綱島の歴史も意識した内装に、新駅の「区民文化センター」で完成予想図 | 横浜日吉新聞

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綱島の歴史も意識した内装となりそうです。東急新横浜線(相鉄・東急直通線)の新綱島駅(仮称=駅名選定中)に建設される29階建て再開発ビル内に設けられる港北区の「区民文化センター」について、このほど横浜市文化観光局と港北区が内装の実施設計をまとめ、イメージパース(完成予想図)や平面図を公表しました。

)当初記事では「28階建て再開発ビル」としておりましたが、現在の計画では「29階建て」に変更となっており、こちらで統一しました(2020年10月8日15:18)

港北区の「区民文化センター」が入る29階建て再開発ビルの建設予定地(左側一帯)、右側は綱島街道(8月6日撮影)

区民文化センターは、区民の文化芸術活動の拠点として横浜市が再開発などのまちづくりの機会に設置を目指しており、現在は鶴見区や神奈川区、港南区など10区に設けられています。

港北区では、区役所に隣接する「港北公会堂」(約600人収容、大豆戸町)が“集会施設”であるとの位置付けに対し、区民文化センターは音楽や劇、芸術などの発表に適した文化施設としているのが特徴です。

29階建て再開発ビルの4階と5階に設けられる区民文化センターの基本コンセプトについては、2015年8月から地域の代表者や有識者ら12人による「区民文化センター基本構想検討委員会」で議論。

「区民文化センター」の平面図、4階が出入口で、5階に400人収容の“芸術ホール”が設けられる(「港北区 区民文化センターニュース 第6号」より)

2016年1月に「ハートでつながる わたしたちのまち」との基本理念や、メイン設備となる“芸術ホール”は多目的ホールとすることなどの答申をまとめ、横浜市長に提出しています。

市の設計は、同答申によるコンセプトに沿った内容としており、当初は300人規模の収容人数だった芸術ホールは、検討委員会からの「なるだけ多くの座席を設けてほしい」という要望に応え、親子室や車いす席を含め約400人を収容できるよう拡張されました。

4階ロビーの完成予想図。設計は株式会社東急設計コンサルタント(東京都目黒区)が担当した。左手には可動壁の「ギャラリー」も見える(横浜市提供)

4階ロビーの完成予想図。設計は株式会社東急設計コンサルタント(東京都目黒区)が担当した。左手には可動壁の「ギャラリー」も見える(横浜市提供)

今回公表された内装の実施設計によると、4階の出入口を入るとロビーが広がり、右手に受付(事務室)とパンフレットなどを置く「情報コーナー」を設置。情報コーナーでは、港北図書館の書籍や資料の取次などを求める意見がありますが、この点は現時点で未定となっています。

ロビーの左手には、絵画などの作品展覧会を行えるギャラリー(1室86~88平方メートルの展示スペース)が2室あり、可動式の壁となっているため、セミナーなどにも使えそう。ロビーと合わせて一体利用することも可能としています。

さらに奥には、防音の「練習室」3室に加え、「音楽ルーム(リハーサル室)」が設けられ、ここは、100人程度の音楽発表会にも使える広さとなっています。

メインとなる5階の“芸術ホール”の完成予想図、400人を収容できる(横浜市提供)

メインとなる芸術ホールは5階に置かれ、面積は約546平方メートルを確保。舞台は約234平方メートルあり、音楽や演劇、ダンスなど多様な演目に対応できるといいます。

客席の広さは305平方メートルで、親子室(約7平方メートル)や車いすスペースを含め、400人を収容可能。また、舞台の裏手には大きさの異なる4室の「楽屋」も設けられます。

5階「ホワイエ」(ロビー)の完成予想図、一部の天井に使われるピンク色は、港北区の木「ハナミズキ」の花と、綱島の桃をイメージ(横浜市提供)

特徴的なのは、芸術ホールのロビーとなる「ホワイエ」で、一部の天井にはピンク色を採用。港北区によると、区の木である「ハナミズキ」の花と、綱島が桃の一大産地だったことにちなんでいるとのこと。また、ホワイエには、公演の合間などの利用を想定したカフェコーナーも置く計画です。

なお、現時点で29階建て再開発ビルの完成は、新駅が開業を予定する2022年度下期(2022年10月~2023年3月)には間に合わないとみられ、同ビル内に設けられる区民文化センターの開業時期も「2023年度(2023年4月~2024年3月)」とのみ決まっています。

【関連記事】

新綱島駅の「区民文化センター」は400席規模のホールに、開館は2023年4月以降(2018年5月14日)

<綱島新駅>再開発の“シンボル”、3年後の完成に向け29階建てビルが着工(※リンク追加、2020年10月15日)

新綱島駅~綱島駅間、周辺の再開発ビルを回遊できる「歩行者デッキ」構想(2020年9月7日)

【参考リンク】

港北区における区民文化センターの整備について(港北区)


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