男女共学化してから20周年、節目の文化祭が盛り上がります。
1930(昭和5)年に神奈川区大口で開校、戦災による鶴見区生麦への移転を経て、1947(昭和22)年に箕輪町に着地した歴史を持つ日本大学高校(日大高校)。
1948(昭和23)年に新制中学(日本大学中学校)を併設、一貫して男子校としての歴史を刻み、日吉周辺エリアでの存在感を持つ私立中学・高校として、多くの「地域人財」も輩出してきました。
同校に大きな転機が訪れたのが、1999(平成11)年4月からの男女共学化。女子を初めて受け入れてから、今年で丸20年経過したことについて、「女子が入学してから、学校の雰囲気が、個性豊かに、より華やかになったと感じています」と、同校に着任してから30年以上のキャリアを持つ教頭・中園健二さんは、今とは異なる校風だったという男子校時代を懐かしく振り返ります。
「将来に活きるマーケティング理論とアピールを追求し、差別化を図る催しを実施します」と、現在、高校で特進クラスを受け持つ教諭の星昭徳(あきのり)さん。
探偵マンガの世界観を採り入れたというクラスの催し「事件ファイル:縁日の悪魔(マーダー)」(高2クラス・本館4階)では、“何か事件が起こるかも”というドキドキ感を、体験した子どもたちが“この学校に入学したい”という想いとして感じるよう導きたいとのこと。
日大高校の2018年度卒業生516人のうち、日本大学への進学者は320人と、かつて7割から8割と言われた日本大学への進学以外の、国公立大学や難関大学への進学実績も増えているとのことで、「生徒たちが将来のキャリアを意識して進学できる体制を整えていることもあり、より真剣に、また前向きに学習にも取り組む生徒が増えているんです」と、星さんは、生徒一人ひとりが常に高みを目指し、また自分の目標である「夢を実現」させるためのサポートを、学校ぐるみで行っていると熱く語ります。
今年の文化祭のテーマは「百折不撓(ひゃくせつふとう)」。「生徒たちが失敗を繰り返しながら、チャレンジャー精神で前に進む姿を見てもらえたら」と中園さん。
男女がともにチームワークを発揮し、「一つのことをやり遂げる」姿、男女共生社会を体現しているという、ありのままの中学生、そして高校生の姿を感じられるであろう同文化祭。
来年は、大口で開校して以来90周年を迎える同校の、懐かしい歴史をも想い起こさずにはいられない“共学化20周年”という節目。
ここ数年、男女共学化に舵(かじ)を切る私立学校が相次いでいることもあり、周辺エリアの私立学校運営のモデルケースとしても、大きな注目を集める催しとなりそうです。
なお、同文化祭は両日ともに9時からスタート。縁日は15時まで、展示は15時30分まで、ステージは17時まで公開。
校内は土足で入ることができないため、スリッパなどの室内履きの持参要(有料スリッパあり)。
開催当日は、日吉駅から同校までのスクールバスを無料で運行するとのことです。
【関連記事】
・<日大高校・中学校>今週末9/15(土)・16(日)は2018年の文化祭「桜苑祭」(2018年9月12日)※昨年の記事
・日大中学・高校が美術館に、9/3(日)まで仏オルセー公認「リマスター名画」展示会(2017年8月26日)※神奈川県内初の開催・初日の詳細追記あり
【参考リンク】
・学校紹介「沿革・校歌」(同)