日吉台地下壕保存の会は、2016年3月19日(土)の13時から15時まで、慶應義塾大学日吉キャンパスの来往舎1階シンポジウムスペースで公開講座「アジア・太平洋戦争末期の日本海軍」を開きます。
同会がこれまで10年にわたって開いてきた公開講座で、今年は日本近現代史を専門とする一橋大学大学院の吉田裕(ゆたか)教授を招き、太平洋戦争末期の日本(帝国)海軍について、組織的な特徴や作戦の思想などをテーマとした講演が行われます。吉田教授は「兵士たちの戦後史」(2011年、岩波新書)など戦争関連の著書を多数執筆しています。
慶應日吉キャンパスや箕輪町3丁目の地下に掘られた日吉台地下壕(ごう)は、「連合艦隊」の司令部をはじめとした幾多の組織を日吉に置いていた海軍が、地下本部を置く目的で戦争末期に掘られたとされ、戦争を今に伝える貴重な遺跡として知られています。
日本の敗色が色濃くなった頃、慶應義塾大学や日吉台小学校(当時は日吉台国民学校)にやってきて、日吉の街でひたすら地下壕を掘り続けた海軍は、米国との本土決戦へ向けてどんな戦略を描いていたのでしょうか。海軍との関わりが深かった日吉の歴史を知るうえでも貴重な講演会となりそうです。
入場は無料で、事前申し込みの必要はありません。
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【参考リンク】
・日吉台地下壕保存の会