<レポート>師岡小50周年式典は「子ども」が主役、卒業生も来校で“記念日”彩る | 横浜日吉新聞

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記念すべき創立50周年「子どもたち」が躍動――学校保護者、そして地域全面タイアップで彩る記念式典に感嘆の声があがりました。

「創立50周年式典」の日を迎えた横浜市立師岡小学校(10月29日)

「創立50周年式典」の日を迎えた横浜市立師岡小学校(10月29日)

今年(2022年)9月に創立50周年を迎えた横浜市立師岡小学校(師岡町)では、きのう10月29日(土)午前、「創立50周年きらり笑顔あふれるもろおかっこセレモニー」と名付けた記念式典を開催。

市内最多の1266人(9月16日現在)もの児童が「主役」という位置付けで、子どもたちが自ら式典の司会進行をおこなうという趣向でスタート。

司会進行から会場の装飾まで子どもたちが企画をおこなった

司会進行から会場の装飾まで子どもたちが企画をおこなった

冒頭に演奏、ラストは歌で式典を彩った6年生が体育館での式典に出席したものの、150人超の児童数ということもあり、1年生から5年生までの児童は各教室からオンラインで参加、また各催しについての各学年の感想を共有する方法での式典の“一体感”を演出していました。

この日は、50周年記念実行委員会の会長で、第4代PTA会長の木村繁さんをはじめとした実行委員や、地域活動をおこなう人々など約80人が来賓として来場。

式典の会場となった体育館と各クラスの教室をオンラインで結び全学年児童が参加するスタイルでおこなわれた

式典の会場となった体育館と各クラスの教室をオンラインで結び全学年児童が参加するスタイルでおこなわれた

6年生が演奏する楽曲や歌、「総合的な学習の時間」の成果といった発表に時々大きく頷(うなづ)きながら、惜しみない拍手を送る人々の姿も多く見られました。

この日出席した同小学校の学校運営協議会会長横浜市小学校教育研究会顧問服部信雄さんは、「現在の6年生が、この式典のために2年間続けて、クラス替えといった変化にも対応しながら、準備を進めてきたことが素晴らしい」と、「総合的な学習の時間」なども活用し子どもたちがその成果を発揮したことを笑顔で喜びます。

この日来賓として招かれた人々からは「全て子どもたちの手作りで非常によかった」、「小学生とは思えないクオリティ」、そして「子どもたちがとても頑張っていて感動した」といった声もあがっていました。

学校、保護者、そして地域ぐるみでの“2年越し”の取り組みにより彩りを深めた式典当日の模様を、以下に写真でレポートします。

創立50周年「きらり笑顔(えがお)あふれるもろおかこセレモニー」の手作り看板

創立50周年「きらり笑顔(えがお)あふれるもろおかこセレモニー」の手作り看板

午後におこなわれる「ホームカミングデー」の告知も

午後におこなわれる「ホームカミングデー」の告知も

校舎や校内には50周年を祝う「手作りメッセージ」があちこちに掲示されていました

校舎や校内には50周年を祝う「手作りメッセージ」があちこちに掲示されていました

来訪者を鮮やかに出迎えた創立50周年記念お飴細工「飛翔」(左)は、地元のケーキ店「ラネージュ」(大倉山2)のケーキ職人が在学児童の保護者という縁があり製作したとのこと

来訪者を鮮やかに出迎えた創立50周年記念お飴細工「飛翔」(左)は、地元のケーキ店「ラネージュ」(大倉山2)のケーキ職人が在学児童の保護者という縁があり製作したとのこと

