【ST線フォーラム~登壇者】東急株式会社:関口哲也さん(プロジェクト開発事業部 開発第2グループ)

横浜日吉新聞

地域インターネット新聞社による主催イベント案内】沿線開発「地域をよくするために」との想いを抱き、日々の業務にあたっているといいます。

一般社団法人地域インターネット新聞社(箕輪町2、橋本志真子代表理事)が今月(2022年)8月19日(金)14時から16時20分まで開催するイベント「相鉄東急直通線フォーラム~開業後の“未来を語る”」

8月19日(金)におこなわれる「相鉄東急直通線フォーラム~開業後の“未来を語る”」では、新型コロナウイルス感染症対策のため参加者の一般公募は中止。当日の模様は記事や映像で後日公開する予定となった

8月19日(金)におこなわれる「相鉄東急直通線フォーラム~開業後の“未来を語る”」では、新型コロナウイルス感染症対策のため参加者の一般公募は中止。当日の模様は記事や映像で後日公開する予定となった

初めて新幹線駅につながる東急電鉄の新駅・新横浜駅新綱島駅、そして日吉駅など、来年(2023年)に開業予定の相鉄・東急直通線(東急新横浜線)沿線のまちづくりを手掛ける東急株式会社(東京都渋谷区)の“これからの未来”にも注目が集まります。

来月9月2日に創立100周年を迎える東急グループ。「(100周年を迎える)節目の年に、新線、新駅が開業することを大変喜ばしく思っています」と語る、プロジェクト開発事業部 開発第2グループ統括部長関口哲也さん

東急行政、そして地域が、それぞれの課題を、一緒に相談しながら解決していくというDNA、それこそが当社らしさのではないかと感じます」と、それぞれの地域に根差し、“地域の課題解決”をおこなってきたという自身のこれまでの歩みについても振り返ります。

今後手掛けていく予定の沿線での開発についても、「ただ土地に建物を作るというよりは、地域をよりよくすること、そしてそれぞれの課題を解決すること。そういったものを求めて、(ステークホルダ―と)一緒に事業に取り組んでいくことができれば」との想いを語る関口さんが、これまで東急グループで感じてきたこと、そしてその目に映る“沿線の未来”とは。

東急グループが主体となる再開発が進むまち・東京・渋谷区にあるオフィスで、関口さんがこれまでの日々積み重ねてきた事業、また手掛けてきた業務についての話を詳しく聞きました。

() タイトルの「ST線」は、「相鉄・東急直通線」の通称として使用しました。

宅地開発やマンション事業で培った“信頼を築く力”

関口哲也さんは東京都生まれ東急池上線沿線で育ったといい、「東急電鉄には、一沿線住民として親しみながら成長しました」と、東横線や田園都市線など、他の路線とも異なる雰囲気を持つ、生活空間としての池上線沿線で生まれ育った時代を振り返ります。

東急池上線沿線で育った関口さん。東急沿線をイメージしたかの東京・渋谷のオフィスで(2022年7月)

東急池上線沿線で育った関口さん。東急沿線をイメージしたかの東京・渋谷のオフィスで(2022年7月)

大学時代の専攻は土木工学。就職活動の際、「鉄道会社は東急だけを受けていました」と、沿線で生まれ育ったこともあり、当時の東京急行電鉄株式会社(現:東急株式会社、東京都渋谷区)への入社を決めたといいます。

“顧客接点”を学ぶ研修として、駅の現場やサービス業などでも接客の仕事をおこなった後、最初に手掛けたのは、沿線の住宅地開発

全国で手掛けていたという宅地開発区画整理の事業の一角を担う、約1000戸の大型プロジェクトとして、神奈川県平塚市の「湘南めぐみが丘」(2002年竣工)での業務に約8年間従事したことを明かします。

またその後は、「分譲マンション」用地取得事業推進などの開発業務に携わったという関口さん。

神奈川県平塚市の「湘南めぐみが丘」や複合施設が好評を博す武蔵小杉駅直結「エクラスタワー武蔵小杉」の事業に取り組んだ経験を持つ

神奈川県平塚市の「湘南めぐみが丘」や複合施設が好評を博す武蔵小杉駅直結「エクラスタワー武蔵小杉」の事業に取り組んだ経験を持つ

「マンションの事業は、他の業務と比較すると、劇的に“他の会社の方”と一緒に仕事をすることが多く、それぞれの会社の皆さんと距離が近くなるのを感じました」と、情報交換や“苦労した”事案も含め、他社との“信頼関係”を業務で築く機会も圧倒的に増えたと感じたといいます。

特にマンション事業の中で最も印象深かったというのが、2007(平成19)年から手掛けたという、東横線武蔵小杉駅に直結していることでも大きな話題となった39階建て高層ビル「エクラスタワー武蔵小杉」(2013年竣工)の事業。

