まるで車内展示会、東急の「SDGsトレイン」が一新され目黒・新横浜線に投入 | 横浜日吉新聞

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車内は東急グループをはじめ、沿線の自治体や企業による“SDGsメッセージ展示会”の雰囲気です。

東急グループは東横線などで運行しているラッピング電車「SDGsトレイン」のデザインや車内の掲示物を一新し、今週(2023年)4月18日から目黒線新横浜線にも新たに乗り入れを始めました。

デザインなどが一新された東急グループの「SDGsトレイン」(4月17日、元住吉車庫)

このラッピング電車は「SDGs(エスディージーズ=持続可能な開発目標)」をPRする目的で2020年9月から東横線と田園都市線、世田谷線に投入され、関西の阪急電鉄とグループの阪神電鉄と共同で展開しています。

今回、東急グループでは車両のデザインを一新するとともに、SDGsに関する車内の掲示物もリニューアル。運行路線も従来の東横線などに加え、新たに目黒線と新横浜線にも広がりました。

注目したいのが車内掲示物で、東急グループだけで27種類あり、SDGsの達成に向けた各種取り組みの紹介だけでなく、SDGsに関するクイズを掲載した内容も9パターンほど掲出されています。

車内の広告スペースはすべて「SDGs」に関するもので埋め尽くされている

また、車両デザインにグラデーションを用いて「共創」を表しているように、東急グループ外の行政や団体、企業によるSDGsメッセージもドア横に15種類が集められました。

行政機関では、外務省環境省国連広報センターをはじめ、横浜市川崎市世田谷区目黒区が独自の“SDGs広告”を作成してメッセージを発信。

沿線自治体も“SDGsメッセージ広告”を独自で制作

たとえば、横浜市は「家庭でできる脱炭素行動」をイラストで表し、川崎市は「かわさきSDGs大賞」の取り組みを紹介する内容で、世田谷区は「ごみ」の削減、目黒区は区内の桜を再生するプロジェクトをアピールします。

自治体ごとの特色を見比べるのも面白い

企業では横浜銀行をはじめ、みずほフィナンシャルグループや三井住友銀行、明治安田生命、花王、積水ハウス、竹中工務店などの各社が工夫を凝らしてSDGsの取り組み内容を紹介。

車内は“SDGs展覧会”といった様相で、すべての内容を見るのが難しいほどの種類が掲出されています。

企業も各社が工夫をこらしてSDGsの取り組みを紹介

基本的にどの車両も同じパターンの内容が掲出されていますが、先頭車両と最後尾の車両は掲出内容が若干異なるとのこと。

一部の車両にしか掲出されていない車内吊りメッセージもある

リニューアルされた今回のSDGsトレインは、目黒線と新横浜線に投入され、2026年3月末まで運行の予定。

相互直通運転先にも乗り入れる計画だといい、今後は東京メトロ南北線や都営三田線、埼玉高速鉄道に加え、相鉄線でも見かける機会が訪れそうです。

)この記事は「横浜日吉新聞」「新横浜新聞~しんよこ新聞」の一部共通記事です

【関連記事】

東横線でたまに見かける賑やかな「SDGsトレイン」、2022年まで運行延長(2021年8月30日)

【参考リンク】

東急グループ「SDGsトレイン」の特設ページ(コンセプトなど)

特別企画列車「SDGsトレイン 美しい時代へ号」をリニューアル~運行路線を拡大し、2026年3月まで運行を継続します(東急グループ、2023年3月23日)


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