通勤・通学者にとって混雑率が低いことは朗報といえます。
国土交通省は鉄道の主要区間における「都市鉄道の混雑率調査」をまとめ、このほど2024年度(2024年4月~2025年3月)版として公表しました。今回は8ポイント上昇した東急新横浜線を除き、東急東横線・目黒線など多くの路線で混雑率が微増にとどまり、横浜市営地下鉄グリーンラインは車両の増結もあって低下しました。
同調査は、各路線でもっとも混雑する区間と時間帯における1時間平均の混雑率を調べたもので、主に昨年(2024年)10月から11月の1日または複数日の乗車人員データをもとに計算したとのこと。
東京圏の鉄道混雑率は、2019年度に平均163%に達していましたが、新型コロナ禍の影響を受けた翌年度は同107%にまで急落。
2022年度に15ポイント増となるなど近年は回復途上にありますが、2024年度は前年度比3ポイント増の同139%に落ち着きました。

東京圏(31路線)の平均混雑率などの推移、輸送力指数と輸送人員指数は1975(昭和50)年度を基準とする。平均混雑率は1989(平成元)年の時点で200%を超えていたが徐々に下降し、新型コロナ禍の影響を受けた2020年度(R2)で107%まで急落した(国交省の発表資料より)
港北区内の関係路線では、開業初年度が46%だった東急新横浜線で8ポイント上昇して54%となりましたが、100%に届いておらずまだ余裕がある状態です。
一方、東急東横線と目黒線は、この間に1編成あたりの平均車両数が増えたこともあって、混雑率は急落した2020年度からほとんど増加していません。2019年に170%台だった混雑率はコロナ禍以降は120%台にとどまったままの状態が続きます。
グリーンラインはコロナ禍前に平均160%以上の混雑率となっていたことをうけ、全17編成のうち10編成で車両を4両から6両に順次増やす取り組みを進行。コロナ禍の乗客減と車両増結が重なり、この数年は混雑率緩和の傾向が続いており、今回も7ポイント減の116%まで下がりました。
2024年度の主な路線の平均混雑率は次の通り。
2024年度(2024年4月~2025年3月)の平均混雑率
※右側の数字は対象時間帯における1編成あたりの平均両数と運転本数
<東急東横線>
- 2024年度:祐天寺 → 中目黒(7:50~8:50)122%(+2%)9両×24本
- 2023年度:祐天寺 → 中目黒(7:50~8:50)120%(+2%)9両×24本
- 2022年度:祐天寺 → 中目黒(7:50~8:50)118%(+2%)8.8両×24本
- 2021年度:祐天寺 → 中目黒(7:50~8:50)116%(△7%)8.8両×24本
- 2020年度:祐天寺 → 中目黒(7:50~8:50)123%(△49%)8.8両×24本
- 2019年度:祐天寺 → 中目黒(7:50~8:50)172%(0%)8.8両×24本
<東急目黒線>
- 2024年度:不動前 → 目黒(7:50~8:50)129%(+2%)7両×24本
- 2023年度:不動前 → 目黒(7:50~8:50)127%(+7%)7両×24本
- 2022年度:不動前 → 目黒(7:50~8:50)120%(+20%)6.3両×24本
- 2021年度:不動前 → 目黒(7:50~8:50)100%(△26%)6両×24本
- 2020年度:不動前 → 目黒(7:50~8:50)126%(△52%)6両×24本
- 2019年度:不動前 → 目黒(7:50~8:50)178%(+4%)6両×24本
<東急新横浜線>
- 2024年度:新綱島 → 日吉(7:30~8:30)54%(+8%)8.3両×15本
- 2023年度:新綱島 → 日吉(7:30~8:30)46%(―%)8.3両×15本
※2023年3月開業
<市営地下鉄グリーンライン>
- 2024年度:日吉本町 → 日吉(7:15~8:15)116%(-7%)5両×18本
- 2023年度:日吉本町 → 日吉(7:15~8:15)123%(-4%)4.5両×18本
- 2022年度:日吉本町 → 日吉(7:15~8:15)127%(0%)4.1両×18本
- 2021年度:日吉本町 → 日吉(7:15~8:15)127%(+18%)4両×18本
- 2020年度:日吉本町 → 日吉(7:15~8:15)109%(△54%)4両×19本
- 2019年度:日吉本町 → 日吉(7:15~8:15)163%(+2%)4両×19本
<横須賀線>
- 2024年度:武蔵小杉 → 西大井(7:26~8:26)134%(0%)13両×10本
- 2023年度:武蔵小杉 → 西大井(7:26~8:26)134%(+10%)13両×10本
- 2022年度:武蔵小杉 → 西大井(7:26~8:26)124%(+14%)13両×10本
- 2021年度:武蔵小杉 → 西大井(7:26~8:26)110%(△7%)13両×11本
- 2020年度:武蔵小杉 → 西大井(7:26~8:26)117%(△78%)13両×11本
- 2019年度:武蔵小杉 → 西大井(7:26~8:26)195%(+11%)13両×11本
【関連記事】
・【前年記事】<国交省調査>朝の「新綱島→日吉間」混雑率わずか46%、目黒線は127%(2024年8月5日)(2024年8月5日)
・2030年の「ブルーライン延伸」は難しいのか、建設費高騰やコロナ機に動きが止まる(新横浜新聞~しんよこ新聞、2025年6月16日、客が減ったことも未着工の一因とされる)
【参考リンク】
・三大都市圏の平均混雑率が増加~都市鉄道の混雑率調査結果を公表(令和6年度実績)(国土交通省、2025年7月29日)
・混雑率について(日本民営鉄道協会「鉄道用語事典」)



