地域の治安を守り犯罪を防ぐためにも、“企業ぐるみ”で「防犯活動」に参加してみませんか。
横浜市港北区内に所在する会社・工場・事業所をもって構成する「港北企業防犯協会」は、神奈川県警港北警察署(大豆戸町)が設立された1967(昭和42)年に設立。
犯罪の予防や防犯意識の普及を目的とした活動、防犯対策の調査、研究、広報といった活動を行い、現在約130会員が所属しています。
今月(2023年)6月12日午後、第57回目となる通常総会を4年ぶりに「リアル」で開催。
会場となった新横浜グレイスホテル(新横浜3)には久しぶりの集合スタイルでの「再会」を待ちわびたかのような表情が一人ひとりに見られていました。
この日の総会に先立ち、神奈川県警察サイバーセキュリティ対策本部の大和弘路企画担当管理官が「サイバー空間の現状と対策」をテーマとし約30分間にわたり講演。
日本は世界的に見て諸外国の犯罪組織によるネットワークを経由したサイバー攻撃にも「脆弱だった」実情についてもまずは説明し、国を挙げての対策強化に取り組んでいると大和さんは語ります。
最近では、大企業がターゲットになることが多かった、感染してしまったパソコンをロックし使えないようにした上で、その解除と引き換えに金銭を要求するという悪質な不正プログラム「ランサムウェア」による被害が、中小企業にも広がってきている実情もあるとのこと。
これまで海外からの攻撃を防ぐ一因となってきた「日本語の壁」を破る事象も見られるようになってきていることについても警鐘を鳴らします。
大和さんの講演を受けて、港北警察署生活安全課の笠原真悟さんも、最新のウイルス対策ソフトにバージョンアップする、ホームページの安全性の強化(HTTPS化)を行うといったセキュリティ対策を呼び掛けていました。
「安心・安全」な街を目標に区内8支部で活動も
設立から56年間、半世紀以上も活動を行ってきた「港北企業防犯協会」。
設立当初の時代背景か、「勤労青少年の非行防止」といった文言も会則にあるものの、最近では穏やかな雰囲気の中にも地域防犯にとってプラスになるであろう青色回転灯を装備した防犯パトロール車、通称「青パト」での年末パトロールの実施や警察との意見交換会など、会員同士が真摯(しんし)に活動を行う様子が見られてきました。
警察による防犯講演会といった「学びあい」も大きな特色となっている会ですが、区内で防犯活動を行う港北防犯協会や横浜北工業会など関連する団体との相互交流も大きな役割となっています。
区内に8つの支部(綱島・新羽・高田・日吉・篠原・樽町・吉田口・太尾)が置かれていることもあり、「身近な場所での会員による防犯活動を行っています。安心・安全に住み過ごすことができる「街づくり」の一助としても、ぜひご入会いただければ」と、篠沢秀夫会長(株式会社シノザワ=新吉田東3)は、新規入会についても広く呼び掛けています。
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【参考リンク】
・神奈川県港北警察署のサイト ※入会問い合わせ先(事務局:生活安全課内)