「関東初のチャレンジ」もあり、約400人もの開店待ちの列ができていたといいます。
きのう(2021年)12月3日にオープンした大手家電量販店「エディオン日吉店」(箕輪町2)は、広告チラシや店舗内外に展開した広告戦略が功を奏したのか、事前に想定していたよりも多数の来店客が訪れ、午前10時の開店時間よりも10分早い9時50分に“店開き”。
神奈川県内では6店舗目、横浜市内では3店舗目の出店だという店舗の2階と3階のレジには長い列が出来、開店を待ちわびた人々が買い物や抽選会など、初日ならではの賑わう空間を共有していました。
「綱島街道沿いは狭く、大変混み合うことが想定されたので、店舗の駐車場側に皆様を誘導し、並んでいただきました」と語るのは、直営店として同店を経営する株式会社エディオン(大阪市北区)IR広報部の立田幸治さん。
綱島街道側の入口から店舗に入ると、旧ドン・キホーテ日吉店やそれ以前のコジマ横浜日吉店時代と同じ位置に設けられたエスカレーターが来店客を昇降させ、かつての両店舗を懐かしくも思い起こさせます。
かつての2店舗同様に小さいスペースとなっている1階部分には、“関東初”だという「電動アシスト付き自転車」の展示・販売スペースを設置。「家電量販店らしく、電動アシスト付自転車のみを取り扱っています。周囲に自転車店も多くありますが、まだまだ需要が高まると予測しています」と立田さん。
2階フロアには、スマートフォンやパソコンなどのIT関連機器やアクセサリーのほか、首都圏最大級の品揃(ぞろ)えをおこなったというワイヤレスイヤホン、テレビ・音響関連機器やゲーム、おもちゃやプラモデル、プラレールなどの玩具類を展開しています。
店舗部分として最上階となる3階フロアでは、「白物家電」と呼ばれる冷蔵庫や洗濯機、掃除機やエアコン、照明機器や調理器具がずらりと並んでいます。
また、キッチン・バス・トイレといったリフォーム相談コーナー、防災・防犯グッズや防犯カメラ、時計やお酒、日用雑貨やアウトドア商品など、多岐にわたる商品を取り扱い、“来店客を日々飽きさせない”雰囲気を演出しているかのようにも見えます。
センター北駅にあるモザイクモール港北店(都筑区中川中央)と比較するとおおむね倍近いフロア面積(2825平方メートル)があるといい、「他店と比較すると大きめの店舗となります。首都圏では学生や子育て世代などが多い将来性ある地域性を考慮し出店、フロアを構成しました」と、初代店長に就任した中山聡さん。
東急東横線日吉駅と綱島駅のほぼ中間地点、綱島街道に位置する同店周辺に多く流入している“若い世代”を意識した店舗づくりをおこなってきたと説明します。
プログラミング教室で“世界を目指す”人材を育成へ
同店の最大の特色は、エディオン内では関東圏初出店となるプログラミング教室「ロボ団」の開校です。
綱島街道側を見渡せる2階に教室スペースを設置、現在、約50人を定員として、12月18日(土)から実施する予定だという「春の体験授業」の予約受付をおこなっています。
2018(平成30)年12月からエディオン内で教育事業をおこなってきたものの、「よりよいパートナー先を探す中で、ロボ団の皆さんと出会いました」と、エディオンロボットアカデミー推進部長の森重圭史さんは、同教室を運営してきた夢見る株式会社(大阪市淀川区、重見彰則社長)と出会い、2019年12月からともに事業をおこなうことになったと説明します。
日吉校については、海老名校とあざみ野校のオーナー・山本晋也さんと弟の章斗さんがフランチャイズで運営(のちに法人化予定)。「ロボ団」全体としては109校目の開校になるといいます。
エディオンの森重さんは、「家電製品やIT機器など、販売するだけではなく、その先の未来、子どもたちにITリテラシー(理解力や対応力など)を身に着けてもらいたいと、教室の開校をおこないたいと考えてきました」と、これからの少子高齢化社会の中でもより大切になる「IT人材の育成」にも貢献したいとの想いを熱く語ります。
夢見る株式会社の佐野麻衣スーパーバイザーも、「年長から中学生までの受講者を募集しますが、より簡単で楽しく学べるプログラミング言語『スクラッチ(Scratch)』を使用するところからスタートし、最終的には実社会でも活用できるという『パイソン(Python)』言語まで至る“ステップアップ学習”が大きな特色」とのこと。
先月(2021年)11月に開催された世界大会「WRO(World Robot Olympiad)」で、藤が丘校(名古屋市守山区)のチームがレギュラーカテゴリジュニア部門5位に入賞したとのことで、「その日ごとにペアを組み、受講者どうしで楽しく学べる空間を作りだすよう努めています。世界に羽ばたく子どもたちの“夢”を育むことができれば」と、佐野さんは、これからもより多くの人材を育成していきたいと意気込みます。
「酒アプリ」や電子プライス表示も導入で“IT技術”をフル活用
なお、店内で販売されている「酒」コーナーでは、家電量販店としては初めて、最新の“酒アプリ”サケラボリテイル(SAKELAVO Retail、株式会社サケラボ=SAKELAVO、さいたま市見沼区)を導入。
「スマートフォン(スマホ)でQRコードを読み取っていただくと、お酒(ワイン・日本酒)の味わいの数値をデータ化したものをチェックすることができます」と、エディオングループのインターネット会社「フォーレスト株式会社」(さいたま市大宮区)の新規事業部長・寒河江(さがえ)勤さん。
アプリ上の辛い、甘い、軽やか、濃厚なコクの4つのエリアで表される“味わいマップ”から、自分の好みのエリアをタッチすることでも、該当する商品を探すことができるという、酒アプリを活用することでのメリットを熱く語ります。
「ここにしかない仕入れを目指し、商品も展開しています。普段見掛けることが少なかろう銘柄も探してもらえたら」と寒河江さん。
「自分だけの“好みのお酒”を、アプリで探す楽しさを知ってもらえたら」(寒河江さん)と、日々の来店を広く呼び掛けています。
店内では、「電子プライス表示」による時間帯ごとのセールスタイムを設けるといったサービスや、店内の“島スペース”に設置したスクリーン掲示でのサービス・商品アピールの配信、商品概要をスマートフォンで読み込むことで商品説明を読むことができる取り組みもおこなうなど、IT技術をフル活用した店舗づくりに邁進しているといいます。
エディオンのインターネット販売サイトから予約したものを店舗で受け取るといったサービスもおこなっているとのことで、数々の「新時代を切り拓く」試みが広く地域に今後受け容れられていくかも、これからの大きな注目ポイントとなりそうです。
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【参考リンク】
・エディオン日吉店の案内ページ(2021年12月3日オープン)
・ロボ団 エディオン日吉校(夢見る株式会社)
・株式会社SAKELAVO~家電量販店初!最新酒アプリを導入した新しい売り場づくりエディオン 日吉店で「SAKELAVO Retail」を12月3日新規導入(PR TIMESのニュースリリース)