慶応日吉で“コロナ禍”以来4年ぶりに「サマースクール」が復活することになりました。
お盆明けの来週(2023年)8月17日(木)の10時から17時までと、翌18日(金)の10時から15時まで、慶應義塾大学日吉キャンパス(日吉4)協生館前広場と同館4階にて「KEIO(慶應)サマースクールフェスタ2023」が開催されます。
同大学大学院経営管理研究科(慶應ビジネススクール、略称:KBS)の修士課程に所属する1年生と2年生の学生ら約50人が実行委員会を組織し、夏季集中授業「起業体験」(村口和孝教授)の一環として企画・運営。
2013(平成25)年にスタートした同イベントは、新型コロナ禍の影響で2020年から2022年までは開催できなかったものの、10年目となる今年は4年ぶりに開催できることになりました。
2019年までは、小学生を中心とした「子ども向け」体験教室としてのアピールも行ってきた同イベントですが、今回は「老若男女誰でも楽しめる」内容を目指しているといいます。
「起業体験」という授業内容として、KBSの学生が出資した投資ファンドから資金調達を行い、調達した資金と“日頃の学習”で学んだ知識を基に、イベントの準備や当日の運営を行うとのこと。
これまでのコンセプトにも通じる、子どもたちにとっても、夏休みの自由研究の参考になりそうなワークショップ(事前申込制・有料)や屋台などの飲食店、ゲームを楽しめるコーナーやイベントも設置される計画です。
「当イベントの意義は、KBSの学生が起業を学ぶという枠にとどまりません。日吉キャンパス付近の皆様との『地域連携』や、KBSについて知っていただくという大きな意味合いがあります」と、同イベント実行委員長の山本興陽さん。
「ご近所に住まい通う皆様には、ぜひ当日ご参加いただければ」と、イベント当日の参加やワークショップなどの事前予約を呼び掛けています。
地域からの“再開”願う声に学生の「総力を結集」
今回の開催について、実行委員長の山本さんは、「新型コロナ禍の影響で3年間中止していたこともあり、『今年はイベントをやるのか』というお声が寄せられたようです」と、“地域の皆様から夏の楽しみにしていただいたイベント”としての慶應サマースクールの開催意義を感じたことを明かします。
特に工夫した点として、各チームごとに所属するメンバーの“個性”を引き出すようにビジネスを設計しているといい、「例えば、今回設立された『糀(こうじ)メディカル』という会社には、医者や看護師、大手日用品メーカー研究者のメンバーがいます。そこで、より医学的な観念から発酵食品や糀などに関するワークショップを行うこととなりました」と山本さん。
メンバーの“強み”をフルに活かしたワークショップ「こうじスコープ(糀SCOPE)~菌の世界をのぞいてみよう」企画(要事前予約・参加費:2000円、ペア割 3000円・当日現金支払い)の魅力についても説明します。
また山本さんは、「あるメンバーの家族が、新潟県で1905(明治38)年創業の発酵食品会社『片山商店』(新潟市江南区)を営んでいます。ここより仕入れたこだわりの甘酒や塩麴(しおこうじ)などの物販販売も行います」と、まさにメンバー自身が持つネットワークを活かした仕入れ販売のメリットについてもアピールします。
2019年以来、4年ぶりのイベント開催ということもあり、「本イベントに携わった諸先輩方は、すでにKBSを修了しています。まさに“0からのスタート”でした」と、手探りしながらここまでの準備を進めてきたと語ります。
「学生たちが力を合わせて、来場する皆様にご満足いただけるように準備や当日の運営を行うことができれば。KBSの学生の総力を結集し、皆様にご満足いただけるように運営してまいります」との決意を語る山本さん。
わずか2日のイベント、しかしそれが「起業体験」という忘れられない出来事として、学生を中心とした運営者、そして来場者たちにもかけがえのない夏の想い出として、語り継がれるイベントとなるようにと期待したいものです。
【参考リンク】
・「KEIO(慶應)サマースクールフェスタ2023」公式サイト ※各企画の紹介やワークショップなど事前予約へのリンク、アクセスやイベントマップなど