市内最多児童数となった箕輪小、日吉自動車学校が「交通あんぜん教室」に協力 | 横浜日吉新聞

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箕輪小学校が、市内最多児童数の小学校に。校庭から、広々“本物”を感じる自動車教習所のコースに会場を変更、「交通安全教室」を初めて実施しました。

横浜市港北区(大豆戸町)が主体となる港北区交通安全対策協議会(会長:竹下幸紀港北区長)は、港北区内26校を対象に実施している「はまっ子交通あんぜん教室」を、先月(2025年)5月26日に初めて「日吉自動車学校」(三栄興業株式会社・日吉6)の練習コースで行いました。

日吉自動車学校のコースを使用し「はまっ子交通あんぜん教室」を初開催。4年生が行う「自転車の安全な乗り方教室」では、応援参加しているアネスト岩田が提供した“エアーハンドル”を使っての講習が行われた

日吉自動車学校のコースを使用し「はまっ子交通あんぜん教室」を初開催。4年生が行う「自転車の安全な乗り方教室」では、応援参加しているアネスト岩田が提供した“エアーハンドル”を使っての講習が行われた(5月26日)

横浜市立箕輪小学校(箕輪町2)の1年生と、4年生児童約450人を対象に、教職員や保護者、地域の見守り隊などの人々が同行しての交通安全教育を行いました。

今年4月から横浜市内では最多の児童数となった箕輪小学校。

この日、4月から着任したばかりの村越校長も最後まで初開催となった日吉自動車学校での「交通あんぜん教室」を見守っていた

この日、4月から着任したばかりの村越校長も最後まで初開催となった日吉自動車学校での「交通あんぜん教室」を見守っていた

校庭での実施を昨年度(2024年度)まで行っていましたが、児童の人数の多さに狭さを感じていたことから、同校側から月曜日が原則休校日となっている日吉自動車学校側にコースの貸与を打診、同自動車学校側がこれに応じたものです。

1、4年生いずれも7クラスもの児童数を抱える同校。大人の足で「10数分」という距離を歩き、まずは同自動車学校に移動。「自転車の安全な乗り方教室」にまずはトライします。

いつもとは異なる会場だけに、入念に打ち合わせを行う港北区役所地域振興課の東裕子さん、港北交通安全協会の高橋亨事務長、港北警察署の松田英久さん(写真右より)

いつもとは異なる会場だけに、入念に打ち合わせを行う港北区役所地域振興課の東裕子さん、港北交通安全協会の高橋亨事務長、港北警察署の松田英久さん(写真右より)

「安全な自転車の乗り方」Tシャツで参加した学校地域コーディネータ―代表の小原さん。「“自分ごと”として保護者も考えてほしい」と交通安全への取り組みや周知を呼び掛ける

「安全な自転車の乗り方」Tシャツで参加した学校地域コーディネータ―代表の小原さん。「“自分ごと”として保護者も考えてほしい」と交通安全への取り組みや周知を呼び掛ける

同教室に協力参加を行っているアネスト岩田株式会社(新吉田町)が、人数が多い箕輪小学校のためにと、「エアーハンドル」と名付けた自転車の「ハンドル」を模した棒を17本手作りをして提供。

4年生児童が、“本物の道路”と同じつくりの同自動車学校のコースで、自転車の乗り方を「エアーハンドル」を掲げながら交代で実施、一時停止や停められた車両による死角、死角から車道に出る際の前後左右の確認や、信号や「止まれ」標識での一時停止といった基本的な交通ルールを学んでいました。

4年生と入れ替わりで1年生が日吉自動車学校に到着。広報の加藤さんは「コース内は看板など危険なものもあるが、保護者や地域の方々のサポートがこれほど多いのは素晴らしい」と、約50人も来校した支援者への感謝の想いを語っていた

4年生と入れ替わりで1年生が日吉自動車学校に到着。広報の加藤さんは「コース内は看板など危険なものもあるが、保護者や地域の方々のサポートがこれほど多いのは素晴らしい」と、約50人も来校した支援者への感謝の想いを語っていた

