アイスホッケーのプロチーム「横浜グリッツ」を区と商店街が地元から後押し | 横浜日吉新聞

横浜日吉新聞

日吉や綱島、南日吉など港北区内の13の商店会で組織する港北区商店街連合会(区商連)と港北区役所は、慶應義塾大学のOBらが中心となって立ち上げたプロのアイスホッケーチーム横浜GRITS(グリッツ)」と「ホームタウン活動の協力に関する基本協定」を締結したことをきのう(2021年)1月20日に発表しました。

昨年10月の本拠地開幕戦シリーズでは栗田区長が氷上であいさつした

横浜GRITS(グリッツ)は、慶應大学スケート部アイスホッケー部門のOBらが中心となって一昨年(2019年)5月に運営法人のGRITSスポーツイノベーターズを立ち上げ、昨年(2020年)10月から始まったプロリーグ「アジアリーグ」へ参入しています。

チームは、区内新横浜にある「KOSE新横浜スケートセンター」を本拠地としており、昨年11月にオンラインで開かれた「ふるさと港北ふれあいまつり」の際には公式チアリーディング「GRITS TOPAZ(グリッツトパーズ)」が演出面で協力するなど、地域との関係を築きつつあります。

昨年11月の「ふるさと港北ふれあいまつり」ではチームの公式チア「GRITS TOPAZ(グリッツトパーズ)」が協力

また、同チームの所属選手はフルタイムの仕事を持ちながらプロ選手として活動する“デュアルキャリア”を実践しているのが特徴で、ゴールキーパーの小野航平選手は、区内の武相高校出身で、現在は新横浜の企業に勤めながら主力選手として活躍しています。

チームでは、本拠地を置く港北区内で地域貢献活動を実践していく考えでおり、区商店街連合会や区役所ではチームを後押しするため、今回の基本協定の締結に至ったものです。

「ホームタウン活動の協力に関する基本協定」の締結はオンラインで行われた(港北区提供)

区商店街連合会で会長をつとめる南日吉商店街の酒井誠さんは、「プロ選手としてだけでなく、もうひとつの職業を持つデュアルキャリアを実践している横浜GRITSの選手達。子どもたちの夢ともなるスポーツチームを、港北区商店街連合会としても応援し、一緒に港北区で活動していき、港北区を盛り上げます」とコメント。

また、栗田るみ区長も「ホームタウンとして、チームの創成期から応援できることを幸運と思い、栄光への道程を見守っていきます」と地元からチームを盛り上げていく姿勢を表します。

まずは基本協定締結の第一弾として、本拠地のある新横浜駅前のペデストリアンデッキに今月1月29日から全選手のフラッグを掲示する計画です。

新型コロナウイルスの影響で本拠地には半数以下の観客しか入れられず、今年は緊急事態宣言の影響で2月上旬まで試合開催が中断している(2020年10月、新横浜)

横浜GRITSは今年3月まで続くプロとして初のシーズンを戦っていますが、新型コロナウイルスの影響により、本拠地では開幕時から入場者数を定員の半分以下に制限しなければならず、新年からは緊急事態宣言で試合さえできない状態が続きます。

従来のプロチームのように大手企業の後ろ盾がないなか、最低でも年間1億5000万円が必要といわれる運営費の確保面など、新型コロナという大きな壁が立ちはだかるなかでの船出となっています。

1月14日に開かれたオンライン締結式で。左上から栗田区長、酒井会長、左下から小野選手、臼井社長(港北区提供)

慶應大学の出身で、チーム運営会社で社長をつとめる臼井亮人さんは「我々のビジョンである『夢と生きる活力に満ちた社会を創る』ことを目指して、少しでも港北区を元気にできるように、今できる地域貢献活動に全力で取り組んで参ります」と前を向き、この先も地域とともに歩んでいく考えです。

【関連記事】

<横浜グリッツ>新横浜での計4戦も中止、緊急事態宣言で12月から試合行えず(新横浜新聞~しんよこ新聞、2021年1月15日)

<レポート>アイスホッケーの楽しみ加わる、新横浜が本拠地「グリッツ」開幕(新横浜新聞~しんよこ新聞、2020年10月19日、地元での観戦記)

慶應ゆかりの「アイスホッケー」プロチーム、新横浜を本拠地にアジアリーグ参戦(2020年6月16日)

【参考リンク】

横浜GRITS・港北区・港北区商店街連合会が「ホームタウン活動の協力に関する基本協定」を締結(港北区、2021年1月20日)

横浜GRITS(グリッツ)の公式サイト


カテゴリ別記事一覧