「この街に住みたい理由」となる店舗にこだわり、誘致を進めてきた新綱島駅直結の商業ビル棟がオープン。春らしい穏やかな陽気にも誘われ、多くの来店客が開店時に列を作りました。
きょう(2024年)3月15日(金)10時、東急新横浜線新綱島駅から地下通路で直結する「新水ビル(SHINSUI)」(綱島東1)の商業施設フロアがオープン。
開店から2時間は地上部の「東口ゲート」(新綱島駅出入口側)のみが入場口となっており、約150人が開店時間に来店し、それぞれの店舗の開店を祝っていました。
特に生活利便性が高いパン店や港北区初出店となる店舗の人気が高く、ベーカリー店「ドンク(DONQ)/ミニワン(Minione)」前には約30人が列を成したほか、全体的に若年層も含んだ女性の来店が目立つオープン初日となりました。
フロアごとに各テナントの詳細(後編・2階以上)や建築設計についてなどを紹介します。
※【前編の記事】1階の店舗を取り上げた「新綱島駅に13店が新規オープン、書店やラウンジ、カフェなど揃えた新水ビル」はこちら
<2階>
▼TUIN greenery(チュイン グリーナリー)(観葉植物・園芸資材)※横浜市・港北区初出店
アパレル企業の株式会社バロックジャパンリミテッド(東京都目黒区)が新業態として展開する観葉植物・園芸資材店。「人々が素敵で健康的な生活を送れる環境づくり」を、“自然の恵み”である植物を通じて提案。鉢などのデザインもアパレル業で培(つちか)った洗練されたものを独自に開発、販売まで手掛けていることも大きな特徴に。一部商品には洋服などの繊維を使用するなどSDGsにも取り組んでいるとのこと。綱島街道沿いの将来的な「綱島駅」側の連絡通路側に立地、11時から20時まで営業。

TUIN greenery(チュイン グリーナリー)は神奈川県内ではアウトレット湘南平塚店(平塚市)に続いての出店に。同業態の「SHEL’TTER GREEN」みなとみらい東急スクエア店(西区みなとみらい2)もあるがチュイン グリーナリーはより落ち着いた雰囲気を演出している(以下、3月13日の内覧会・メディアツアー時に撮影)
▼無印良品500(衣料品・生活雑貨・食品)※“500”業態では港北区初出店
無印良品500は、「無印良品」を展開する株式会社良品計画(東京都文京区)が2022年9月から始めた新業態で、取り扱いを日用品と消耗品を中心とし、7割以上の商品が500円以下の価格としているのが特徴。綱島街道沿いの将来的な「綱島駅」側の連絡通路側に立地しており、大掛かりな冷凍ケースの導入は港北区内では初となる。「500業態」では大きめの店舗となっており、冷凍食品など食品や生活に役立つ商品を中心にラインアップしている。10時から21時まで営業。

