来月(2021年)11月中は、60歳以上を対象に2000円で東急線全線が1カ月間乗り放題とする取り組みが始まります。東急電鉄は、電子乗車券「東急線乗り放題パス(over60)」を最大1000人限定で発売すると発表しました。沿線で新たな移動需要を生み出す目的があるといい、利用結果を分析して乗車券サービスの開発を検討していく考えです。
東急電鉄では、通勤や通学といった鉄道を使った日常的な移動だけでなく、沿線に新たな移動需要を生み出そうとして、新型コロナウイルス禍以前からグループ内の施設・サービスを含めたサブスクリプション型(一定期間にわたって利用できる権利)のフリー乗車券販売などの試行を行っており、今回の乗り放題パスもそうした流れのなかで設定されたものです。
「東急線乗り放題パス(over60)」は60歳以上に限定し、11月中の1カ月間のみ最大1000人限定で販売。なおかつ、東急グループの現金ポイントカード「TOKYU POINT CARD(東急ポイントカード)」への登録が必須で、配信されたメールマガジンから応募し、その回答内容によって販売する1000人を選出するとのこと。
また、購入する乗り放題パスは、旅行などの予約アプリ「Klook(クルック)」を使った電子乗車券になるといいます。
手間をいとわない先進的な60歳以上の利用者を選んで販売する今回の乗り放題パス。果たして、利用結果の分析からどんな新商品やサービスが生まれるのでしょうか。
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・<東急電鉄>定期券客へ一歩踏み出したサービスを提供、使い放題など実験(2021年4月16日)
・<東急>電車・バス乗り放題+映画見放題で1カ月3万円、「パス」を実験販売(2020年1月16日、コロナ禍前も企画していた)
【参考リンク】
・シニア層を対象とした1か月2,000円「東急線乗り放題パス(over60)」を限定発売~新たな生活様式により多様化する利用スタイルに合わせた乗車券サービスを提供します(東急電鉄、2021年10月6日)