「災害時に身を守る」日吉の消防団、 働き盛り世代が参加する理由とは

横浜日吉新聞
箕輪町から周辺の消防・災害現場を支える港北消防団第五分団第2班の皆さん。右手後方は箕輪町公会堂、道路の先には大聖院が見える。写真左側に詰所がある

箕輪町から周辺の消防・災害現場を支える港北消防団第五分団第2班の皆さん。右手後方は箕輪町公会堂、道路の先には大聖院が見える。写真左側に詰所がある

大規模な地震が日本列島を襲っています。千葉県や群馬県で相次ぐ地震、また一昨日(2018年6月)18日(月)朝に大阪府北部を震源とし発生した最大震度6弱の地震の発生を受け、「わが身を守れるのか」と感じた人も多いのではないでしょうか。

「まずは自分の身を守ることが大切」と話すのは、港北消防団の、区内に7つある分団のうち、日吉エリア全域を担当する「第五分団」分団長の森茂(もりしげる)さん

来週(2018年6月)24日(日)10時より、下田小学校(下田町4)で行われる、第五分団「夏季訓練会」で行うポンプ操法実演のため、今週(6月)17日に、慶應義塾高校前で行われた「ポンプ操法訓練」には、日吉エリアの3つの班が参加。24日の訓練会に向けての最終的な確認を行いました。

6月17日に慶應義塾高校前で行われたポンプ操法訓練のようす。6月24日(日)10時から下田小学校で日吉地区(第五分団)の、一般の人も見学可能な夏季訓練が行われる予定

6月17日に慶應義塾高校前で行われたポンプ操法訓練のようす。6月24日(日)10時から下田小学校で日吉地区(第五分団)の、一般の人も見学可能な夏季訓練が行われる予定

「この2カ月間、毎週日曜日に団員が集まり、訓練を重ねてきたんです」と、自身「子育て世代」という、箕輪町エリアを担当する第2班・班長の熊谷陽幸(くまがいはるゆき)さん

夏に行われる港北区全体での夏季訓練会(8月、ブルーライン新羽車両基地)や、年始の日産スタジアム(小机町)を彩る「出初式」(1月)への参加、救急救命やコンプライアンスなどの講習会受講といった各消防団共通の活動のみならず、夏の盆踊り大会や秋の祭礼、運動会や初詣や公園清掃の手伝いといった「箕輪町ならでは」の町内行事でも活動しているという第2班の団員たち。

定年退職(70歳)を迎える団員が多く、今、若手を大募集中なんです」と、自身、自営業の社長として活躍する熊谷さんは、“地域の消防団員”として活動することの意味や意義を語ります。

消防団で「地域デビュー」、子育て世代や若手も参加

箕輪町で消防団員として活動する熊谷陽幸(くまがいはるゆき)さん(右)、楡井(にれい)正直さん(中央)、菊池昌宏さん。いずれも子育て経験者で、楡井さんと菊池さんはサラリーマンとしても活躍中

箕輪町で消防団員として活動する熊谷陽幸(くまがいはるゆき)さん(右)、楡井(にれい)正直さん(中央)、菊池昌宏さん。いずれも子育て経験者で、楡井さんと菊池さんはサラリーマンとしても活躍中

箕輪町3丁目、箕輪諏訪神社(箕輪公会堂)に隣接した場所に拠点(詰所)がある第2班の団員のうち、熊谷さんや、同町在住の菊池昌宏さん、楡井(にれい)正直さんの若手3名はいずれも「子育て世代」や「働き盛り」の40代

参加するきっかけを聞くと「知り合いからの口コミでした」と、いずれも紹介で入団したといういきさつについて説明します。

菊池さん、楡井さんはいずれも企業勤めのサラリーマン。両名とも仕事のため、業務と重なる際は出動できないこともあるとのことですが、土日の訓練や活動も多いこともあり、それぞれのできうる限りの任務を行っているといいます。

子どもたちが訓練に立ち会うことも(6月17日、慶應義塾高校前)

