学生制作チラシで詐欺「撲滅」を、港北署が "ブロック電話"設置呼びかけ | 横浜日吉新聞

横浜日吉新聞

「詐欺ブロック電話」の設置相談は港北署へ――神奈川県内ワースト2位の被害を「撲滅」するため、地域ぐるみでの対策強化を呼び掛けます。

「防犯チラシデザインコンテスト」最優秀賞作品を手にする岩下さん、優秀賞の平田さん(右より)

「防犯チラシデザインコンテスト」最優秀賞作品を手にする岩下さん、優秀賞の平田さん(右より)

港北警察署(大豆戸町)と港北防犯協会(事務局:同警察署内)、港北企業防犯協会(同)は、今週(2021年)10月19日に「防犯チラシデザインコンテスト」の優秀作品作成者の表彰式と感謝状贈呈をおこないました。

港北署の講堂でおこなわれた表彰式・感謝状贈呈式には、学校法人岩崎学園横浜デジタルアーツ専門学(新横浜3)の三辻訓(さとし)校長教務部の村田恒(ひさし)部長と、ポスターをデザインした同校グラフィック科の岩下巴南(はな)さん平田真夢(まゆ)さんの2人が出席。

三辻校長に感謝状が、岩下さんと平田さんにはそれぞれ表彰状が送られた

三辻校長に感謝状が、岩下さんと平田さんにはそれぞれ表彰状が送られた

今年3月に港北署に着任した田村淳一署長が同校の三辻校長に感謝状を授与した後、同防犯協会の川島武俊会長最優秀賞の岩下さん、同企業防犯協会の篠沢秀夫会長優秀賞の平田さんに表彰状を贈呈しました。

今回初となる「チラシデザイン」のコンクール開催の経緯は、今年5月に同署の生活安全課から同校へ打診したことで企画がスタート。

ポスターを手に笑顔も。後列左より篠沢会長、田村署長、川島会長、三辻校長(前列右)

ポスターを手に笑顔も。後列左より篠沢会長、田村署長、川島会長、三辻校長(前列右)

約120人在籍するグラフィック科の学生がこの作品づくりに授業内で挑戦したとのことで、「テーマとなった『詐欺ブロック電話(迷惑電話防止機能付き機器)』について調べて、どのように描けばその性能が伝わるかと工夫しました」と、2人のボディガードに守られた高齢女性をイラスト内に描いた岩下さん。

マンガのコマ割りをデザインに取り入れたという平田さんは、「アイデアは1、2時間でまとめました。学校から貸与されたパソコン、そして自分のタブレット端末を使用し、わかりやすさを意識して、マンガのコマ割りのようなイラストを描きました」と、まさに“デジタルアーツ”の専門学校生らしいIT機器を使用してのチャレンジだったと説明します。

コンクールのエントリー作品12点を同警察署と港北区役所で展示、投票を実施し、上位2作品を最優秀賞と優秀賞としたほか、両作品を用いたチラシは約4万5千枚ずつ、合計9万枚印刷。

詐欺ブロック電話(迷惑電話防止機能付き機器)の設置をアピール

詐欺ブロック電話(迷惑電話防止機能付き機器)の設置をアピール

「まずは地域ケアプラザなど、高齢者が集まる施設に配布しています」(同生活安全課の担当者)とのこと。

新聞折込などでの配布も検討しているといい、区内に作品が配布・掲示されることについて、「最優秀賞に選ばれるとは思っておらず驚いています。チラシを通じて詐欺を減らすことに貢献できれば」と岩下さん。

同様に受賞を驚く平田さんも、「街中にチラシがあることが嬉しい。少しでも『詐欺ブロック電話』を取り付けようと思ってくれる人が増えたなら」と、迷惑電話の番号を自動判別し、電話を受信しない機能や、電話が鳴る前に、相手側へ「録音されています」との警告メッセージを流すという“迷惑電話防止機能”をいかに伝えるかに工夫を凝らしたと、その想いを熱く語っていました。

増える詐欺件数、県内ワースト2位に

特殊詐欺が「電話」から始まることを防ぐ機能が強み

特殊詐欺が「電話」から始まることを防ぐ機能が強み

港北署によると、今年これまでに発生した”オレオレ詐欺”など特殊詐欺の被害件数は45件(9月末暫定値)と、対前年で17件増加、被害額も約5300万円増の約9800万円。その被害は、現在、神奈川県内でワースト2位だといいます。

田村署長は、「県全体ではやや減少傾向にあるのに、港北区は増加傾向となってしまいました」と、区内の被害が増加する現状を嘆きます。

特に区内では、キャッシュカード盗や、身内を装ったオレオレ詐欺、そして還付金詐欺が多くなっているといい、「被害状況で共通しているのは、全て『電話に出た』ことからはじまっていること」と、「詐欺ブロック電話」を取り付けるなどし、対策として、まずは「電話に出ないこと」の効果が高いということについても説明します。

「設置は港北署生活安全課にご相談ください」と田村署長

「設置は港北署生活安全課にご相談ください」と田村署長

また、せっかく留守番電話の機能がある電話機をつけているのにもかかわらず電話につい出てしまったというケースも多いことから、「録音機能があれば安心です。録音されることを犯人は嫌がります」と、田村署長は証拠が残ることを嫌がる「犯人」の特性を分析した上での対策強化を呼び掛けます。

今回、チラシ作成費用を、港北防犯協会とともに負担した港北企業防犯協会の篠沢会長が「今回のポスターコンクールが効果を発揮し、日本全体にアピールできる成果を上げられれば」と語るように、被害を1つでも減らし、撲滅することが望まれる特殊詐欺対策。

「県内ワースト2」から「撲滅」への対策が急がれる

「県内ワースト2」から「撲滅」への対策が急がれる

港北区内の6店舗が「協賛店」となり、「警察に相談・問い合わせしたうえ、6店で『詐欺ブロック電話』を購入した場合は、機器の取り付け工事や各種設定を無料でおこなうことが可能です。この機会に購入を検討してもらえたら」(生活安全課の担当者)と、同署では、詐欺を“撲滅”するための電話取り付け相談(電話:045-546-0110、内線261、262)を呼び掛けています。

港北区内の「協賛店」一覧

)この記事は「横浜日吉新聞」「新横浜新聞~しんよこ新聞」の共通記事です

【関連記事】

「誰にも言わないで」に要注意、日吉下田の信金が警察とタッグで詐欺ストップ(2020年10月14日)

新横浜に通う学生がW杯・五輪対策バッチをデザイン、「オール港北」結束に一役(新横浜新聞~しんよこ新聞、2018年2月28日)

トレッサに登場の「ぽのちゃん」も驚く、師岡住民による防犯パトロールの熱心さ(新横浜新聞~しんよこ新聞、2016年10月17日)※港北警察署のマスコットキャラクター「ぽのちゃん」は同校の生徒がデザインしたという

【参考リンク】

港北警察署公式サイト

身近な詐欺情報~詐欺に係る不審電話に注意!!(同)

学校法人岩崎学園「横浜デジタルアーツ専門学校」公式サイト


カテゴリ別記事一覧