全日本学生音楽コンクールで全国3位の真田大勢(たいせい)さん、欧州留学中の王徳稔(ワン・ドゥーレン)さんら国内外の実力派がコンチェルトでソリストを担当――毎年恒例となった日吉の丘フィルハーモニーの年末コンサート。第6回目となる今年は、クリスマス・イブの(2017年)12月24日(日)14時(13時30分開場)より、慶應義塾大学日吉キャンパス・協生館内の藤原洋記念ホール(日吉駅前)にて行われます。
「日吉の丘フィルハーモニー」は、2013年に設立された、慶應義塾高校や同大学ゆかりの有志による管弦楽団。今年も、慶應義塾大学ワグネル・ソサィエティー・オーケストラや慶應Kプレミアムオーケストラ、湘南藤沢キャンパス唯一のオーケストラサークルという慶應義塾アインクライネスオーケストラほか、同大学の多数の楽団・サークルの生徒や、慶應義塾高校(塾高)、慶應義塾女子高校、慶應義塾湘南藤沢高等部などの高校生も参加しているのが特徴です。
ソリストの真田大勢さん、王徳稔さん、そして指揮を担当する大黒屋宏昌さんは、いずれも慶應普通部を経て塾高に進学。まさに「日吉で青春時代」を過ごした経歴を持っています。
1曲目となるシューマンの「ピアノ協奏曲」を演奏するピアノのソリスト・王徳稔さんは、ヴァイマール音楽大学(ドイツ)を経て、アムステルダム大学(オランダ)に留学中ですが、今回、このコンサートのために“一時帰国”するとのこと。若いピアニストのためのフランツ・リストコンクールで現代音楽賞、マルベーヤ国際音楽コンクールで第2位を受賞するなど、国際的に活躍しています。
また、2曲目・メンデルスゾーンの「ヴァイオリン協奏曲」を奏でるソリスト・真田大勢さんは、塾高の第3学年に在学中。今年12月4日に横浜みなとみらいホール(西区)で行われた全日本音楽コンクール(毎日新聞社主催)高校生の部ヴァイオリン部門で全国3位を受賞したばかりという真田さんは、2015年の第4回以来2年ぶりの出演となります。
現在は、元NHK交響楽団コンサートマスターの徳永二男氏に師事していることもあり、2年前の演奏から成長した姿に注目が集まるとともに、この先の活躍も大いに期待されるところです。
指揮の大黒屋宏昌さんは、慶應義塾大学の理工学部を卒業後、桐朋学園大学を卒業したコントラバス奏者。全国のプロオーケストラに客演しつつ、慶應義塾高校・女子高校ワグネル・ソサィエティー・オーケストラのトレーナーも務めており、各地で指導者としても活躍しています。
今回は「クリスマス・イブ」の開催ということもあり、クリスマスらしい取り組みをたくさん考えているとのことで、ラストを飾るチャイコフスキーのバレエ組曲「くるみ割り人形」よりの抜粋では、「『花のワルツ』などの有名な曲がたくさん登場します。クリスマス・イブの雰囲気をお楽しみください」と、クリスマス・ムードも感じられる楽曲を演出したいと同フィル主宰の村松琢麻さん。
「真田さん、王さん、そして大黒屋先生も、日吉で6年間の青春を過ごしたメンバーたち。このメンバー主体だからこそ発揮できる“日吉の丘サウンド”をお楽しみください」と、当日の来場を呼び掛けています。
なお、チケットは全席自由、1000円(メールにて事前予約要)。12月22日午前11時現在、残30枚程度とのことです。
※主催者によると、12月24日0時現在「チケットは完売、現状当日券の扱いはなく、当日お越しいただいた場合、やむを得ずキャンセル待ちをお願いする形となります」とのことです。(1時25分更新)
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【参考リンク】
・日吉の丘フィルハーモニー第6回演奏会(公式サイト)※チケット申込先(アドレス)記載あり
・慶應義塾大学日吉キャンパス協生館の公式サイト(藤原洋記念ホールへのアクセス)
・学生音コン バイオリン部門 細部の技術磨きたい 高校の部3位・真田大勢さん/神奈川(毎日新聞2017年12月6日地方版)