「50周年記念」のプログラムや学校の広報誌「もろおか」148号、記念品紹介などの案内が来賓に配布されました

「50周年記念」のプログラムや学校の広報誌「もろおか」148号、記念品紹介などの案内が来賓に配布されました

大曽根小学校の分校として設置されたころの木製銘板や木村繁会長による歴史を感じる写真展も

大曽根小学校の分校として設置されたころの木製銘板や木村繁会長による歴史を感じる写真展も

地域の歴史が刻まれた写真たち

地域の歴史が刻まれた写真たち

写真は27枚展示。猪子隆弘副校長も式典の進行を見守ります

写真は27枚展示。猪子隆弘副校長も式典の進行を見守ります

式次第や看板も子どもたちが制作し「色とりどり」に

式次第や看板も子どもたちが制作し「色とりどり」に

10月21日開催「50周年 きらり 笑顔あふれる もろおかっこ音楽会」で初披露した大合奏でオープニングを彩りました

10月21日開催「50周年 きらり 笑顔あふれる もろおかっこ音楽会」で初披露した大合奏でオープニングを彩りました

「2年間かけて」練習してきたという「アフリカンシンフォニー」はインパクト抜群

「2年間かけて」練習してきたという「アフリカンシンフォニー」はインパクト抜群

1年生から5年生までも教室からオンラインで参加し演奏に聞き入りました

1年生から5年生までも教室からオンラインで参加し演奏に聞き入りました

会場からは大きな拍手が送られていました

会場からは大きな拍手が送られていました

6年生は着席。川村智子校長のあいさつに聞き入ります

6年生は着席。川村智子校長のあいさつに聞き入ります

学校創立当初から地域とのつながり、支援があり50年間その伝統が続いていることに感謝の言葉を述べていました

学校創立当初から地域とのつながり、支援があり50年間その伝統が続いていることに感謝の言葉を述べていました

全校生徒が描いた「似顔絵」も会場に参加

全校生徒が描いた「似顔絵」も会場に参加

「似顔絵」は記念品として配布されたクラス毎に異なる74パターンのオリジナル「サクマドロップ」に描かれているものとのこと

「似顔絵」は記念品として配布されたクラス毎に異なる74パターンのオリジナル「サクマドロップ」に描かれているものとのこと

「アフリカンシンフォニーは好きな曲だったので気分が高揚しました」と語る漆原順一港北区長。6年生の「記念誌」グループからのインタビューにも協力したエピソードを披露していました

「アフリカンシンフォニーは好きな曲だったので気分が高揚しました」と語る漆原順一港北区長。6年生の「記念誌」グループからのインタビューにも協力したエピソードを披露していました

「50年前は家は少しだけ、畑や田んぼ、山。『となりのトトロ』の景色のようでした」と当日を懐かしむ木村会長。いつまでも思い出として大切な学校として胸に刻んでもらいたいと子どもたちへメッセージを送っていました

「50年前は家は少しだけ、畑や田んぼ、山。『となりのトトロ』の景色のようでした」と当日を懐かしむ木村会長。いつまでも思い出として大切な学校として胸に刻んでもらいたいと子どもたちへメッセージを送っていました

横溝和宏PTA会長は2年前に「師岡小らしさというのは何だろう」と、開催迫る式典について川村校長と話す中で「たくさんの生徒の活き活きとした姿、自主的に考えて計画したものを見てもらうのが師岡小らしさではないか」との着想を得たとのエピソードを明かしていました

横溝和宏PTA会長は2年前に「師岡小らしさというのは何だろう」と、開催迫る式典について川村校長と話す中で「たくさんの生徒の活き活きとした姿、自主的に考えて計画したものを見てもらうのが師岡小らしさではないか」との着想を得たとのエピソードを明かしていました