500円以下の商品は7割以上だが「衣料品なども扱っています。暮らしに欠かせない日用品や素材にこだわった食品、機能的なステーショナリーなど、毎日の暮らしを豊かにする商品をお届けできれば」と意気込む。「スタッフからのおたより」コーナーも設置されていた
▼アイシティ(コンタクトレンズ)
1941年に光学レンズメーカーとして創業したHOYAグループ(HOYA株式会社)のコンタクトレンズ専門店。新綱島スクエア(綱島東1)の2階とつながる連絡通路に最も近い店舗。北海道から沖縄まで364店舗(3月1日現在)展開しており、港北区内でも日吉東急(日吉2)やトレッサ横浜(師岡町)、新横浜(新横浜3)など「便利な場所にある」ことがメリット。カラーレンズから乱視用レンズ、遠近両用レンズを各種メーカー取り揃えているとのこと。10時から19時まで営業(コンタクト受付時間は異なる、日曜定休)。
▼OWNDAYS(オンデーズ)(メガネ・生活雑貨)※港北区初出店
株式会社オンデーズ(東京都品川区)が直営店として経営。東南アジアを中心に世界展開を行っており全世界で555店舗(1月12日現在)、日本では260店舗目、神奈川県内では21店舗目。横浜市内ではららぽーと横浜(都筑区池辺町)やたまプラーザテラス(青葉区美しが丘1)に2023年中に出店。独自のプライベートブランドを確立し、商品の企画・デザイン・製造を行う。展開するブランドは20種類以上、常に1500スタイル以上のフレームを用意しているとのこと。10時から20時まで営業。
▼カルディコーヒーファーム(コーヒー豆・輸入食品)
1977年9月に東京都世田谷区に誕生した株式会社キャメル珈琲が運営。全国で約500店舗を展開、港北区内ではトレッサ横浜、日吉東急、アピタテラス横浜綱島(綱島東4)に店舗があり4店舗目の営業となる。こだわりのオリジナルコーヒー豆30種類や世界各国の食材や菓子、ワインなどの酒類や、チーズ、スパイスなどを扱う。店頭でサービスしているオリジナルブレンドのコーヒーを飲みながら「世界の食材めぐりの旅」を提供。10時から21時まで営業している。
<3階>
▼TSUTAYA BOOKSTORE(ツタヤブックストア)(本・文具・雑貨)
日吉本町と菊名に店舗を展開するも「BOOKSTORE」名称では港北区内では初の店舗となる。「繋(つな)がる、始まる、新コミュニティ」をコンセプトに多様なジャンルの書籍や文具雑貨などを取り扱う。地域の人々を集う「イベント」開催を通じて地域の「縁」をつなぐ「縁側」のような存在を提案していく予定。シェアラウンジとともに、カルチュア・エクスペリエンス株式会社(東京都千代田区)から有限会社新水(綱島東1)が受託しての運営を行う。8時から22時まで営業、定休日未定とのこと。
▼SHARE LOUNGE(シェアラウンジ)(カフェ、ラウンジ)
「ブックストア」と同経営での運営。神奈川県では5店舗目、全125席を設置。全座席にコンセントを配備。ドリンクやフード提供、初となるテラス席や、ソファ席やボックス席、ワークスペース席やオンラインミーティングを行える完全個室ブースも3室設置。通常プランは60分で1100円、キッズプランは550円、学生プランは880円、アルコールプランは1540円。それぞれ延長料金(30分)、1日利用料金の設定やワンデイチケット(回数券・5日分)、月額利用の設定(個店、他拠点)あり。
▼スターバックス(コーヒーストア)
全75席を用意しスペシャルティコーヒーやラテ、エスプレッソドリンクやデザート感あふれるフラペチーノ、ティーなど、バリエーション豊かなドリンクやペストリー、サンドイッチなども提供。「本と融合する」をコンセプトに店内でコーヒーに関連する書籍や雑貨類も扱っている。一杯のコーヒーを通じて「人と人とのつながりと心あたたまるひととき」の提供を行っていくとしている。8時から22時まで営業。
<建築設計>

「グランクレール綱島」入り口付近(北西側)には「綱島市松紋」の格子状のデザインを採用。「横浜市が整備する北側の通路(広場)にもこの柄を採用する予定となっています」と新水ビルのブランディングに携わった株式会社バウハウス丸栄(東京都品川区)の浜本悠一さんは説明する

2階は「かつての新水旅館を想わせる懐かしさと新しさが融合」したフロアとして設計。旅館の「離れ宿」を現代風に和モダンにあしらった環境デザイン(床・真鍮庇=しんちゅうひさし、木の縦格木)を採用。行き交う人々のすれ違う距離感を意識し、通路幅はせまく、店舗側にセットバックしたかの共通の床デザインによる空間スペースを設けているという
(1階部分については「前編」記事をご覧ください)
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・新綱島スクエアが「悲願」のオープン、初日賑わうもまだ“スタート地点”(2023年12月7日、となりの新綱島スクエアとは2階部分で連絡)
【参考リンク】
・新水ビル(SHINSUI)の公式サイト(1階~3階のテナント紹介、オープンセールの情報など)