保護者やボランティアの皆さんがまずは「歩き方」の見本としての練習を行っていた

保護者やボランティアの皆さんがまずは「歩き方」の見本としての練習を行っていた

交代で同自動車学校にやってきた1年生は、「安全な歩き方教室」を行った後、大型車を使用し、運転席から周囲にいる子どもたちが見えにくいことを確認する「死角実験」や、大型車の前輪と後輪が通る場所が異なることを学ぶ「巻込み(内輪差)実験」を実施。

交差点では「前のほうで待たない」といった身を守る方法を学ぶ時間を共有していました。

「港北交通安全協会」日吉支部の石田太一郎さんほか地域のボランティアも多数来校し教室の運営を支えていた

「港北交通安全協会」日吉支部の石田太一郎さんほか地域のボランティアも多数来校し教室の運営を支えていた

マリノスケやトリコロールマーメイズのあやねさん、あやみさんも「歩き方教室」での見本を示していた

マリノスケやトリコロールマーメイズのあやねさん、あやみさんも「歩き方教室」での見本を示していた

「港北区安全安心大使」横浜F・マリノス(横浜マリノス株式会社、新横浜2)のキャラクター・マリノスケ、公式チアリーティングチームのトリコロールマーメイズが教室の開催に協力。

4月から新たに箕輪小学校に着任した校長村越直之さんや、日吉自動車学校で広報を担当する加藤大さんも教室の実施に終始立ち会い、初めて行う「特別授業」の行方を見守っていました。

トラックに乗車した先生から「子どもたち」の姿は見えるかな?

トラックに乗車した先生から「子どもたち」の姿は見えるかな?

車の後輪が前輪よりも「内側」を通ってしまう「内輪差」の実験では、トラックにマリノスケが轢(ひ)かれそうな状況に

車の後輪が前輪よりも「内側」を通ってしまう「内輪差」の実験では、トラックにマリノスケが轢(ひ)かれそうな状況に

日吉地区では、昨年(2024年)10月に、同自動車学校のある日吉宮前地区の交差点で、小学生が大型車両にはねられて死亡する事故が発生しています。

この日、教室の実施に協力した箕輪小学校の初代「学校地域コーディネータ―」で代表の小原光子さんも、「『自分ごと』として、子どもたちの事故防止に、保護者の皆さんも認識してもらうことができれば」と、子どもたち自身による「交通事故から身を守る」ことへの理解を深めることや、子どもたちへの指導を行う保護者に対する意識の向上も呼び掛けていました。

地域のボランティアや保護者が積極的に日々の校外見守り活動や今回の教室に協力する姿も、子どもたちの「力強い」応援団となりそう

地域のボランティアや保護者が積極的に日々の校外見守り活動や今回の教室に協力する姿も、子どもたちの「力強い」応援団となりそう

早速、学校への帰路で「手を上げて」交差点を通ることを実践していた

早速、学校への帰路で「手を上げて」交差点を通ることを実践していた

今年度の「はまっ子交通あんぜん教室」は、港北区内全26の小学校で雨天中止となった学校を除き全校で実施される計画となっています。

生徒数の減少傾向も多くの学校で見られているものの、まだまだ児童数が他区と比すると突出して多い港北区。

地域社会への貢献としての「交通安全教育」への協力を惜しまない日吉自動車学校の取り組みに注目が集まる

地域社会への貢献としての「交通安全教育」への協力を惜しまない日吉自動車学校の取り組みに注目が集まる

開催中止など、何らかの事由により受講できなかった児童も含め、誰もが交通事故に巻き込まれないとは限らない時代。

一人ひとりが「交通安全」や「交通事故防止」を学べる環境が、より一層整備されていくことが望まれます。

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【参考リンク】

はまっ子交通あんぜん教室(港北区地域振興課)

マリノスケが教えてくれる!児童向け「はまっこ交通安全教室」(港北映像ライブラリ)※20分40秒

横浜市立箕輪小学校サイト

日吉自動車学校のサイト


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