東急目黒線での朝の小さな遅れが悪化しつつあるようです。国土交通省は東京圏を走る鉄道路線の2017(平成29)年度の遅延状況を調査した結果を「見える化」としてまとめ、今月(2019年1月)18日に発表しました。
これによると、東京圏を走る45路線を対象に、平日20日間の主に7時から11時の間における「遅延証明書」の発行状況をまとめたところ、東横線は20日あたり平均15.1日で発行しており、前年比0.7%増。目黒線は同14.5日で同2.6%増となり、45路線中で最大の増加率となっていました。
ただ、目黒線では10分を超える遅れは、20日間あたり平均2.8日で、30分以上の遅れは同0.1日といずれも多くはなく、前年より減っています。しかし、10分未満の遅れは同11.6日と3ポイント以上増加し、10分未満の遅れ平均日数は相互乗り入れする都営三田線と同数で45路線中のトップとなりました。
一方、東横線も2年前に発表された調査では、20日あたりの遅延証明書の発行が平均13.5日だったものが、前年同14.4日、今回は15.1日と年々悪化する傾向にあるだけに、目黒線とともに懸念されるところです。
なお、この調査で遅延証明書の平均発行日数がトップだったのは、JR中央・総武線各駅停車(三鷹~千葉)で、20日あたり平均19.2日で発行。路線の長さが70.5キロにおよび、1時間あたり最大で26本の列車を運転しているということもあり、朝のラッシュ時は“ほぼ毎日遅延”という状態になっているようです。
遅延の発生原因について国土交通省がまとめたところ、10分未満の遅延では、利用者による「乗降時間の超過」が全体の54%を占めているといい、次いで急病人の発生が11.9%、続いて荷物の挟み込みなどによるドアの再開閉が6.4%という結果でした。
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【参考リンク】
・東京圏の鉄道路線の遅延「見える化」(平成29年度)(2019年1月18日、国土交通省鉄道局)