東急線の武蔵小杉駅からJRの横須賀線ホームへ、改札外に新たな歩行者ルートが整備されます。
川崎市とJR東日本横浜支社は、横須賀線ホームの品川寄りで進めている新改札口について、「綱島街道改札」と名付け、今年(2023年)12月24日(日)7時から使用を始めると発表しました。
JR武蔵小杉駅で2010(平成22)年3月に新設された横須賀線ホームは、東急線の改札口から500メートルほど離れた位置に設けられており、乗り換え時は主にJR南武線のホーム上を経由した改札内の連絡ルートが使われています。
その後、周辺のタワーマンションなどの再開発が進むにともなって横須賀線の利用者が急増。昨年12月には新たに下り(新川崎・羽沢横浜国大方面)ホームを設置するなど、市とJRが連携して継続的に混雑対策を進めていました。

東急線の東口からJR横須賀線ホームへのアクセスルート、新設される綱島街道改札への歩行者ルートは、改札内の連絡通路と並行する一般道を使う形となる(川崎市・JR東日本横浜支社のニュースリリースのマップを一部加工し、商業施設名などを加えた)
今回の新改札口設置はその一環で、昨年整備した新たな下りホームの品川寄りに改札口を新設し、東急線方面への新たな歩行者ルートを設けるもの。
新改札口は綱島街道の近くに設けられることから「綱島街道改札」と命名され、綱島街道をくぐる形で東急線方面へ一般道を使って直線で結ぶ形となっているのが特徴です。

旧NEC敷地内に設ける綱島街道改札から一般道までは、市が屋根付きの連絡路を新たに整備。南武線線路の脇に沿って「横須賀線」「東海道新幹線」「綱島街道」の3つの下をくぐる形となっている(川崎市議会「まちづくり委員会」2022年6月1日の資料より)
現在、改札外の歩行者ルートとされている「新南改札」(新川崎寄り)を経由するものと2ルートを設けることで、東急線と乗り換え時の混雑緩和を図りたい考えです。
今回整備される“綱島街道改札ルート”は高架(上丸子跨線橋)下をくぐるため、綱島街道での信号待ちが無い点はメリットで、東急線方面へ歩行時間の短縮が見込めそう。

東急線の武蔵小杉駅側から見た連絡ルート(一般道)、道路沿いにはマンションが目立つ。写真奥に綱島街道を走るバスと横須賀線を走る電車が見え、ここをくぐって綱島街道改札へアクセスできるようになる(9月27日)
一方、途中に食品スーパーや大型商業施設「グランツリー武蔵小杉」などが位置する“新南改札ルート”とは違い、綱島街道改札ルート上には現時点でマンションが目立ちます。
綱島街道改札の付近には市有地も存在しており、今後はそうした土地を生かしながら新たな駅前の賑わいを創出するための検討が必要です。
【関連記事】
・【前年記事】<JR武蔵小杉>混雑対策で12月に「新ホーム」、今後は新改札とアクセス路(2022年10月3日)
【参考リンク】
・JR武蔵小杉駅新規改札口「綱島街道改札」を供用開始します(川崎市、2023年12月24日に供用開始)