東急線に乗ると4月から“乗車ポイント”が貯まることになりました。
東急電鉄は来月(2024年)4月1日(月)からパスモ(PASMO)とスイカ(Suica)での鉄道利用者を対象に東急グループの共通ポイント「東急ポイント(TOKYU POINT)」を付与するサービスを始めます。
「電車とバスで貯まるTOKYU POINT(東急ポイント)」と題し、定期券利用を除く東急線の乗車金額に対して一律3%の東急ポイントを付与するとの内容。4月1日から6月2日までの2カ月間はキャンペーンとして加算率が6%に引き上げられます。
パスモとスイカ(いずれもモバイル含む)での東急線利用者が対象で、スイカは東急線以外のみなとみらい線や東京メトロ都営地下鉄などの駅で乗降した場合は加算ができないとのことです。
ポイントを貯めるには、サイト上などから事前に東急ポイントへの登録が必要となっています。
なお、定期券は購入時にポイントの付与が可能で、これまで定期券金額の最大2%だったものが4月から最大4%の加算に引き上げられます。また通学定期券の購入時は4月1日から5月31日までの期間限定で購入金額の20%が加算される予定です。
東急ポイントは東急ストアや東急百貨店、日吉東急アベニューなど東急グループの商業施設で使える共通ポイントサービスで、現在は243万人が利用しているといいます。
もともと東急グループのクレジットカード会員向けに展開されていましたが、2015(平成27)年からクレジット機能のない「東急ポイントカード(TOKYU POINT CARD)」(入会費・年会費無料)を新設。
東急ストアでプラスチック製の会員カードを入手できるようにするなど、参加しやすくなりました。また、モバイル版のデジタルカードも設けられています。
今回のような鉄道を対象とした乗車ポイントサービスは、新型コロナ禍を機とした働き方の変化で定期券利用者の減少傾向が見られることに対応したもの。
自由度の高かった「回数券」が廃止されるなか、“半定期利用者”に対する割引サービスが求められていました。
また、鉄道会社にとっては、もっとも結びつきの強い最大顧客である定期券利用者が減ることに対し、新たな形のサービスによって沿線顧客との接点を補いたい考えがあります。
すでにJR東日本でもグループの商業施設などで使える共通ポイント「JREポイント(JRE POINT)」を鉄道利用者に付与するサービスを2021年春から始めており、相鉄(相模鉄道)もこの春から乗車ポイントサービスを開始しました。
(※)この記事は「横浜日吉新聞」「新横浜新聞~しんよこ新聞」の共通記事です
【関連記事】
・<JR東日本>定期券の時差通勤者や“回数券的”な利用者に「ポイント」還元へ(新横浜新聞~しんよこ新聞、2020年11月12日、JR東日本も共通ポイントを付与)
・パスモで相鉄線に乗って“マイル”を貯める、相鉄が乗車ポイントサービス(新横浜新聞~しんよこ新聞、2024年3月4日、相鉄もこの春スタート)
【参考リンク】
・TOKYU POINT「乗車ポイントサービスの開始について」(2024年4月1日から始まる「電車とバスで貯まるTOKYU POINT」サービスの案内)