(木・祝)にオープンすることを決定。
今週7月15日と16日の2日間、周辺地区で地域まちづくりを行う関係者を対象とした施設内覧会を行いました。
一般社団法人ACTO日吉は、昨年(2019年)11月に設立。
「港北区箕輪町二丁目地区 地区計画」(日吉箕輪町計画)の区域を対象地区とし、地域住民、企業、地域教育機関、地域活動団体、行政などの多様な主体と連携しながら、安全・安心に暮らし続けられ、次世代につながる魅力あるコミュニティづくりを地域ぐるみで推進し、魅力的な暮らしの未来を創り・育てるまちの実現を目指すための「エリアマネジメント」の取り組みを推進する(ACTO日吉のサイト)としています。
ACTO日吉の会員登録で使用できる「まちのリビング」
「まちのリビング」と「まちのワークスペース」の利用には、ACTO日吉への個人または法人・団体会員としての入会(会員登録)が必要としています。
「個人会員」は、プラウドシティ日吉の居住者は1世帯で500円(いずれも月額)、居住者以外は1人あたり300円、18歳以下は150円(未就学児除く)。小学生以下は会員同伴時限定で無料となっています(法人・団体会員の入会については別途問い合わせ要、価格は将来の運営条項により変更可能性有)。
入口付近の「シェアデスク」、中間エリアの「シェアダイニング」、そして調理も可能な「シェアキッチン」の3つの“コミュニティスペース”から構成されており、ダイニングとキッチンは占用利用する場合は別途3時間3000円(要事前予約)が必要となっています。
ただし、ACTO日吉が主催または共催するイベント開催時は使用できないとのこと。
一人でも、複数人数でも活用できる「コミュニティスペース」と位置付けており、パーティーや料理教室、1dayカフェやハンドメイドグッズの販売といった利用も想定しているとのことです。
「まちのワークスペース」は月額制でのメンバー登録要
仕事や勉強、趣味にも使えるという「まちのワークスペース」。ACTO会員のみが利用可能となっており、入口に近い「オープンスペース」の利用には月額制での「メンバー」登録(1万円)または1日利用あたり1500円(いずれも1人あたり)が別途必要となっています。
限定3区画のみの「ブーススペース」は法人登記も可能で郵便ポストも設けられており、月額3万5千円での利用が可能。個室ブースを常時占有することが可能です。
また、会議室「クリエイティブラボ」も6人席・8人席の2区画(つなげての利用も可能)設けられており、要事前予約で1時間あたり500円(1区画あたり)の支払いが必要です。
子育て支援スペースにはグループ預かりも併設
「子どもから高齢者までここで一緒に」をキャッチフレーズとして設置された子育て支援スペース「COCOひよし」は、認定NPO法人びーのびーの(事務局:大倉山3、奥山千鶴子理事長)が運営。
「日常的に、子どもから高齢者の方まで地域にお住まいの方ならどなたでも利用可能」とのコンセプトを打ち出していますが、あくまで「民間設置の施設」(同NPOの山口麻津子さん)との位置付けとなるため、「親子キッズルーム」に関しては、8月末までは無料で利用できるものの、以降に関しては有料になる見込みとなっています。
「親子キッズスペース」の開館時間は月・火・木・金曜日の9時30分から13時30分まで、水・土・日曜日は9時30分から12時までを予定(利用状況により変更可能性有)。水・土・日曜日の午後と祝日、年末年始などに休館日を設定するとのことです。
同スペースには、グループ預かり「まんまーる日吉」(週2回)の設置や、イベントスペースの提供やまちライブラリー、乳幼児向けプログラムや学童期の居場所などの事業を行う計画となっており、「皆様からのアイデアやご意見をいただきながら、多様な方が気軽に立ち寄れる場所にしたい」(山口さん)と、新たなスペースを開設するにあたっての目標について言及します。
「居住者」と近隣住民の壁を超えられるかの試金石に
この日は、近隣の自治会町内会担当者や子育て支援関係者、学校関係者などが招かれ、来訪していましたが、同再開発エリア内に設置された「公共施設・有効空地」は限定されており、今回の「地域貢献施設」の利用には、公開イベント時などを除き、いずれも「有料」での利用が前提となっています。
新型コロナウイルス感染症対策から、利用曜日や時間も9月までの利用は限定的になる予定で、「まちのリビング」などの占用利用についても制限を行うとのこと。
いずれの施設も新しく、これからの可能性を秘めた色彩を鮮やかに放っているものの、新たにB地区(2021年春居住開始予定)やC地区(2022年春・同)のオープンにともない、設置されていく予定だというグリーンショップ(2021年春オープン予定)や、スタジオ・スポーツジム・コミュニティカフェ(2022年春・同)といった新施設とのコラボレーションにより、居住者はもちろん、行政(横浜市)も後押しする周辺住民の「地域まちづくり」への参画をどのように促(うなが)すことができるのか。
居住者の生活満足度を高めるのはもちろん、「まちづくりへの住民参加への試み」を行うというACTO日吉のチャレンジが、どのように「近隣の居住者」を巻き込み、エリア全体での地域まちづくりへの理念を体現していけるのかにも大きな注目が集まりそうです。
【関連記事】
・野村不動産の社長らが箕輪町で会見、「プラウドシティ日吉」が同社戦略の試金石に(2018年10月11日)
【参考リンク】
・ACTO日吉公式サイト(一般社団法人ACTO日吉)
・ACTO日吉 施設利用ガイド(同)
・ACTO日吉リアマネジメントプラン(同)[PDFファイル]