<横浜市が案を提示>綱島街道4車線化と下田町へのバス通り拡幅を優先整備へ

横浜日吉新聞
2015年「都市計画道路の優先整備路線」資料より(日吉関連部分のみ)

横浜市が提示した2015年「都市計画道路の優先整備路線」(案)より(日吉関連部分のみ)

横浜市は2015年11月13日、都市計画道路のなかで、これまで実際に整備や工事の着手が行われていない路線について、優先的に整備する路線や区間案を示すとともに、市民の意見募集を始めました。

市が示した案のなかで、日吉に関連する道路は「綱島街道(東京丸子横浜線)」の拡幅など4路線が入っており、特に2車線のままとなっている綱島街道の箕輪町から新綱島駅(2019年4月開業予定)周辺までの間は、優先整備区間として「2020(平成32)年頃までに事業着手」することを明確に打ち出しています。

市では2008(平成20)年にも都市計画道路の見直しを行っていますが、その際、市内全域で「平成27年度(2016年3月)頃までに約27kmの事業着手する」との目標を掲げたものの、実際に着手できたのはわずか約4.5kmにとどまったといいます。

綱島街道の2車線区間は渋滞がたびたび発生する(日吉駅に近い箕輪町1丁目付近)

綱島街道の2車線区間は渋滞がたびたび発生する(日吉駅に近い箕輪町2丁目付近)

綱島街道についても川崎市(元住吉)側から日吉駅前までの区間では2013年に拡幅工事(4車線化)は終えていますが、箕輪町内から新綱島駅近くまでの間は工事を行えておらず、2車線となっているため、たびたび渋滞を引き起こしています。

現在、2車線のままとなっている綱島街道沿いでは、「アピタ日吉店跡地」(箕輪2)や「Tsunashima(綱島)サスティナブル・スマートタウン」(綱島SST、綱島東4)の大型再開発に加え、綱島街道に近い地下に整備される新綱島駅の開業も控え、さらなる通行量の増加が予想されており、4車線化は“待ったなし”の状態です。

2008年段階の資料で市は、箕輪町や綱島地区の2車線区間について「堅牢な建物が数多くありますが、これらの土地の都市計画にかかる部分は、駐車スペース等の比較的取得が容易な状態が保たれています」といい、「過去に先行取得路線として、事業化に先立ち地権者からの申し出により、一部用地を取得しています」とも表明しています。

2019年4月とされる新綱島駅の開業までに、綱島街道をどこまで整備できるかに注目が集まりそうです。

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下田町へ向かう路線バスが通る道を「拡幅・直線化」

「高田日吉線」の全体図(横浜市が2012年に発表した資料より)

「高田日吉線」の全体図(横浜市が2012年に発表した資料より)

一方、議論を呼びそうなのが「高田日吉線」です。

高田日吉線は、川崎市との境界にある日吉3丁目から仲の谷交差点を通り、東急東横線の下をくぐり、下田町内を横断し、高田町の川崎市境にいたる約4kmの2車線道路を新たに整備する計画です。

この道路計画は、日吉駅西口を発着する「サンヴァリエ日吉行」や「高田町行」の路線バスが通る道路と一部がかぶっています。バスが頻繁に行き交うにもかかわらず、今も2車線化されていない区間が多く、なおかつカーブも多い道路です。ここを整備し、なるだけ直線距離で下田町の中心部や高田町方面を結ぼう、というイメージの計画といえるでしょう

今回の優先整備路線案では、この高田日吉線のうち、日吉1丁目の「日吉町バス停」付近(推定)から、下田交差点を通り、川崎市境の高田町にいたるまでの区間について、「2025(平成37)年度頃」までに事業着手する路線として示されています。

下田仲町バス停から先はまったく新しい直線道路に

都市計画図では慶應義塾大学の野球場(下田仲町バス停)あたりから現在の道路を離れ直線の新しい道路を整備する計画となっている(横浜市行政地図情報提供システムより)

都市計画図では慶應義塾大学の野球場(下田仲町バス停)あたりから現在の道路を離れ直線の新しい道路を整備する計画となっている(横浜市行政地図情報提供システムより)

もし、計画通りに高田日吉線の整備が進むと、下田町方面へ向かう路線バスや車の通行がスムースになるため、日吉駅方面へのアクセスは相当に改善することは間違いありません。

ただ、課題は、市が道路建設の予定地として線を引いている場所には、今も住宅を中心とした多数の建物が建っていることです。

綱島街道の拡幅区間では、多くの建築物が道路計画に合わせるように、計画線が引かれた部分を避けて建てられたり、駐車場にしたりしていますが、高田日吉線の計画線上では、そうした配慮はあまり見られません。

日吉1丁目から慶應義塾大学の野球場(下田仲町バス停)あたりまでは、既存の道路を拡幅して整備するイメージですが、そこから先はまったく新しい直線道路を作る計画なので、住民への影響は少なくありません。

たとえば著名な建物では、「城南信用金庫日吉下田支店」(下田町4)の建物の一部をかすめ、ドラッグストア「クリエイトエス・ディー港北下田町店」(同)にいたっては、建物上に道路の計画線が敷かれています。下田交差点付近までは家々が密集しているだけに、立ち退きとなると、相当な数になることが見込まれます。

そのため、実際に計画通りに整備に着手できるかどうかは、現在のところわかりません。

一方、日吉1丁目から綱島街道を抜け、川崎市境の日吉3丁目にいたる区間については、計画を変更する候補区間として、「着手の時期は、都市計画手続の段階で考慮します」とだけ示されています。

「新吉田日吉線」と「綱島日吉線」の着工時期は未定

上部の「高田日吉線」と日吉1丁目で分岐し、日吉本町1丁目を縦断する「新吉田日吉線」の計画図(横浜市行政地図情報提供システムより)

上部の「高田日吉線」と日吉1丁目で分岐し、日吉本町1丁目を縦断する形となる「新吉田日吉線」の計画線(横浜市行政地図情報提供システムより)

日吉では「綱島街道」の拡幅と「高田日吉線」の整備以外にも、計画道路が2つあります。

・新吉田日吉線:「日吉地区センター」周辺から日吉本町1丁目を縦断して日吉本町駅へいたり、そこから綱島西5丁目や4丁目を経由して新吉田東5丁目まで向かう3.4kmの路線

・綱島日吉線:川崎市境に近い日吉3丁目付近から日吉5丁目と7丁目を通り、綱島東5丁目や6丁目を経由して綱島駅近くで綱島街道と合流する3.1kmの路線

以上の都市計画道路は、いずれも現時点では「着手時期未定路線」として位置付けられており、この先どうなるかが不透明なままとなっています。

なお、今回市側が提示した案に対して、2015年12月7日(月)まで市民の意見を受け付けており、電子メールや郵送、FAXなどで意見用紙に記入して提出することが可能です。

寄せられた意見に対しては、後日、市側から一括して何らかの回答・見解が示され、その後に優先整備区間を正式に決められる予定です。

【参考リンク】

都市計画道路の優先整備路線について(横浜市道路局、詳細案と意見募集について)

都市計画道路の優先整備路線(港北区版、※注意:PDFファイルです)

横浜市行政地図情報提供システム(都市計画道路の位置などが確認できます)


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