「絵本の世界」で新綱島の物語を伝える、駅直結“新水ビル”が3月15日(金)開業 | 横浜日吉新聞

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新綱島の街を「絵本の世界」で伝えたい――人々の歩みや歴史を「開業式典」としては異例の“読み聞かせ(朗読)”で披露。

来街者の新たな居場所として、ブックカフェや日々の生活利便性を意識した13のテナントを用意し綱島を訪れる人を出迎えます。

「素敵なテナントさんばかり」と有限会社新水(綱島東1)の佐藤社長が評する各店舗の広報担当者や店長らが集いイベント内でのアピールを行った

「素敵なテナントさんばかり」と有限会社新水(綱島東1)の佐藤社長が評する各店舗の広報担当者や店長らが集いイベント内でのアピールを行った

再開発が進む新綱島駅周辺エリアの綱島街道側の中心的な場所に位置する、東急新横浜線新綱島駅直結の「新水ビル(SHINSUI)」(綱島東1)が、いよいよあす(2024年)3月15日(金)10時にオープンします。

きのう3月13日(水)午前、同ビル内3階にオープンするTSUTAYA BOOKSTORE(ツタヤブックストア)「シェアラウンジ」内で、来賓やメディア関係者などを招いた「開業式典・内覧会」を開催。

催事などを行う1階「プレミアムセレクト」コーナーで「開業式典・内覧会」の受付が行われた。新水ビルをモチーフとした絵本作品『新水ビルものがたり 4羽の神さま』のイラストが来客を出迎えた

催事などを行う1階「プレミアムセレクト」コーナーで「開業式典・内覧会」の受付が行われた。新水ビルをモチーフとした絵本作品『新水ビルものがたり 4羽の神さま』のイラストが来客を出迎えた

ビル開業に向けての想いを、建設や開業に向けての準備を進めてきた関係者が披露した後、地域などから招かれた約1000人が、正式オープンに先駆けての内覧会に臨み、施設の見学を行いました。

式典内で同ビルを経営する有限会社新水(綱島東1)の佐藤博美社長は、「素敵なテナントさんばかりが揃(そろ)いました。今日の式典では、鏡開き、テープカットは一切行わず、皆さんに楽しんでいただけるようにと考えました」と、これまでの綱島になかったテナント誘致と同様に、これまでになかったコンセプトでの、新しいスタイルでの式典を企画したと語ります。

「開業式典」会場にも『4羽の神さま』のイラスト入りボードを設置。絵本(非売品)は来場者に配布された。ツタヤブックストアでもオープン日以降閲覧が可能とのこと

「開業式典」会場にも『4羽の神さま』のイラスト入りボードを設置。絵本(非売品)は来場者に配布された。ツタヤブックストアでもオープン日以降閲覧が可能とのこと

鶴見川に浮かぶ「綱島の街」、そして「新水ビル」への想いがあふれているかのよう

鶴見川に浮かぶ「綱島の街」、そして「新水ビル」への想いがあふれているかのよう

より来場者に楽しんでもらいたいとの思いで「開業式典」の企画を行ったと語る佐藤社長。元々は「桃農家」だったこの地に温泉旅館、また駐車場経営を経て現在の「新水ビル」建設に至ったという経緯についても式典後に語っていた

より来場者に楽しんでもらいたいとの思いで「開業式典」の企画を行ったと語る佐藤社長。元々は「桃農家」だったこの地に温泉旅館、また駐車場経営を経て現在の「新水ビル」建設に至ったという経緯についても式典後に語っていた

特にこだわったという「綱島の歴史を伝えたい」という想いから企画したという、絵本作品『新水ビルものがたり 4羽の神さま』スライド画像と朗読で参加者にリアルに披露。

ホームページのデザインや、ビルの東側入口付近や式典会場に設置された大型パネルには、横浜市在住のイラストレーター・里見佳音(かおと)さんが手掛けた同作品のイラストを採用し、来賓やメディアにも絵本を配布するなど、同ビルの綱島の街や地域まちづくりへの想いを込めていると説明します。

絵本作品には綱島を流れる鶴見川の水害を乗り越えてきた街の歴史、また「コロナ禍」中に企画されたこともあり、その苦しみが綴られているかのよう

絵本作品には綱島を流れる鶴見川の水害を乗り越えてきた街の歴史、また「コロナ禍」中に企画されたこともあり、その苦しみが綴られているかのよう

「4羽の神様」がつくった「4つのだいち」が4つの入り口を持つ「おおきなたてもの」に。切々と司会者が語る朗読に来場者が聞き入っていた

「4羽の神様」がつくった「4つのだいち」が4つの入り口を持つ「おおきなたてもの」に。切々と司会者が語る朗読に来場者が聞き入っていた

港北区内に図書館が1館しかない現状も踏まえて、「本に親しんでいただく環境を提供したいという思いもありました」と佐藤社長。

児童書やビジネス書だけでも各1万冊、計5万冊の書籍・雑誌を有するというツタヤブックストア、約1500冊の本や雑誌を配置したというシェアラウンジを、同ビルのテナントの「核」として据えた理由にもつながる「新たなコミュニティの構築」に力を入れていることを示します。

