冬が到来する慶應日吉の森で、自然や生きものとの出会いを楽しみませんか。
来月(2019年)12月7日(土)10時から12時まで、日吉地区センター(日吉本町1)の主催で行われる「慶應キャンパスの生きもの観察会」の参加者(小学生と保護者)を現在募集しています。
2016(平成28)年から開催され、今年で4回目となるこのイベントは、慶應義塾大学日吉キャンパス(日吉4)内で雑木林の再生や湧水を利用した水辺の再生などの活動を行っている「慶應義塾大学・日吉丸の会」(小宮繁代表)の案内により、1300種をこえる生物種が存在すると言われる同キャンパス内の「まむし谷(蝮谷)」を散策。
港北区最大級の緑地である森に親しめるほか、街のなかでは見られない生きものを見られる可能性も高く、例年高い人気を誇っているイベントだといいます。
慶應義塾日吉キャンパスのエリアは、鶴見川とその支流の矢上川の流域にあたりますが、今年相次ぎ上陸した台風の影響などから注目されている「流域思考」の視点から、「鶴見川、矢上川の源流についてもより認識を深めてもらいたい」(同会事務局長・伊藤隆広さん)と、源流にちなんだ2つのプログラムを予定しています。
一つ目は、絶滅危惧種の淡水魚・ホトケドジョウの観察。
ホトケドジョウの保全のため、矢上川源流域(川崎市宮前区)の開発工事の間、同地に生息していたホトケドジョウを日吉キャンパスで預かりつつ、2002(平成14)年にまむし谷でも生育・繁殖に成功。
さらに、開発工事終了後に、矢上川の源流に誕生した宮前美しの森公園(川崎市宮前区)にその一部を戻したとのこと。
「ホトケドジョウたちは、源流でも元気に暮らしています。ぜひ、まず日吉キャンパスのホトケドジョウを探してもらえたら」と伊藤さん。
二つ目は、「流域思考」による自然環境保全の考え方に基づき、鶴見川源流の森(東京都町田市)でクヌギを育てる活動を応援するために、慶應の森でクヌギのどんぐりを集め、鶴見川流域に寄贈する企画も実施予定です。
伊藤さんは、「楽しみながら、流域や源流を知ることや、森を保全していく背景についても、当日お伝えできれば」と、同観察会への多くの参加を呼び掛けています。
なお、今回の観察会への参加費は100円。対象は小学生と保護者15組。当日は、タオル、帽子、飲み物を持参。長袖・長ズボンで汚れてもよい服装での参加要。
応募は11月18日(月)までに日吉地区センターへ往復はがきまたは来館での申し込みが必要です。
応募多数の場合は抽選。定員に達しなかった場合のみ、期限後も往復はがきまたは電話(045-561-6767)で受け付けるとのこと。
雨天時は、日吉地区センター別館で、流域や生きものを学べるクイズ大会を中心としたイベントを開催する予定とのことです。
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【参考リンク】
・日吉地区センター公式サイト ※雨天時は同地区センターの別館で開催
・流域思考(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)