セン北「区民文化センター」建設は“順調”、プレ演奏会やドイツ楽しむイベントも | 横浜日吉新聞

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センター北駅近くで2025年3月までの開館を目指す「区民文化センター」の建設は“順調”初のプレ演奏会クリスマスイベントでも地域を盛り上げます。

横浜市都筑区などに複数の拠点を置く世界的な自動車部品メーカー「ボッシュ(BOSCH)」の日本法人・ボッシュ株式会社(東京都渋谷区)は、先週(2022年)11月25日(金)、ボッシュが本社を置くドイツ南西部・シュトゥットガルトを拠点に活動する「シュトゥットガルト室内管弦楽団」を招いた演奏会を、センター南駅にも近い都筑公会堂(茅ヶ崎中央)で開催。

都筑区役所なども入る都筑区総合庁舎内に「都筑公会堂」はある(11月25日)

都筑区役所なども入る都筑区総合庁舎内に「都筑公会堂」はある(11月25日)

区内在住・在勤・在学の未就学児と保護者を招いた「ファミリーコンサート」としての午後の部と、小学生以上を対象とした「イブニングコンサート」あわせて約1000人が招かれ、「本場ドイツ」のプロフェッショナルが奏でるクラシックの響きを楽しみました。

会場前に掲示された「開館プレイベント」の案内看板

会場前に掲示された「開館プレイベント」の案内看板

都筑区職員とボッシュの社員が受付で「約5倍」もの確率でチケットを入手できた区民らを出迎えた

都筑区職員とボッシュの社員が受付で「約5倍」もの確率でチケットを入手できた区民らを出迎えた

今回のコンサートは、センター北駅から徒歩約5分の場所(中川中央1)に建設中で、2024年度に竣工予定の「都筑区区民文化センター(仮称)」「プレ・イベント」という位置づけ、またボッシュ株式会社の地域貢献の一環として企画したといいます。

「イブニングコンサート」の開催前に会見をおこなったシュトゥットガルト室内管弦楽団のマルクス・コルセルト団長・総合芸術監督、ボッシュ株式会社のクラウス・メーダー社長、都筑区の佐藤友也区長(左より)

「イブニングコンサート」の開催前に会見をおこなったシュトゥットガルト室内管弦楽団のマルクス・コルセルト団長・総合芸術監督、ボッシュ株式会社のクラウス・メーダー社長、都筑区の佐藤友也区長(左より)

都筑区連合町内会自治会の岩嶋伸幸会長(佐江戸加賀原地区連合自治会会長)も来場しイベントの成功を見守っていた

都筑区連合町内会自治会の岩嶋伸幸会長(佐江戸加賀原地区連合自治会会長)も来場しイベントの成功を見守っていた

「イブニングコンサート」の開催前にあいさつした都筑区の佐藤友也区長は、「長年、早期の開設を目標としてきた区民文化センターですが、工事も日に日に進み、あと2年あまりで開設、区民の期待も徐々に高まってきています」と、都筑区において公民連携プロジェクトとなる区民文化センター建設への期待感を語ります。

「区民文化センター」の完成を待つ区民の期待感を熱く語る佐藤友也区長

「区民文化センター」の完成を待つ区民の期待感を熱く語る佐藤友也区長

また、ボッシュの本社棟と区民文化センター棟との間に全天候型の広場が建設されることにも触れ、「センター北と南を結ぶ新スポットに」との想いを語り、また、「応募が倍率約5倍の難関をくぐり抜けてご来場いただいた」というほどの人気を得た“ドイツ最高峰”の音楽を楽しむ今回のコンサートが開催できたことへの感謝の言葉も披露していました。

在日ドイツ商工会議所の会頭も務めるクラウス・メーダー社長は流暢(りゅうちょう)な日本語で来場した区民にあいさつをおこなっていた

在日ドイツ商工会議所の会頭も務めるクラウス・メーダー社長は流暢(りゅうちょう)な日本語で来場した区民にあいさつをおこなっていた

ボッシュ株式会社のクラウス・メーダー社長は、「(都筑区の)皆さんとコンサートをご一緒できることを楽しみにまいりました。工事は非常に順調で、基礎の柱や地下2階の工事もおこなっている。スケジュール通りに建設が進んでいます。竣工(しゅんこう)後には、地域の賑わいを創出していきたい」と語ります。