「絵本」で伝える企画を採用したことを明かす浜本さん。左は髙原彬(あきら)さん

「絵本」で伝える企画を採用したことを明かす浜本さん。左は髙原彬(あきら)さん

続いて登壇した新水ビルの設計管理を担当し建築概要の説明を行った株式会社坂倉建築研究所(東京都港区)の髙原彬(あきら)さんは、「建物内に新綱島駅と将来的に綱島駅(綱島街道側)への導線、通路を確保するなど、この街に欠かせないハブとしての役割を担うことになりました」と、一つの民間事業者としては“前例が少ない”という地域まちづくりを担う意義深い施設であると説明します。

商業施設部分(地下1階から3階まで)のデザイン監修や設計、ビルのブランディングに携わった株式会社バウハウス丸栄(東京都品川区)の浜本悠一さんも続いて登壇。

戦後間もない1948年頃から、綱島温泉として街が発展する中、旅館経営を行っていた同社の歴史を踏まえたコンセプトを採用したことや、新型コロナ禍の制限がある中での準備を進めてきた新水ビルの誕生について将来的にも語り継がれていくようにと、「絵本」で伝える企画を採用したことを明かしていました。

ツタヤの髙原さんは「ツタヤブックストアが新水ビルの『縁側』となり、地域の皆様への交流の場を提供したい」との思いを熱く語っていた

ツタヤの髙原さんは「ツタヤブックストアが新水ビルの『縁側』となり、地域の皆様への交流の場を提供したい」との思いを熱く語っていた

その後、それらの想いを具現化するべく尽力したカルチュア・エクスペリエンス株式会社(東京都千代田区)の取締役でFC運営本部長の髙原祥有(よしくに)さんが、同社が手掛けるシェアラウンジ事業の日本や世界での展開について説明し、「ツタヤブックストアが新水ビルの『縁側』となり、地域の皆様への交流の場を提供することができれば」との思いを力強く語っていました。

式典の後半では、テナントとして入居する各社の広報担当者や店長が“勢揃(そろ)い”し、それぞれの会社のコンセプトや特徴、オープニング特典などについてスライド映写を行いながら説明。

各社の広報担当者や店長がそれぞれの店舗のプレゼンテーション形式での紹介を行った

各社の広報担当者や店長がそれぞれの店舗のプレゼンテーション形式での紹介を行った

「絵本」のデザインを開き「店舗の紹介」に持ち替えてのアピールも。佐藤社長は「各テナントと綱島の街をつなぐ役割を果たしていきたい」と語る

「絵本」のデザインを開き「店舗の紹介」に持ち替えてのアピールも。佐藤社長は「各テナントと綱島の街をつなぐ役割を果たしていきたい」と語る

最後には全員で「絵本」を手にしての記念撮影を行うなど、新たな地域の「つながり」を象徴するかの1シーンを“全テナント”が一体になり創り出していました。

式典の後行われたメディア向けの内覧ツアーには、約10社の取材記者らが各テナントと同行した横浜市都市整備局の担当者や髙原彬さん、浜本さんのナビゲートを受けながら、それぞれの店舗の特徴についての各店舗からの説明を受けての取材活動を行っていました。

「開業式典」の最後に綱島東口商店会会長で綱島地区連合自治会の佐藤誠三会長があいさつ。「皆様とご一緒に綱島を発展させていきたい」との思いを語っていた

「開業式典」の最後に綱島東口商店会会長で綱島地区連合自治会の佐藤誠三会長があいさつ。「皆様とご一緒に綱島を発展させていきたい」との思いを語っていた

午後から行われた内覧会や、インターネット上でのメディア向けの情報公開もあり、同ビルの存在が各所で報じられることでの「認知度の向上」、また3月15日のオープン日以降の施設の盛り上がりに大きな期待感が集まりそうです。

午後に行われた「内覧会」では地域内外から招かれた来賓が多く訪れていた

午後に行われた「内覧会」では地域内外から招かれた来賓が多く訪れていた

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<新綱島駅・新水ビル>追加6テナントを公式発表、オープンは3月15日(金)に(2024年1月15日)

新綱島「新水ビル」の出店テナントがほぼ出揃う、リンツと無印良品500を発表(2024年2月2日)

【参考リンク】

新水ビル(SHINSUI)の公式サイト

新水ビルのものがたり「4羽の神さま」PR絵本(イラストレーター・里見佳音さんのサイト)※作品は一部掲載


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