日吉東急のユニクロが拡張オープン、駅前商店街と初のコラボ企画 | 横浜日吉新聞

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日吉東急のユニクロが約3カ月の大規模改装を経て再オープン地元商店街との初コラボレーションで盛り上がります。

3カ月超の時間をかけてリニューアルした「ユニクロ日吉東急アベニュー店」に新たに着任した店長の渡辺さんは福島県出身。秋田県、山口県の勤務を経て日吉に移住した

3カ月超の時間をかけてリニューアルした「ユニクロ日吉東急アベニュー店」に新たに着任した店長の渡辺さんは福島県出身。秋田県、山口県の勤務を経て日吉に移住した

日吉東急アベニュー(日吉2)が、1995年(平成7年)11月にオープンした「日吉東急百貨店」として営業していた頃から入店していたというユニクロ(株式会社ユニクロ、本社=山口県山口市)。

今年(2022年)1月に閉店した紳士服チェーン店の場所を含み、これまでより約1.5倍に増床した約700平方メートルの店舗スペースをフル・リニューアルする工事を、約3カ月間にわたり実施。

ゴールデンウイークのスタートとなる先週4月29日(金・祝)に再びオープンしました。

「出店以来、初の大掛かりな改装となります」と、直近の山口県の店舗から日吉店の店長として赴任した渡辺正和さん

キッズ・ベビーのコーナーを大幅に増やしたことで、子育て世代など「家族ぐるみ」での多世代の来店を視野に入れているという

キッズ・ベビーのコーナーを大幅に増やしたことで、子育て世代など「家族ぐるみ」での多世代の来店を視野に入れているという

今回のリニューアルでこれまでになかった「キッズ」「ベビー」商品の販売を開始し、子育て世帯やファミリー層といった増加傾向にある来店客に支持を集めるコーナーを設置。

多世代にご利用いただける店舗を目指したい」と、親子、また祖父母に至る年代層まで“世代を超えて愛される店”をつくりたいとの想いで、今回の初となる大規模リニューアルに至ったという経緯について説明します。

日吉商店街とのコラボで「オリジナルエコバッグ」が誕生

山口県からの赴任にともない、現在の住まいも「日吉」を選んだという渡辺さん。

日本画家の塚原万実(依田万実)さんが日吉の街を描いたエコバッグを手に。日吉中央通り会の内田会長(左)と。右下にオリーブの木が大きく描かれている

日本画家の塚原万実(依田万実)さんが日吉の街を描いたエコバッグを手に。日吉中央通り会の内田会長(左)と。右下にオリーブの木が大きく描かれている

商店街とのコラボレーションを希望している」という連絡が日吉商店街に入ったのは、今年2月頃

店舗のリニューアル開店に際しての特別企画として、「オリジナルのエコバッグを作るという企画に至りました」と語るのは、ユニクロとの“協業”に応じた日吉中央通り会会長で美容室などを経営するACTグループ(日吉本町1)代表の内田敏夫さん

渡辺さんからの申し出をうけ、日吉商店街協同組合や駅周辺の5つの「通り会(商店会)」の会員に打診をおこなったところ、26店舗がこれに賛同、来週5月13日(金)から19日(木)までの7日間開催される予定の「抽選会」(5000円以上購入した方が対象)の景品のひとつ(3等)として、このエコバッグ150個が活躍する予定だといいます。

エアリズム(AIRism)の広告にと日吉の女性経営者らが登場したデザイン看板前で

エアリズム(AIRism)の広告にと日吉の女性経営者らが登場したデザイン看板前で

また、この「3等」のエコバッグを各協賛店舗に持参すると、各店からの特典を得られるという企画(バッグの中に入れる詳細を記した用紙で案内)として実施する予定とのこと。

内田さんは、「新型コロナ禍もあり、商店街全体としてのイベントや催しが難しい中、これほどに多くの店舗がコラボレーションに協力してくれたことが本当に嬉しく思いました」と、協賛店舗への感謝、また地域に溶け込む努力を惜しまず今回の企画を実現させた渡辺さんの努力、その源泉となる“地域密着”への想いに心を打たれたとも語ります。

「エコバッグ」デザインは日本画家の依田万実さん

この「ユニクロ(UNIQLO)・日吉(HIYOSHI)」エコバッグをデザインしたのは、日吉駅西口エリアでの緑化活動をおこなう「日吉グリーンアクション」委員長日吉中央通り会依田万実(塚原万実)さん

「港北オープンガーデン」開催時も日吉駅西口花壇で輝きを放っていたオリーブの木(4月16日)

「港北オープンガーデン」開催時も日吉駅西口花壇で輝きを放っていたオリーブの木(4月16日)

日本画家としてもこれまで活躍してきた依田(塚原)さんに、「絵を描ける方を知りませんか」と、渡辺さんからの依頼が商店街経由で舞い込んだといいます。

「地域貢献できる店舗を目指しているとのことで、当初予定されていた単体の風景などから、地元商店街を感じられる内容に内容を変更してのエコバッグのデザインの方向性が決まりました」と、時々描くデザイン原画で使用しているという黒のミリペンで、実際に改めて商店街を歩き、“なるべくたくさんの店舗を盛り込みたい”との想いでイラストを仕上げたとのこと。

特に大きく描いた「オリーブの木」については、「日吉のシンボルツリーとして、日吉駅西口花壇に今年植栽しましたが、ユニクロが参画する『瀬戸内オリーブ基金』とも繋がり、SDGsの意識や次世代に続く緑化活動も共通して目指すことなので、オリーブの木を少し大きめに描きました」と、日吉グリーンアクションの活動との“共通点”があったことを意識したとも語ります。

日吉地区との「持続可能」な交流を築けるか

「多世代利用」の象徴として、店舗ぐるみ・家族ぐるみで登場したレストランも

「多世代利用」の象徴として、店舗ぐるみ・家族ぐるみで登場したレストランも

ユニクロのリニューアルオープン時には、約100人もの来店客が開店前から並び、オープンしてからも店舗前に行列ができていたという盛況ぶりだったといいますが、「オープン数日後を経て、少し落ち着いてきたように思います」と、日吉東急アベニューのテナント担当者

店内には、商店街や慶應義塾大学の学生サークルとコラボした写真も掲示されており、「これからも、日吉グリーンアクションの情報を店舗内に掲出するといった取り組みもおこなっていきたい」と店長の渡辺さんは、継続して“地域との協力体制”を構築していきたいと意気込みます。

慶應義塾大学のダンスサークルとのコラボも渡辺さんの尽力により実現した

慶應義塾大学のダンスサークルとのコラボも渡辺さんの尽力により実現した

社員・スタッフの人数も増え、「学生子育て世代、そして東急電鉄が宅地造成をした頃からのお客様など、多様なニーズに応えることができる店舗運営を志すことができれば」と渡辺さん。

東急新横浜線(相鉄・東急直通線)の起点駅としても、多くの来街者や乗り換え客が想定される日吉駅周辺の魅力をより高めていくためにも、商店街ぐるみの企画はもちろん、人材が交代し地域に根付きにくい大手企業であっても、より「持続可能」な交流体制を維持・継続できる企業としての体制づくりが今後も望まれているといえそうです。

【関連記事】

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【参考リンク】

ショップ・ブランド情報~ユニクロ(日吉東急アベニュー)


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