綱島東の「工場集積エリア」で相次ぐ宅地化、一戸建てや共同住宅の建設進む

横浜日吉新聞

綱島駅から徒歩20分弱の距離にある綱島東5丁目の工場集積エリア住宅建設が相次いでいます。工場や事業所の跡地を使い、新築一戸建て10戸52戸の共同住宅が至近距離で建設が進行中です。

事業所の跡地で一戸建ての建設が進む(11月9日)

「ブリリアントテラス綱島」と名付けられた分譲地は、東証JASDAQ(ジャスダック)の上場企業である株式会社山王の本社に隣接した500平方メートル弱の敷地で、以前は事業所として利用。現在は木造3階建ての住宅10戸が完成に近づいている状態です。

一方、同分譲地から100メートルほど綱島駅側では、神奈川区に本社を置く企業が工場を置いていましたが、現在は更地化。その会社が建築主となって、約1600平方メートルの敷地に6階建て52戸の共同住宅を来年7月末までに建てる計画としています。

かつて工場だった敷地が更地化され共同住宅を建てる計画(11月9日)

「南綱島住宅」や「綱島変電所」のバス停が置かれているバス通りから新幹線高架橋付近までの一帯は、工場を中心とした事業所が集まっているエリアですが、2023年3月までの新綱島駅(仮称)開業後は駅までの距離が若干近くなることもあり、事業所の撤退後に宅地化されるケースが目立っています。

同エリアでの宅地化が進む背景について、周辺で企業を営む経営者は、「借地の場合は所有者側の意向もあるが、近年は工場の排水や防火の基準が強化されており、これに合わせるための設備投資が大きな負担となって、土地を売っての郊外移転か事業縮小かという選択になっているようだ」と話します。

綱島東5丁目を中心とした工場・事業所の集積エリアの位置図。赤い線内が綱島東5丁目、赤い●印はバス停(グーグルマップ航空写真を加工して利用)

一方で同経営者は、「事業所跡地の取得を狙う不動産事業者は多いが、このエリアに残る工場には24時間操業したり、危険物を扱っていたりするところもある」と明かし、場所によっては住宅購入者に望ましくない居住環境となる可能性を指摘します。

横浜市では、2017(平成29)年2月に「日吉綱島東部地区まちづくりビジョン」を策定し、綱島と日吉の工場と住宅地が混在している綱島街道東側の準工業地域については、「騒音対策等の操業環境改善に効果のある設備導入への助成を行い、周辺環境へ配慮し、既存工場・研究所などの操業環境の保全を図ります」との方針を示しています。

今後も宅地化の進展が見込まれるだけに、残る事業所と住宅購入者の双方が共存できるための対策が望まれます。

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【参考リンク】

日吉綱島東部地区まちづくりビジョンを策定しました(港北区)


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