1945年創設、77年もの長い歴史を誇るシュトゥットガルト室内管弦楽団のハイ・クオリティな演奏に酔いしれた

1945年創設、77年もの長い歴史を誇るシュトゥットガルト室内管弦楽団のハイ・クオリティな演奏に酔いしれた

同室内管弦楽団のマルクス・コルセルト団長・総合芸術監督は、「(ドイツでも)ボッシュ社とのつながりは深く、戦後から間もなく海外で演奏をしたという長い歴史があり、ビジネスだけでなく、社会的、文化的な交流を深めています」と、これまでボッシュ社とともに創り上げてきた“70年超の楽団の歴史”についても熱く語っていました。

ウィーン生まれのバイオリニスト・ベンヤミン・シュミットさんがヴィヴァルディの「四季」でのバイオリン・ソロを務めた(ボッシュ株式会社提供)

ウィーン生まれのバイオリニスト・ベンヤミン・シュミットさんがヴィヴァルディの「四季」でのバイオリン・ソロを務めた(ボッシュ株式会社提供)

その後スタートしたコンサートで、ヴィヴァルディの「四季」、チャイコフスキーの「弦楽セレナーデ ハ長調」などを奏でた同室内管弦楽団の演奏スタイルは、バイオリンやビオラパートの演奏者が「立ったまま」楽曲を披露するというスタイル。

「アンコール曲」も2曲披露。終演時には割れんばかりの大きな拍手があがっていた

「アンコール曲」も2曲披露。終演時には割れんばかりの大きな拍手があがっていた

アンコール曲のバッハ「G線上のアリア」やモーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」で締め括(くく)ったのは夜21時近く。

本場ドイツらしい優美で繊細な響きの中にも伸びやかさや迫りくる立体感をも表現するかの演奏に大きな拍手があがっていました。

3年ぶり「クリスマスマーケットin都筑」はリアル開催も

都筑区は、東京横浜独逸学園(茅ヶ崎南2)や1990(平成2)年に大型の研究施設「横浜事務所」(牛久保3)を設けたボッシュ株式会社など、ドイツ系企業が立地。

市内のドイツ人の約4割が都筑区に在住、地元住民や商業施設、同学園、区内ドイツ系企業が一体となり、地域のにぎわいづくり、そして、ドイツへの理解や地域交流を図ることを目的とした「ドイツクリスマスマーケットin都筑」(都筑・ドイツ交流イベント実行委員会主催)を、クリスマス・シーズンに開催しているといいます。

「ドイツクリスマスマーケットin都筑」は3年ぶりにきょう(2022年)12月3日(土)とあす4日(日)にリアルでも開催されている

「ドイツクリスマスマーケットin都筑」は3年ぶりにきょう(2022年)12月3日(土)とあす4日(日)にリアルでも開催されている

ボッシュ社も、2012(平成24)年のイベントのスタート時から参画しているといい、「これまでも、都筑区の子どもたちと交流を図ってきました。今年は、クラウス・メーダー社長が聖ニコラウスに扮(ふん)して登場、ボッシュの電動工具『グリューペン』を利用したクリスマスカードを制作するクラフトワークショップもブースにて開催します」(同社広報)と、会社ぐるみでイベントの開催を盛り上げます。

新型コロナウイルス感染症拡大の影響から、2020年と2021年はオンライン開催となっており、今年はオンラインと、リアル開催のイベントを3年ぶりに楽しめるとのこと。

「都筑区区民文化センター(仮称)」を紹介するパネルや模型が都筑公会堂内に展示されている

「都筑区区民文化センター(仮称)」を紹介するパネルや模型が都筑公会堂内に展示されている

港北区周辺からもグリーンライン、ブルーライン、路線バスなどでもアクセス可能な都筑区エリアだけに、「都筑区区民文化センター(仮称)」の誕生によるさらなる“ドイツ文化を感じられる”地域まちづくりに注目が集まりそうです。

なお、今年度の同イベントはオンラインで11月25日(金)から12月26日(月)まですでにおこなわれており、リアルでの開催は、センター北駅前芝生広場(中川中央1)できょう12月3日(土)とあす4日(日)の両日ともに12時から19時までおこなわれているとのことです。

【関連記事】

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【参考リンク】

都筑区における区民文化センターの整備について(都筑区区政推進課)

【オンライン開催中(~12月26日まで)】今年のドイツクリスマスマーケットin都筑は会場及びオンラインで開催します!(都筑区地域振興課)

ドイツクリスマスマーケットin都筑公式サイト(都筑・ドイツ交流イベント実行委員会)


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