綱島東1・4丁目、日吉3丁目、綱島西5丁目、新吉田東6丁目などの計6地点で8%台の上昇を見せています。
今年(2025年)1月1日現在の地価を国が調査した「公示地価」の詳細が3月19日に神奈川県政策局から公表され、港北区では宅地44地点の平均上昇率が4.0%(前年3.6%)、商業地13地点では同5.9%(同5.3%)となりました。
宅地で見ると、区の平均上昇率を超えていた地点は北部エリアが多くを占め、新駅開業にともなう再開発が進む綱島と、従来から宅地需要の強い日吉の両エリアがけん引する形となっています。
区内でもっとも高い8.9%の上昇率を付けた宅地3地点のうち、「日吉3丁目11」は前年から3%超の上昇。慶應大学矢上キャンパスの近くに位置する同地点は「各種条件に恵まれた住宅地域であり、今後はさらに土地の利用度が高まっていくものと予測される」(鑑定書)と評価されました。
前年並みの上昇率を維持した「綱島東1丁目16」や「綱島東4丁目6」、「綱島西5丁目5」は新綱島駅の開業や再開発による利便性の高まりで需要が高く、町内会館前バス停に近い「新吉田東6丁目40」は、「交通利便性はやや劣るが、バス便多い。綱島駅圏は人気が高く、バス圏でも総額の割安感から需要は堅調」(鑑定書)と綱島の地価上昇にけん引された形です。綱島駅が最寄りとなる新田中学校(新吉田東5)近くの「新吉田東5丁目20」も6.5%の上昇を見せました。

神奈川県内の住宅地における価格順ランキングで「日吉本町1丁目5」は4位となっているが、前年までは3位が“定位置”だった。上昇率ランキングでは、東急やJRとつながった相鉄沿線のゆめが丘駅(下飯田町)や西谷駅を最寄りとする2地点がトップ2を占めた(県資料を加工)
一方、価格順で神奈川県内のベスト3に入ることが多かった日吉駅近くの「日吉本町1丁目5」の宅地は、今回から新たに調査地点に加えられた西区役所近くの「西区中央1丁目4」に押し出される形で4位に転落。上位常連の「中区山手町73」とともに成熟した住宅街ならではの評価か上昇率も2%台にとどまりました。
港北区の平均上昇率(4.0%)以上だった住宅地(16地点)は次の通りです。
港北区の平均上昇率(4.0%)以上だった宅地
(※)価格は1平方メートルあたり。住所の枝番省略、横のカッコ内(港北●)は標準地番号
- 大倉山3丁目37(港北9):52万6000円(前年48万3000円)8.9%(前年6.2%)【鑑定評価書】
- 日吉3丁目11(港北26):41万7000円(前年38万3000円)8.9%(前年5.8%)【鑑定評価書】
- 綱島東1丁目16(港北39):45万2000円(41万5000円)8.9%(前年8.6%)【鑑定評価書】
- 綱島東4丁目6(港北8):49万3000円(45万3000円)8.8%(前年8.6%)【鑑定評価書】
- 綱島西5丁目5(港北22):38万5000円(35万4000円)8.8%(前年8.6%)【鑑定評価書】
- 新吉田東6丁目40(港北3):33万8000円(31万3000円)8.0%(前年8.0%)【鑑定評価書】
- 綱島西1丁目16(港北33):49万2000円(45万8000円)7.4%(前年5.0%)【鑑定評価書】
- 箕輪町3丁目23(港北6):35万1000円(32万9000円)6.7%(前年4.8%)【鑑定評価書】
- 新吉田東5丁目20(港北31):32万6000円(30万6000円)6.5%(前年5.9%)【鑑定評価書】
- 日吉本町3丁目36(港北19):36万2000円(34万2000円)5.8%(前年5.8%)【鑑定評価書】
- 大倉山7丁目4(港北2):31万2000円(29万7000円)5.1%(前年4.6%)【鑑定評価書】
- 日吉6丁目3(港北1):32万8000円(31万3000円)4.8%(前年4.2%)【鑑定評価書】
- 師岡町字南谷戸339(港北17):31万0000円(29万6000円)4.7%(前年3.9%)【鑑定評価書】
- 大曽根2丁目6(港北34):35万4000円(33万8000円)4.7%(前年4.0%)【鑑定評価書】
- 高田東3丁目15(港北16):33万4000円(32万0000円)4.4%(前年2.6%)【鑑定評価書】
- 新吉田東8丁目13(港北27):28万7000円(27万6000円)4.0%(前年3.4%)【鑑定評価書】
商業地は綱島と日吉駅前で大きく上昇
港北区の商業地は全13地点の平均が5.9%の上昇となり、なかでも駅前西口の綱島街道寄りにある「綱島西1丁目1」の商業ビルが12.2%(前年4.3%)と急上昇し、同じく日吉駅前の中央通りに位置する「日吉本町1丁目2」も10.2%(前年5.5%)の上昇を見せました。
新型コロナ禍からの需要回復が進むなかで、両駅前では新規の物件供給が少ない“希少性”も加味されたようです。
また、子母口綱島線沿いにある「高田東4丁目2」の医院兼共同住宅ビルは今年も区平均を超える上昇率。今回は高田駅前への大型スーパー進出の影響は言及されませんでしたが、商業地としての賑わいよりも「店舗跡地の住宅地への転用等により、住宅地の割合が増加傾向」(鑑定書)で「需要は強含み」という点が重視されました。
港北区の平均上昇率(5.9%)以上だった商業地(6地点)は次の通りです。
港北区の平均上昇率(5.9%)以上だった商業地
(※)価格は1平方メートルあたり。住所の枝番省略、住所横のカッコ内(港北●-●)は標準地番号
- 綱島西1丁目1(港北5-2)※西口駅前:120万0000円(107万0000円)12.2%(前年4.3%)【鑑定評価書】
- 新横浜3丁目7(港北5-5)※地下鉄8番出入口前:245万0000円(220万0000円)11.4%(前年10.0%)【鑑定評価書】
- 日吉本町1丁目2(港北5-1)※中央通り:140万0000円(127万0000円)10.2%(前年5.5%)【鑑定評価書】
- 新横浜2丁目3(港北5-6)※アリーナ通り:135万0000円(123万0000円)9.8%(前年9.8%)【鑑定評価書】
- 大倉山3丁目43(港北5-13)※大綱中学校前バス停近く:45万7000円(42万7000円)7.0%(前年4.9%)【鑑定評価書】
- 高田東4丁目2(港北5-8)※高田住宅前バス停近く:37万3000円(35万2000円)6.0%(前年5.4%)【鑑定評価書】
【関連記事】
・【前年記事】<2024年公示地価>綱島の3地点が上昇率で区内1位、バス圏の新吉田東も上がる(2024年3月28日)
・<2024年基準地価>綱島西3丁目が県内3位の上昇率、日吉3や綱島西5も上がる(2024年9月19日、毎年7月時点の調査)
・<2025年公示地価>注目は大倉山3丁目、新横浜駅前のオフィスビルも堅調(新横浜新聞、2025年3月22日、南部エリアの記事)
【参考リンク】
・港北区周辺の地価検索(国土交通省、表示された地図を拡大して各地点の情報を探すことができる)
・令和7年地価調査結果について(神奈川県政策局)(※)資料の公開日は2025年3月18日(水)としているが、全地点の詳細を載せた「資料2 公示価格一覧」は翌19日に公開した




