東横線から秩父への直通列車が運転され始めたことを契機に、無理のない日帰り観光が可能となり、沿線の身近な観光地となりつつある「秩父(ちちぶ)」。秩父市内ウォーク・SL列車・長瀞(ながとろ)ラインくだりという“3大観光スポット”を写真でレポートします。
秩父は「ちちんぶいぶい秩父」「ココロによく効くおまじない」などとのキャッチフレーズでテレビCMを行い、西武秩父駅には直結した日帰り温泉を新設するなど、西武鉄道がもっとも力を入れている観光地。東横線からの「S-TRAIN(Sトレイン)」を新たに運転しただけでなく、西武線内では車内で豪華料理が味わえる「旅するレストラン 52席の至福」も運転しており、秩父への観光客誘致に余念がありません。
秩父観光に欠かせない「秩父鉄道」とSL列車
秩父エリアの観光に欠かせないのが秩父鉄道。列車本数は1時間に1~2本しかなく、運賃も少し高かったり(フリーきっぷ類がお得かもしれません)、パスモなどのICカードが一切使えなかったりと、都心の鉄道とは感覚が異なりますが、のんびりとした車窓が楽しめ、30年ほど前から土休日を中心にSL列車「パレオエクスプレス」も1日1往復を運転。
首都圏からもっとも近いSL列車として、今では秩父観光に欠かせない存在となりました。
秩父へ来たら外せない「長瀞ラインくだり」
秩父観光のメインイベントと言えそうなのが、大きな岩を縫うように荒川を船で下る「長瀞ラインくだり」。毎年3月上旬から~12月初旬まで、荒天時や増水時を除いて9時から16時頃まで運航されています。
ラインくだりの拠点となる長瀞(ながとろ)駅へは御花畑駅から秩父鉄道で20分超とそれほど遠くはありませんので、秩父へ行った際は一度は体験したいところです。
岩畳(長瀞駅近く)から高砂橋まで下るコースは「Bコース」といい、乗船料金は大人1600円、子どもは800円。さらに上流から下る「Aコース」(料金同じ)を楽しむ場合は、ラインくだり本部からバスで乗場まで送ってもらえます。なお、土日など混雑時は乗船まで1~2時間待ちとなることがあり、あらかじめWebで予約しておくと優先的に乗船することができます
「Sトレイン」以外に便利な直通列車も
東横線沿線から秩父へは全車指定席の「Sトレイン」(レポート記事はこちら)が便利ですが、これ以外にも西武鉄道・秩父鉄道への直通列車に乗り継ぐ方法があります。
土日祝日のみ「西武池袋駅」から秩父鉄道の三峰口と長瀞(ながとろ)駅へ直通する特別料金不要の「快速急行」列車を朝7時5分発(長瀞行/三峰口行)と8時5分発(長瀞行/三峰口行)の2本を走らせています。
7時台の直通列車は、菊名駅6時19分発の「特急小手指行」(※大倉山は6時14分、綱島は6時16分、日吉は6時18分発の各駅停車和光市行に乗れば武蔵小杉で乗り換え可能)に乗れば、途中の石神井公園駅(7時13分着)で「快速急行列車」(7時17分発)へ乗り継ぎができ、長瀞(9時19分着)や三峰口(9時17分着)へ直行できます。
同様に8時台の列車は、菊名駅7時19分発の「特急小手指行」(※大倉山は7時12分、綱島は7時14分、日吉は7時16分発の各駅停車和光市行に乗れば武蔵小杉で乗り換え可能)に乗ると、石神井公園駅で乗り継ぎが可能。長瀞(10時17分着)や三峰口(10時17分着)へ直行が可能です。
なお、復路では長瀞は15時22分発と16時25分発、三峰口は15時25分発と16時25分発の西武線直通「急行」があり、これに乗って石神井公園駅まで行き、ここで東横線方面への直通列車に乗り換えると比較的楽に帰れます。(※時刻は2017年8月現在)
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