“小さな桃の木”がまちを彩る、綱島西「パデュ通り」に大型プランター12台 | 横浜日吉新聞

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「緊急事態宣言」が明けた綱島西の商店街に、新たに大型プランター12台が登場。季節の花たちが植えられ、通りかかる人を楽しませています。

綱島西2丁目「パデュ通り」の西側から花植え作業がおこなわれた(10月8日)

綱島西2丁目「パデュ通り」の西側から花植え作業がおこなわれた(10月8日)

綱島エリアで花と緑のまちづくりを行うことを目的とした地域団体「フローラルつなしま」(正式名称:綱島西地区緑のまちづくり推進団体、中森伸明会長)は、今月(2021年)10月8日午前、綱島西2丁目の東西約350メートルの「パデュ通り」での花植えや新設・既存のプランターの草花の手入れをおこないました。

この日作業を行ったのは、「フローラルつなしま」に参加し、綱島エリアの緑化活動に取り組んでいるボランティア団体「グループ花いっぱいTsunashima(綱島)」に所属する約20人のメンバー。

1996(平成8)年3月に整備完成したというパデュ通りは、フランス南東部の都市・リヨン市のショッピングセンター「ラ・パデュ・ショッピングセンター」から名付けた経緯があり、横浜市経済局と神奈川県商業観光課の支援を受けた「横浜市商店街振興プラン推進事業」により、「水と花と彫刻文化のある街」をコンセプトにショッピングゾーンを作り上げたといういきさつがあります。

「グループ花いっぱいTsunashima」の皆さん。後方左から4人目が綱島地区センターの田川副館長

「グループ花いっぱいTsunashima」の皆さん。後方左から4人目が綱島地区センターの田川副館長

2000(同12)年に、同団体がプランターやフラワーボックスの維持管理を依頼された経緯があり、以降21年間、月1回程度の管理作業や、年2回の花の植替えを継続してきました。

今回の活動では、新たに設置した12台の大型プランターに、「暑さや寒さに強い宿根草主体の植栽」(同団体)として、ゼラニウムやネメシア・メシア、姫小菊ブラストバイオレットやカルーナ、ヒューケラやビデンスなどの花を植え、また、また既存のプランターやフラワーポットには多肉植物などをアレンジ、雑草を抜くといった作業をおこなっていました。

新たに設置された12台の大型プランターには、小さな桃の木「ボナンザピーチ」の苗木がアクセントとして植えられた

新たに設置された12台の大型プランターには、小さな桃の木「ボナンザピーチ」の苗木がアクセントとして植えられた

この作業に先立ち来訪したパデュ通りを形成する商店街「綱島モール商店会」会長・黒川亮一さんは、「(21年間もの)長い間、花の手入れをしてもらいありがとうございます」とあいさつし、プランターの老朽化や酷暑対策も考慮した水持ちが良い大型プランターを設置したことを報告。

「フローラルつなしま」の事務局・綱島地区センター(綱島西1)の田川正人副館長は、「当地区センターで誕生し活動を行うガーデニングクラブは、2019年7月の発足当時は18人だった会員数も、今は48人にもなりました」と、複数団体にまたがり活動する人々や、地域活動に初参加となる人々による「花と緑のまちづくり」の輪の広がりについて熱く語っていました。

約2時間にわたりおこなわれたこの日の作業では、地域まちづくりの理念から、綱島ゆかりの「桃」も植栽。

「パデュ通り」の東側、綱島駅に近い場所にも新しいプランターが設置された

「パデュ通り」の東側、綱島駅に近い場所にも新しいプランターが設置された

「桃」の中でも、木の背が低く、プランターや鉢植えでも育てられる品種として知られる「ボナンザピーチ」の苗木を、12台の大型プランターに“アクセント”として植えることでの演出にも初挑戦していました。

買い物などで通りかかる人々が、水やりに至るまでの作業を眺め、「この花は何ですか」といった会話が弾む一幕も。

「水やり部隊」も出動し、新しく植えられた花や古いプランターの草花にもたっぷりと水を与えていた

「水やり部隊」も出動し、新しく植えられた花や古いプランターの草花にもたっぷりと水を与えていた

最後は、綱島駅西口周辺の綱島西口商栄会綱島西口商店会に至るまでのエリアの草花の手入れもおこない、夏を思わせる暑さも感じるなかの作業を終えていました。

今回の作業は、横浜市環境創造局が行う「横浜みどりアップ計画」での助成を受け、昨年(2020年)4月から2023年3月末までに、3カ年かけての地域緑化計画を実現するための地域プロジェクト「つなつなプロジェクト」の一環としておこなわれたものとなっています。

新型コロナ禍の影響もあり、「本来は、もう少し早い段階で実施したかったのですが、この時期の実施となりました」と、同プロジェクト委員の吉原智恵子さん

花が好きなメンバーが集い、花や緑を知り学び、交流や語らいを楽しみながら活動を行っているという。既存のプランターやフラワーポットの手入れも

花が好きなメンバーが集い、花や緑を知り学び、交流や語らいを楽しみながら活動を行っているという。既存のプランターやフラワーポットの手入れも

今回の企画の中心となった同委員で、「グループ花いっぱいTsunashima」リーダーの真島淳子さんは、「コロナ禍による一大“ガーデニングブーム”の到来で、花苗の価格が高騰してしまい、その調達に大変苦労しました。既存のフラワーポットは、多肉植物など丈夫なもので花と緑を維持するよう工夫しています」と、最も大変だという“水やり”の作業にも配慮しての花と緑のアレンジをおこなったと語っていました。

真島さんが立ち上げた綱島小学校(綱島西3)のPTAサークル「園芸部」からの流れを汲むメンバーも、今回の花植えに多数参加していることから、若年層の「地域まちづくり」への参加のきっかけづくりの一例としても注目を集めることになりそうです。

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【参考リンク】

つなつなプロジェクトFacebookページ

地域緑化計画・活動状況(綱島西地区)(横浜市環境創造局みどりアップ推進課)※詳細が記載された「地域緑化計画書」(PDFファイル)へのリンク有

・​黒川ビルと周辺のご紹介(黒川ビル モールリマーク)※綱島モール商店会(パデュ通り)の再開発についてなど。「綱島商店街」公式サイト【もるねっと】の由来でもある

綱島について(同)※「綱島と桃」についても記載


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