今春(2024年)3月24日にオープン予定の「ミズキーホール」で、初の見学会が開催されました。
東急新横浜線の新綱島駅前にある港北区民文化センター「ミズキーホール」(綱島東1)で、今月1月7日(日)の午前と午後2回の計3回、公式サイト上での募集にエントリーした一般市民を対象とした「施設見学会」を初めて実施したものです。
この日の午前の回には、港北区内や周辺で活動を行う音楽関係者や地域まちづくりを行う人々が来訪。
4階にエレベーターまたはエスカレーターでたどり着くと、フロア全体が「ホール」となっているようにも感じられる、木目調の広々とした「オープンロビー」が来館者を出迎えます。
向かって右側の「受付カウンター」前で参加者は集合。施設運営スタッフの案内で、受付から前方に進み右側に位置する3つの「練習室」をまずは見学します。
「練習室1」は定員6人(約22平方メートル)で室内楽などの練習に適したサイズ。
その奥にある「練習室2」は定員8人(約30平方メートル)で、ドラムセットや電子ピアノ、アンプ類を設置する予定となっており、バンドなどの練習に適した仕様となる予定だといいます。
その右手にある「練習室3」は定員11人(約38平方メートル)と弦楽などの練習を想定しているとのことで、1月末までにアップライトピアノが納品される予定とスタッフは説明します。
いずれも「防音」仕様となっており、会議室としてなど、音楽以外での利用も可能とのことです。
続いて、4階最奥にある、練習室3つより広い「音楽ルーム」(約146平方メートル)を見学します。
定員が約100人程度であること、音楽・演劇・ダンスなどの練習やホール本番前のリハーサル、小規模の発表会などに使用できるといい、パーテーションを外すことで利用できる大型の鏡も設置。
グランドピアノ(セミコンサートサイズ)も設置する予定となっており、座席などの設備を固定していないフラットな会場のため、利用目的に合わせたレイアウトが可能となっています。
さらに、4階のエスカレーター側に最も近い広さの「ギャラリーA」(約77平方メートル)、またの「ギャラリーB」(約76平方メートル)についても案内。
特に「ギャラリーA」は、出入口に近いこともあり、来訪者の目線に入りやすく、作品展示やワークショップといった催しを行う際のインパクトは期待できそうです。
5階「401席」の多目的ホールを“どう使うか”
そしてメイン施設の「多目的ホール」がある5階へ。
4階の「オープンロビー」とはまた異なる、ピンク色の天井の高さが目を引く「ホワイエ」(フランス語が語源、劇場やホールなどの休憩時間に人が集う場所の意味)が来館者を待ち受けます。
ホール右側の「ホワイエ」エリアには、コインロッカーや自動販売機、授乳室や身障者用のトイレを設置。
その奥にある男女別トイレは、仕切りが可動式になっており、ホール利用者の性別構成によりトイレ戸数の割り振りを変更できる仕様を採用、多くのホールで懸案となる、休憩時間のトイレの「長蛇の列」解消につながるかに注目が集まりそうです。
右手前方のトイレ側にあるフラットな「A扉」、階段を使用する後方の「B扉」と「C扉」が設置された「多目的ホール」には、通常使用時には401席となる座席を設置しています。
固定席が395席、車いす席が2席、親子室として4席が設置されており、ホールの舞台は「音響反射板形式」では手前幅が約11.5メートル、奥幅が約10メートル、手前の高さが10メートル、奥の高さが9メートル。奥行が約8.65メートルとなっています。
また、「プロセニアム形式」(緞帳=どんちょう・舞台幕などの使用時)で使用する際は、間口が約10メートル、高さが約6.5メートル、奥行が約8.35メートルと、多少狭くなるサイズ感となるようです。
座席の前3列部分まで舞台を広げる「延長舞台」設置も可能ですが、設置に約2時間かかるといい、音に響きを与える「反響板」の設置にも約1時間半の時間を要するとのことで、ホールの使用用途により前後の時間も含めた予約を検討する必要がありそうです。
舞台の(座席側から見た)右手には「上手舞台袖」、左手には「下手舞台袖」があり、上手側に搬入口があり、大型エレベーターで1階の綱島街道側に出る導線となっています。
ステージの裏側には「楽屋」スペースがあり、シャワー・トイレ付きの「楽屋1」は定員4人(約18平方メートル)となっています。
「楽屋2」は定員7人(約16平方メートル)、「楽屋3」(約25平方メートル)と「楽屋4」(約24平方メートル)はそれぞれ定員が11人ですが、「楽屋3」と「楽屋4」については内側に扉があり、要望があれば内部で行き来することが可能となっています。
なお、「多目的ホール」の利用時には録音はCDなどを持ち込むことで可能となっていますが、録画は機材の持ち込みが必要とのこと。
舞台が見える後方上部にある、照明などをコントロールする「調光室」については今回の見学では盛り込まれておらず、2月中にも「舞台技術スタッフ」が立ち会う説明会(募集は公式サイトで告知)を予定しているとのことです。

指定管理者が「港北結マネジメント」(株式会社神奈川新聞社・相鉄企業株式会社)であることから「そうにゃん」が年賀のあいさつ。新横浜駅のように隣に「ミズキー」や「のるるん」が座ることがあるのか?注目したい
開館準備なども進めているなかでの施設運営上、見学会の設定機会が限られる状況となっていることから、「最新の情報は公式サイト上でチェックいただければ」と館長の小野明男さん。
2日目となるホールや音楽ルーム、練習室などの「施設見学会」は、今週1月10日(水)にも、11時からと13時からの2回(各回1時間程度)、各回5組・15人程度(各団体3人)まで、電話またはメールでの完全予約制にて実施する予定とのことです。
12月24日に創刊し館内外に掲出している「ミズキー瓦版(かわらばん)」第1号(創刊号)を公式サイトでも1月6日に公開。同館の最新情報を知るツールの1つとして役立ちそうです。
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【参考リンク】
・施設見学会開催のお知らせ(同)
・ミズキー瓦版1号(同)