完成前のモデルルーム公開時期に東日本大震災(2011年3月)に見舞われたといい、「免震構造だったことにメリットがあったものの、計画停電などもあり、お客様対応という点では大変な苦労をしたことが思い出されます」と、商業施設川崎市立中原図書館なども併設されている “人気”の物件を手掛ける中にも、“地震”という大きな災害が立ちはだかった現実の厳しさも乗り越えてきたというこれまでの歩みを語ります。

電力子会社への出向でも生きた「営業力」

大きな転機の1つとなったのが、「電力子会社」の株式会社東急パワーサプライ(東京都世田谷区)に出向したこと。

「東急パワーサプライ」(写真は公式サイト)に出向し法人営業にも従事した

「東急パワーサプライ」(写真は公式サイト)に出向し法人営業にも従事した

「2016(平成28)年4月、ちょうど電力の小売が全面自由化されたタイミングでした」と、電力事業のサービスを開始した時期に法人営業に取り組んだといいます。

それまでマンションの事業などでも多く他社との「信頼関係」を築くことができていたこともあり、「お客様にとっての電力自由化のメリットをご案内できたことは大きかったですね」と関口さん。

他社にはない「メリット」を説明することで、従来よりも「よりよいもの」を選択してもらうことができたと、入社当初から大切にしてきた“顧客接点”の中での経験が生き、またそれを発展させることができたという新事業での挑戦の日々を振り返ります。

「沿線まちづくり」で求められていることとは

東急グループとして沿線で初めて「新幹線駅」に直結することに期待感が高まっているという

東急グループとして沿線で初めて「新幹線駅」に直結することに期待感が高まっているという

東急パワーサプライへの2年間の出向から、2018(平成30)年に、現在も務める東急株式会社(2019年に東急電鉄株式会社と分社化)での沿線開発業務に「舞い戻った」関口さん。

「特に新綱島駅周辺の再開発については、10年以上前から、多く会社の先輩方が事業を手掛けた苦労があり、“期が熟した”段階でバトンタッチし引き受けている印象です」と、現在も新綱島駅周辺で活動をおこなう先輩たちへの“感謝”の想いを強く抱く日々だといいます。

新線沿線で手掛ける新建設、そして再開発の事業では、「地元の方々との信頼関係を築くことが最も大切だと感じます」と、まずは地域の人々からの「声」を聞き、会社として取り組むべき方向性と、地域で求められていることを、行政も交えて具現化していくための話し合いを行っていくことの大切さを感じているといいます。

創業以来、東急グループに貫かれたDNAを引き継ぎ、「地域の課題解決」を目指しながら沿線開発に挑み続ける

創業以来、東急グループに貫かれたDNAを引き継ぎ、「地域の課題解決」を目指しながら沿線開発に挑み続ける

例えば、田園都市線の開発についても、「今でも終わったと思われる開発エリアでも、定期的に地域の皆さんとコンタクトをとるなど、現在もつながっているという事例も多くあります」と、それぞれの地域性は異なれど、常に“地域に飛び込んでいく”沿線開発の歴史、そしてDNAが、創業以降の東急グループに貫かれていると感じているという関口さん。

「(地域、行政、東急が)それぞれの課題を一緒に相談しながら解決していく大切さ」を日々感じ、“顧客接点”を生む新たなサービスや沿線での付加価値を創造しながら、日吉駅周辺や新綱島駅周辺のまちづくり、そして新横浜駅周辺の再開発にも今後臨んでいく考えです。

<登壇者略歴~自己紹介>

関口哲也(せきぐち てつや):1992年、東京急行電鉄株式会社(現:東急株式会社)入社。宅地造成や土地区画整理事業、分譲マンションの用地取得や事業推進などの開発業務に携わる。2016年より2年間、株式会社東急パワーサプライへ出向。2018年より現職(プロジェクト開発事業部 開発第2グループ統括部長)。沿線の再開発や地域まちづくりに関する各プロジェクトに従事している。

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【ST線フォーラム~登壇者】慶應義塾: 牛島利明さん(商学部教授・産業研究所副所長)(2022年7月19日)※「東横線80周年記念イベント実行委員会」のパネルディスカッションで登壇した経験も

【ST線フォーラム~登壇者】横浜国立大学:高見沢実さん(大学院都市イノベーション研究院教授)(2022年8月1日)※「綱島駅東口駅前地区再開発事業」など横浜市内の都市計画決定における「横浜市都市計画審議会(都計審)」の学識経験者の委員として活躍中

【参考リンク】

「相鉄・東急直通線フォーラム~開業後の“未来を語る”」を主催事業として開催します(一般社団法人地域インターネット新聞社)

「相鉄・東急直通線フォーラム~開業後の“未来を語る”」特設サイト(一般社団法人地域インターネット新聞社)


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