子どもたちが訓練に立ち会うことも(6月17日、慶應義塾高校前)

それぞれ、入会して最も良かったことについて聞くと、「町内の人たちと仲良くなれたこと」(熊谷さん)、「特に町内で多い経営者の団員など、仕事では知り合えない、異業種の人々と知り合えたこと」(楡井さん)と、新しい人間関係や出会いという“人的財産”のほか、「住んでいる街に貢献できているのかなと感じます」(菊池さん)と、住む街に貢献できている、という“社会とのつながり”、そして“貢献しているという達成感”を感じられることも、一つの喜びと説明します。

特に、楡井さんは埼玉県の生まれ育ちで「就職で東京へ出たこともあり、東横線沿線に引っ越してきたんです」と、全く“未知の場所”だった日吉・箕輪町の地で「つながりが生まれたことに感謝しています」と、日々の活動の苦労の中にも、やり甲斐や、「人とつながり」を通じ、地域を知ることができたと語ります。

災害時に「自分の身を守る」ことが家族や地域も守る

箕輪町の消防団では、「大学生が入団していてくれたこともありました。引越しに伴い退団しましたが、一昨年(2016年)まで、2年間活動してくれました。地方出身の方だったのですが、活躍してくれて。学生時代に転入してきた方(18歳以上)の方の入団も歓迎しています」と熊谷さん。

災害時に「自分を守る」ことが家族や周辺の人、そして地域を守ることにつながる(6月17日、慶應義塾高校前)

災害時に「自分を守る」ことが家族や周辺の人、そして地域を守ることにつながる(6月17日、慶應義塾高校前)

熊谷さん、菊池さん、楡井さんはいずれも子育て経験者ですが、「救急救命も学べることで、いざという時、自分自身はもちろん、家族や、地域の人たちも“守る”ことができると、しっかりと取り組んでいるんです」と、まずは“自分自身”が、“生命を守る”ことについての学びや、訓練の機会を得ることで、「人の役に立ちたい」と、熊谷さんは、日々の消防団の活動についての責任感を感じるといいます。

特に地元を知る、隣・近所に住む人を知る機会にもつながる消防団の活動は「いわゆる災害時の“自助共助”にもつながります。ぜひ、多くまずは消防団に参加していただき、自分の街の防災活動やその実情を知っていただけたなら」と、分団長の森さんも力を込めて語ります。

在勤・在学者や拠点設営での「女性の力」も歓迎

災害時に街や地域を守れるかは、一人ひとりの手にかかっている(6月17日、慶應義塾高校前)

災害時に街や地域を守れるかは、一人ひとりの手にかかっている(6月17日、慶應義塾高校前)

なお、在住者のみならず、会社や学校がエリア内にある方(通ってきている方)であれば入団可能となっています。

また、火災や災害時の「拠点」の設営に女性の力も欠かせないといい、「もっともっと女性にも参加してもらえれば」と、女性の積極的な入団も歓迎とのこと。

これから人口がますます増えていく日吉周辺エリアにおいて、「“超”少子高齢化、そして団塊世代のリタイアで、ますます消防団員が“定年退職”していってしまい、たくさんの担い手が必要です。ぜひ、まずは消防団の活動を知ってもらい、地域を知る、自身の身を守るためにも、まずはご参加ください」と、森さん、熊谷さんは、多く地域に住まい、通う人の入団を呼び掛けています。

入団の問い合わせは、港北消防署庶務課(045-546-0119内線75)でいつでも受け付けているとのことです。

【関連記事】

人口増えても「消防団員」は不足、“地域に力を貸してほしい”と日吉の分団長・森さん(2017年10月21日)※港北区内の分団・班のエリアについての記述あり

日吉・綱島・高田での大きな地震に備え、知り覚えて対策しておきたい7つのこと(2018年6月19日)※災害時の「自助(自らで助ける)」の考え方についても記述

【参考リンク】

港北消防団の公式サイト

消防団の公式サイト(総務省消防庁)

箕輪町消防団からのお知らせ(箕輪町HP委員会)


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