急な閉店告知、日吉東急の家電量販店「ヤマダ」が2月6日(日)撤退 | 横浜日吉新聞

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急ともいえる閉店告知でした。日吉東急アベニューの3階にある家電量販店「ヤマダデンキ(ヤマダ電機)テックランド日吉東急店」が来月(2022年)2月6日(日)限りでの閉店を告知し、先週末から閉店セールを展開しています。前身の「ベスト電器」時代から20年超での撤退となりました。

「テックランド日吉東急店」ではヤマダデンキのロゴの片隅に「ベスト電器」だった痕跡も残している

同店は2000(平成12)年、当時福岡に本拠地を置いていた家電量販大手のベスト電器首都圏の重要店舗として「日吉東急店」を出店

その後、ベスト電器がヤマダ電機(現ヤマダデンキ)の傘下入りしたことに伴い、2013(平成25)年10月から現在の「ヤマダデンキ(ヤマダ電機)テックランド日吉東急店」に移行し、2016(平成28)年10月には店舗改装も行っていました。

先週1月20日(木)ごろに同店の公式ページ上で2月6日(日)の閉店に向けた「完全閉店セール」と題したチラシを公開。店舗では1月22日(土)から閉店セールを開始しています。

「テックランド日吉東急店」(写真上部)は日吉東急アベニュー本館3階の多くを占める主要テナント

同チェーンを統括する株式会社ヤマダホールディングス(群馬県高崎市)は、「閉店は公式に発表しておらず、質問には一切お答えできない」との姿勢。

一方、同店では社員とみられる店員が「突然の閉店が決まった」、「購入商品のサポートは、センター北駅近くにある大型店『家電住まいる館YAMADA港北センター店』に引き継ぐ」などと顧客に説明している様子も見られました。

日吉東急が位置する日吉台町内会会長小野寛子さんは、「閉店は大変ショック。身近に立ち寄れる場所が必要と感じる日吉駅周辺の住民も多いはず。駅前に電気店がないと困る」と話します。

日吉駅構内に掲出された「エディオン日吉店」の横断幕、写真奥は「テックランド日吉東急店」

日吉在住の流通ジャーナリストとして知られる渡辺広明さんは店頭で閉店を知ったといい、「家電業界全体を見ても、巣ごもり需要が高かった“コロナ禍1年目”ほどの売り上げはない状況。テックランド日吉東急店は店舗が大きくも小さくもない規模であり、近隣に『エディオン日吉店』(箕輪町2)が出店したことも影響したのではないか」との見方を示します。

同店の売場面積は2500平方メートル前後とみられ、ヤマダホールディングスは昨年11月に公表した中期経営計画で「ヤマダデンキ店舗は全国ネットワーク構築から約25年が経過し、既存物件の償却終了・契約のまき直し時期を迎えており」などとして、店舗ネットワークの再編に着手する方針も明らかにしていました。

関係者によると、ヤマダデンキの撤退後も日吉東急アベニューの跡地に入るテナントは既に決定しているとみられ、春ごろには明らかになる予定。同業種が出店するとの見方もあります。

(※)2022年2月16日追記:日吉東急アベニュー3階の「ヤマダデンキ」跡には、5月下旬に家電量販店「ノジマ」、4月29日に「こども写真館スタジオマリオ」、4月22日に「楽天モバイル」がそれぞれオープンすると告知されています

(※)2022年1月31日追記:なお、神奈川県内などで家電量販店を展開する株式会社ノジマ(横浜市西区)は公式求人サイト上において、「日吉駅前店(仮称)」を「22年初夏オープン予定」としてオープニングスタッフの募集を開始しました。勤務場所については「日吉駅周辺」「日吉駅徒歩5分圏内」としています

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開店前に約400人が列、「エディオン日吉店」が“関東初”に込めた想い(2021年12月4日、昨年12月に綱島街道沿いで大型家電量販店が進出)

【参考リンク】

テックランド日吉東急店の案内ページ(株式会社ヤマダデンキ)

テックランド日吉東急店のチラシ公開ページ(株式会社ヤマダデンキ)


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