大綱橋「まいばす」正面に2店目の「まいばす」、なぜここまで出店するのか?

横浜日吉新聞

イオン系のミニスーパー「まいばすけっと」の出店攻勢が止まりません。大綱橋近くの綱島駅側で昨年(2018年)11月末に閉店したローソン綱島東一丁目店(綱島東1)の跡地に、「まいばすけっと港北綱島」が出店する予定です。綱島街道を挟んで真正面といえる位置には2017年9月に「まいばすけっと大綱橋店」がオープンしたばかりで、狭い範囲に2店が並ぶことになります。

2月のオープンが告知されている旧ローソン跡(左側)の綱島街道を挟んだ位置には、2017年9月に開店したばかりの「まいばすけっと大綱橋店」が見える(右側の建物)

まいばすけっと株式会社(本社・千葉市美浜区、本部・神奈川区富家町)が公式求人サイトで公表したもので、他のアルバイト情報サイトなどによると「2月15日オープン」との表記も見られます。

同店の並びには、2017年3月に出店したばかりの「セブンイレブン横浜大綱橋店」が営業しているほか、その先には同じイオングループ傘下にあるドラッグストア「HAC(ハック)綱島駅東口店」が2017年6月にオープンしています。駅から大綱橋までに、ドラッグストアとコンビニとミニスーパーの3つが並ぶことになります。

まいばすけっと大綱橋店

一方、綱島街道を挟んでいるとはいえ、あまりに至近距離での出店は、“徒歩5分圏内を商圏”とする同チェーンのなかでも競合が懸念されますが、綱島西2丁目(パデュ広場付近)や箕輪町1丁目でも至近に2店を展開しており、港北区内の新横浜1丁目では3店舗を同じ町内で出店しています。

現在、まいばすけっとは東京都内と横浜・川崎の両市内だけで770店ほどを出店しているとみられ、「3000店舗体制を目指して進化中」(同社の新卒者向け求人)といいます。

特にコストが抑えられる“居抜き(以前のままの状態)”での出店には積極的で、最近の出店はコンビニエンスストアの跡が目立っています。今回の大綱橋における2店目も、同時期にオープンする「横浜篠原町店」(新横浜駅篠原口側に近いセブンイレブン跡)とともに、そのケースとなりました。

綱島に「まいばす」の原点、港北区だけで29店の軌跡

【コラム】港北区内だけでも27店を展開し、来月(2019年2月)には大綱橋(駅側)の港北綱島店などがオープンして区内29店体制となる「まいばすけっと」。

イトーヨーカドー綱島店の真正面にある「まいばすけっと綱島西2丁目店」は、店内で弁当店の「キッチンオリジン綱島西2丁目店」(右側)とつながっている

運営会社であるイオンは、かつて地方都市に突如として現れる巨大な「イオンモール」に象徴される大型店を志向していましたが、“都心回帰”や高齢化社会を見据えた新業態として、2005年末に横浜市保土ヶ谷区で実験店として始めたのがミニスーパーの「まいばすけっと」でした。

そんなまいばすけっとの原点ともいえるのが、綱島西2丁目のパデュ広場近くで2006年7月にオープンした「綱島西2丁目店」。ここは港北区1号店であるとともに、“都市部”に進出した初の店舗で、現在770店を展開する同チェーンの3店目だったと言われています。

綱島西2丁目店は、当時イオングループにおさめたばかりの「オリジン弁当」(オリジン東秀株式会社)を仕切りのない形で店内に同居させたうえで、あえてライバルであるセブン&アイ傘下の「イトーヨーカドー綱島店」の目の前に出店している点からも、イオングループとしての実験的かつ挑戦的な要素が強かったことが見て取れます。

綱島西2丁目店などで十分な実証を積んだまいばすけっとは、2009年以降に出店を加速し、同年は7月に「高田西店」(高田西4=倉田屋ビル)、11月には「日吉2丁目店」(日吉2=ニュー日吉マンション1階)と綱島2店目となる「綱島東5丁目店」(綱島東5※日吉6丁目の日吉自動車学校近く)を相次ぎオープンさせたほか、港北警察署に近い大豆戸町や大倉山レモンロード、新横浜1丁目の2店舗など、次々と出店しています。

綱島西2丁目では2015年10月に同じ町内で2店目となる「まいばすけっと綱島西店」がオープンしている

その後は、港北区内でも毎年のように店舗を増やしていくとともに、2012年には、大型スーパーを運営する「イオンリテール」から運営会社を分離させ、“身軽な体制”としたうえで東京都心部と横浜・川崎の両市に集中出店を図っていきます。

今では住宅街のなかにも店舗を出店している日吉や綱島をはじめ、新横浜や高田、大倉山、菊名、妙蓮寺と、イオン横浜新吉田店を置く「新羽・新吉田エリア」を除き、区内のいたるところにまいばすけっとが存在し、その勢いは止まりません。

かつて、コンビニエンスストアの世界でセブンイレブンが独走していた頃、セブンイレブンをフランチャイズで運営するオーナーが「敵はローソンやファミリーマートではなく、近所にあるセブンイレブン」などと話していたという逸話が残っていますが、まいばすけっとはフランチャイズを展開せずに独自で店舗を増やし、今や港北区内などの横浜周辺ではライバルが見えない状態です。

ただ、コストの安いコンビニ跡地などへの居抜き出店を進めるあまり、至近で競合してしまい、結果として閉店ということにならないよう願うばかりです。

【関連記事】

大綱橋の綱島側“全国チェーン出店競争”、老舗のローソンが11月末閉店を告知(2018年10月30日)

<大綱橋近く>綱島交差点で相次ぐ大手チェーン出店、酒屋跡は「まいばすけっと」(2017年7月28日)

日吉7丁目のローソンストア100跡に「まいばすけっと」、日吉だけで9店目に(2018年10月9日、ここも居抜き出店)

旧アピタ近くのスリーエフ跡に「まいばすけっと」出店、箕輪町1丁目で2店目(2016年7月14日、箕輪町1丁目にも2店出店)

【参考リンク】

まいばすけっと港北綱島の求人情報(公式求人サイト)


グーグルからの配信による広告

カテゴリ別記事一覧