たくさんの想いが詰まった「50周年記念品」の目録を贈呈していました

たくさんの想いが詰まった「50周年記念品」の目録を贈呈していました

「校歌合唱」では来賓も一緒に歌うシーンも。6年生が作詞したオリジナルソング「ずっとたからもの」も、学校や友だちへの想いを一人ひとりが高らかに響かせていました

「校歌合唱」では来賓も一緒に歌うシーンも。6年生が作詞したオリジナルソング「ずっとたからもの」も、学校や友だちへの想いを一人ひとりが高らかに響かせていました

全学年とも「オンライン」でしっかりとつながり教室から感想コメントも

全学年とも「オンライン」でしっかりとつながり教室から感想コメントも

6年生が「総合的な学習の時間」で学んできた5つの「プロジェクト」の取り組みを発表。まずは「記念誌」グループが動画や模造紙を用いてステージに登場

6年生が「総合的な学習の時間」で学んできた5つの「プロジェクト」の取り組みを発表。まずは「記念誌」グループが動画や模造紙を用いてステージに登場

「ビオトープ」(生きものの暮らす場所)グループはビオトープを完成するまでのプロセスを説明。無事完成させた喜びも共有していました

「ビオトープ」(生きものの暮らす場所)グループはビオトープを完成するまでのプロセスを説明。無事完成させた喜びも共有していました

「花壇」グループは植物クイズも実施。「きらりもろおかかだん」も無事完成し記念撮影もおこなったと報告していました

「花壇」グループは植物クイズも実施。「きらりもろおかかだん」も無事完成し記念撮影もおこなったと報告していました

「畑」グループは畑を作るに至った理由や苦労を「演劇」で披露。収穫し給食になった野菜のクイズも全学年を楽しませていました

「畑」グループは畑を作るに至った理由や苦労を「演劇」で披露。収穫し給食になった野菜のクイズも全学年を楽しませていました

ニュース放映された「井戸」グループの取り組みは地域からの支援があってこそ。新しく看板を設置したことも報告。演劇仕立てでユーモアたっぷりにクイズも出題していました

ニュース放映された「井戸」グループの取り組みは地域からの支援があってこそ。新しく看板を設置したことも報告。演劇仕立てでユーモアたっぷりにクイズも出題していました

フィナーレは6年生の合唱「地球星歌」と「ふるさと」。「ふるさと」は小学校では取り組むことが稀有な3パートでの合唱で大きな感動を呼んでいました

フィナーレは6年生の合唱「地球星歌」と「ふるさと」。「ふるさと」は小学校では取り組むことが稀有な3パートでの合唱で大きな感動を呼んでいました

感動の式典を終え、主催者側には「ほっ」としたかの安堵の表情も見られました

感動の式典を終え、主催者側には「ほっ」としたかの安堵の表情も見られました

井戸を掘削した株式会社森ボーリングの森拓也さん(左から3人目)も笑顔で会場を後にしていました

井戸を掘削した株式会社森ボーリングの森拓也さん(左から3人目)も笑顔で会場を後にしていました

6年生が「製作途中」だという師岡小ジオラマ

6年生が「製作途中」だという師岡小ジオラマ

学習の成果の展示が所狭しと貼られ、来賓を見送っていました

学習の成果の展示が所狭しと貼られ、来賓を見送っていました

来賓に配られた記念の「お弁当」は歴代PTA会長が育てた野菜を使用しザ・ニューオークラ(樽町4)が協力して製作。「地域の思いが詰まった」お弁当に。川美せんべい(神奈川区神大寺)は卒業生が店主を務めているとのこと

来賓に配られた記念の「お弁当」は歴代PTA会長が育てた野菜を使用しザ・ニューオークラ(樽町4)が協力して製作。「地域の思いが詰まった」お弁当に。川美せんべい(神奈川区神大寺)は卒業生が店主を務めているとのこと

この日のタイムマシン給食は1972年10月のもの。あげパンと豚汁などが全校生徒に提供されました

この日のタイムマシン給食は1972年10月のもの。あげパンと豚汁などが全校生徒に提供されました

横浜市教育委員会からの来賓で教育委員の大塚ちありさんや学校運営協議会の皆さんも「記念式典」の感動を語り合いながら懐かしいタイムマシン給食を味わっていました

横浜市教育委員会からの来賓で教育委員の大塚ちありさんや学校運営協議会の皆さんも「記念式典」の感動を語り合いながら懐かしいタイムマシン給食を味わっていました

午後には過去3年間の卒業生を招いた「ホームカミングデー」。多くの卒業生たちが少しずつ懐かしい母校に来校していました

午後には過去3年間の卒業生を招いた「ホームカミングデー」。多くの卒業生たちが少しずつ懐かしい母校に来校していました

かつて教鞭(きょうべん)を執(と)った先生方からのメッセージを掲示し卒業生たちを待つ川村校長

かつて教鞭(きょうべん)を執(と)った先生方からのメッセージを掲示し卒業生たちを待つ川村校長

「ビンゴ大会」ではトレッサ横浜ほかで購入したという豪華景品も。卒業生たちは懐かしい再会を喜びながら懐かしい学校でのひとときを楽しんでいました

「ビンゴ大会」ではトレッサ横浜ほかで購入したという豪華景品も。卒業生たちは懐かしい再会を喜びながら懐かしい学校でのひとときを楽しんでいました

いつまでも「きらり笑顔」あふれる師岡小で

いつまでも「きらり笑顔」あふれる師岡小で

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師岡小で50周年ソングやホームカミングデー、タイムマシン給食や特別授業も(2022年9月30日)

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【参考リンク】

横浜市立師岡小学校のサイト

10月29日(土)ホームカミングデー開催について(同)


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