<県の促進会議>相鉄・JR直通や新川崎、相鉄・東急の運賃面などで要望 | 横浜日吉新聞

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今年度も前年とほぼ同様の要望が出されています。

神奈川県知事が会長に就き、横浜市や川崎市など県内の自治体と経済団体で構成する「神奈川県鉄道輸送力増強促進会議」は県内を走る鉄道10社に対する要望179項目をまとめ、今月(2023年)12月4日に県公式サイトで公表しました。

港北区内と区内からの通勤・通学時に関係する鉄道会社への要望内容は次の通り。

新川崎駅付近を走る相鉄・JR直通線の電車(2022年2月撮影)

2023(令和5)年度の主な要望

<JR東日本:東海道本線>

  • 湘南新宿ライン(高崎線~東海道本線)の新川崎駅への停車
  • 相鉄・JR直通線の鶴見駅への停車

<JR東日本:横須賀線>

  • 相鉄・JR直通線の品川・東京方面への乗入れ
  • 新川崎駅舎の改良(※駅南側への改札口新設など)
  • 武蔵小杉駅の混雑対策(※要望内容は12月24日の「綱島街道改札」供用で対策はほぼ実現)

<JR東日本:京浜東北・根岸線>

  • 新横浜駅ホーム混雑緩和及び新改札の設置

<東急電鉄>

  • 東急新横浜線の利用しやすい運賃設定等の検討

<相模鉄道>

  • 相鉄新横浜線の利用しやすい運賃設定等の検討

いずれも前年と同じ要望内容で、新川崎駅と「相鉄・JR直通線」に関する各2項目と武蔵小杉駅新横浜駅に加え、「相鉄・東急新横浜線」では運賃に関する内容となっています。

このうち武蔵小杉駅の混雑対策については、下りホームの新設を昨年12月に終え、今月12月24日には新たな「綱島街道改札」の供用も始まるため、要望がほぼ実現したことになりました。

京急川崎駅前の再開発に対応

これらのほか、周辺エリアでの注目は「京急川崎駅の利便性・安全性の向上」という項目が新たに設けられた点です。

大規模な再開発が計画されている京急川崎駅前(2023年5月撮影)

JR川崎駅から海寄りに200メートルほど離れた京急(京浜急行)の京急川崎駅では、西口(JR側)駅前の多摩川寄りで川崎市などによる再開発を計画。

関連して株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)と京急は、再開発地に隣接する自動車学校の敷地を使い、「川崎新!アリーナシティ・プロジェクト」と題して最大1万5000人収容可能な新アリーナを建設することを発表しています。

2028年10月のアリーナ完成後はDeNAの傘下にあるプロバスケットボール「Bリーグ」の「川崎ブレイブサンダース」が本拠地として使用する予定です。

今年度の要望書では京急に対し、「これらの計画の進捗によって、今後京急川崎駅の利用者数の増加が見込まれることから、駅施設の利便性・安全性の向上について検討を要望いたします」との内容を盛り込みました。

【関連記事】

・【前回記事】JRや東急などが「回答書」、武蔵小杉と新川崎の駅改良、新横浜線運賃の要望に(2023年4月10日)

・【前回記事】東急と相鉄に「利用しやすい運賃設定」を要望、神奈川県の促進会議(2022年12月5日)

【参考リンク】

神奈川県鉄道輸送力増強促進会議のページ(神奈川県)

令和5年度の要望(神奈川県内を走る10社に向けた要望書)


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