ビーコルが今シーズンの目標としていたチャンピオンシップ(CS)への出場が決まりました。
プロバスケットボール「Bリーグ」の横浜ビー・コルセアーズ(ビーコル)は昨年10月から始まった2022-23シーズンで、中地区(6チーム)の2位以上が確定し、きのう(2023年)4月19日に「チャンピオンシップ(B.LEAGUE CHAMPIONSHIP)」への出場が決定しています。
ビーコルは、4月19日にトッケイセキュリティ平塚総合体育館で行われた新潟アルビレックスBB戦に勝って32勝目(22敗)をあげて2位以上の順位が確定。
これにより、3地区(東・中・西)の1位・2位と、3地区の3位以下で勝率の高い2チーム(ワイルドカード)の計8チームがリーグ戦終了後に日本一を争うチャンピオンシップへの出場が決まったものです。
青木勇人(たけと)ヘッドコーチ(HC)は「今まで横浜を支えてくれて、そして諦めなかった人たちの気持ちが、今この場に私たちを連れてきてくれた。横浜の歴史で、Bリーグとして初めてCSに行けるというのは注目を浴びるチームになっているのではないかと思う」と話します。
今シーズンのビーコルは、序盤こそ主力選手のケガもあって苦しんだものの、12月には過去14連敗中だった宇都宮ブレックスに2連勝するなど勢いが加速。その後は中地区の「川崎ブレイブサンダース」と首位争いを続けてきました。
日本代表としても選出されている河村勇輝選手(#5、PG=ポイントガード)がリーグトップのアシスト数(4月20日現在)を記録するなどチームを牽引。
ただ、河村選手は今月4月2日(日)に行われた滋賀レイクス戦で負傷し、全治4週間程度と診断されたことから以後の試合を欠場しており、その間にチームは3勝4敗と苦戦している最中です。
リーグ戦は残り6試合。「その期間でどれだけチームが成長できるか。それがCSを戦っていく上で一番重要なこと」とキャプテンの森井健太選手(#18、PG)。
5月11日(木)から始まるチャンピオンシップへ向け、どこまでチーム状況を上向かせることができるのかに注目です。
※「#」は背番号
Bリーグ「チャンピオンシップ」とは
Bリーグの「チャンピオンシップ(B.LEAGUE CHAMPIONSHIP=CS)」は、各地区の1位と2位、さらに3位以下で勝率の高い2チームの計8チームが出場し、2勝先勝方式で日本一を争うトーナメント戦。
出場する8チームはすでに決まっており、各地区の1位チームと、2位でもっとも勝率の高いチームがホーム開催権を得られますが、現時点で以下のような成績となっており、ビーコルのホーム開催は厳しい状況です。
また、川崎ブレイブサンダースの中地区1位が決まった場合、CS出場順位によってはビーコルと同地区対決となる可能性があります。
チャンピオンシップの出場8チーム
※順位とカッコ内の勝敗、CS出場順位は4月20日現在の暫定成績、★印はホームでの開催が確定したチーム
▼東地区
▼中地区
- 1位:川崎ブレイブサンダース(37勝17敗=CS出場順位3位)
- 2位:横浜ビー・コルセアーズ(32勝22敗=CS出場順位6位)
▼西地区
- 1位:島根スサノオマジック(44勝10敗=CS出場順位2位)
- 2位:琉球ゴールデンキングス(43勝11敗=CS出場順位4位)
▼3地区で勝率の高い3位以下の2チーム(ワイルドカード)
- 西地区3位:名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(39勝15敗=CS出場順位7位)
- 西地区4位:広島ドラゴンフライズ(38勝16敗=CS出場順位8位)
なお、ファイナル(決勝)の開催地は「横浜アリーナ」に決まっており、ビーコルが進出した場合は“地元”に戻って来れることになります。
Bリーグで初のCS、10年前には優勝も
2016(平成28)年に始まった「Bリーグ」でビーコルがチャンピオンシップ(CS)に進出するのは初めてですが、前身の「bjリーグ」時代には地区2位でプレーオフに進出し、優勝を果たしたこともありました。ちょうど10年前のことです。
その時代に選手としてビーコルを引っ張っていたのが、青木勇人HCや山田謙治アシスタントコーチでした。
以後、運営会社の苦境などもあってチームは低迷を続けてきましたが、優勝を知る指導者も迎え、10年かけて“強いビーコル”を取り戻した形といえそうです。
横浜ビー・コルセアーズの各年成績
<Bリーグ>
- 2022-23年:中地区(6チーム中)2位:32勝22敗(得失点差+198)※4月20日時点
- 2021-22年:東地区(11チーム中)8位:22勝35敗(得失点差-273)
- 2020-21年:東地区(10チーム中)8位:19勝40敗(得失点差-313)
- 2019-20年:中地区(6チーム中)5位:11勝30敗(得失点差-305)
- 2018-19年:中地区(6チーム中)6位:14勝46敗(得失点差-555)
- 2017-18年:中地区(6チーム中)6位:18勝42敗(得失点差-335)
- 2016-17年:中地区(6チーム中)6位:16勝44敗(得失点差-372)
<bjリーグ時代>
- 2015-16年:イースタンカンファレンス(12チーム中)10位:19勝33敗(得失点差-239)
- 2014-15年:イースタンカンファレンス(12チーム中)10位:18勝34敗(得失点差-257)
- 2013-14年:イースタンカンファレンス(11チーム中)7位:24勝28敗(得失点差-4)
- 2012-13年:イースタンカンファレンス(11チーム中)2位:35勝17敗(得失点差+8.3=平均)プレーオフ出場・優勝
- 2011-12年:イースタンカンファレンス(10チーム中)2位:31勝21敗(得失点差+2.3=平均)プレーオフ出場・3位決定戦敗退
【関連記事】
・【開幕前の記事】<横浜ビーコル>体制強化で挑む新シーズン、若いチームが初のCS目指す(2022年8月1日、CS出場の目標は達成できた)
【参考リンク】
・「日本生命 B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2022-23」出場決定のお知らせ(横浜ビー・コルセアーズ)
・「日本生命 B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2022-23」特設サイト(2023年5月11日~5月30日予定、決勝戦は横浜アリーナ)