15年間ひたすら綱島の街の美化に努めたボランティア団体、国が功績を表彰

横浜日吉新聞
「グループ花いっぱいTsunashima」が国土交通大臣表彰を受賞。代表の真島淳子さん。6月12日(日)に千葉県柏市で開催された表彰式にも出席した

「グループ花いっぱいTsunashima」が国土交通大臣表彰を受賞。代表の真島淳子さん。6月12日(日)に千葉県柏市で開催された表彰式にも出席した

綱島で15年以上という長きにわたり、駅前の商店街を「花いっぱいに」と活動するボランティア団体の功績が大きく称えられています。東急東横線綱島駅から続く500メートルの商店街の緑化に取り組む「グループ花いっぱいTsunashima(綱島)」が、2016年6月、第27回「みどりの愛護」功労者として、国土交通大臣表彰を受賞しました。

これは、花と緑の愛護に顕著な功績のあった民間の団体に対し、その功績をたたえ、緑化推進活動の模範として表彰するもので、各都道府県、政令指定都市、国土交通省などが推薦した全国130団体が受賞。横浜市では、他に三ツ境公園愛護会(瀬谷区)、宮沢の森愛護会(同)も選ばれています。

「グループ花いっぱいTsunashima」は、2001年3月から活動を開始。元々は、横浜市経済局の「ライブタウン整備事業」(商業を核としたまちづくりを推進する事業)を利用し、商店街が「水と花と彫刻のある街」綱島をイメージして道路やアーケードを整備。各街区にフラワーポットを設置します。しかし、その維持管理が大変な苦労を伴うことから、設置4年後に、当時、綱島小学校のPTA園芸部員として地域の緑化活動に取り組んでいた、綱島在住の真島(まじま)淳子さんに声がかかり、真島さんが発起人となり「グループ花いっぱいTsunashima」を設立。商店街を「花いっぱいに」するための活動を今に至るまで、15年もの長きにわたり行うことになります。

代表の真島さんは花と緑のリーダ―として活躍、「生き物好き」が原点

真島さんに綱島駅西口からパデュ通りを案内してもらう。パデュ通り、パデュ中央広場は、横浜市の姉妹都市フランス・リヨンをイメージしているという。「花と彫刻文化のある街・綱島」のシンボル的な存在。この花壇も「グループ花いっぱいTsunashima」のメンバーたちが手入れを行っている

真島さんに綱島駅西口からパデュ通りを案内してもらう。パデュ通り、パデュ中央広場は、横浜市の姉妹都市フランス・リヨンをイメージしているという。「花と彫刻文化のある街・綱島」のシンボル的な存在。この花壇も「グループ花いっぱいTsunashima」のメンバーたちが手入れを行っている

現在も「グループ花いっぱいTsunashima」代表で、港北区の「よこはま花と緑の推進リーダー」(公益財団法人横浜市緑の協会)、よこはま緑の推進団体港北区連絡会の副会長としても地域に貢献する真島さんは、「東急電鉄の宅地開発で、ここ綱島の住宅街が分譲された頃からここにいました」と、綱島の街に住むことになったきっかけを語ります。

両親共に草花への愛情がある環境で育ったためか、子どもの頃から草花や動物など「生き物」が大好きになったという真島さんは、中学校に入り生物部に入部。大学でも生物学を専攻し、社会人時代は、国立公害研究所(当時の環境庁:現環境省国立環境研究所)にて、植物生理の実験を6、7年間担当することになります。当時、“温室を使いたい放題の環境”だったことから、「種をまき、植物を育てることを徹底的に行うことになったんです。ここでの経験が、今に本当に役立っていて、良かったなぁと思っています」と、その頃の経験が、現在の“種から苗を育てる”スキルにつながったといいます。

小学校のPTAで園芸部を立ち上げ「今につながる」活動に

綱島小学校のPTA園芸部による花壇。真島さんが現在も同部のアドバイザーを務めていることもあり、「グループ花いっぱいTsunashima」は口コミや紹介で入会者が入ってくるという

綱島小学校のPTA園芸部による花壇。真島さんが現在も同部のアドバイザーを務めていることもあり、「グループ花いっぱいTsunashima」は口コミや紹介で入会者が入ってくるという

真島さんは「グループ花いっぱいTsunashima」発足時、綱島小学校でPTAサークルの園芸部を立ち上げ、活動していましたが、現在もそのつながりは続き、現在も園芸部のアドバイザーを務めています。その縁からか、同グループのメンバーも30代から70代までの幅広い世代の約35人が所属。現役PTAとつながりも継続していることから、若いメンバーも積極的に入会、活動に参加しています。

また、「商店街を歩く地域の方々の“心”が和むよう、定期的な植栽計画をたてています。季節ごとの花を楽しんでいただけるんです」と、花苗の確保から種まき・挿し芽での花苗育成、港北区内の生産農家や協力店舗からのお得な金額での苗の購入など、見えない部分での活動があるといいます。

月に1、2回、平日の午前中に和気あいあいと集まり、花や緑の手入れを行う「グループ花いっぱいTsunashima」の活動は、そういった“影の努力”を惜しまない、真島さんや、小学校ゆかりのママ、近隣の花や草木を愛するメンバーたちの日々の活動、それを支える一人ひとりの「心」で支えられているといいます。

活動終了後のランチミーティングも楽しみの一つになっており、「お花を植え、水をやり、日々手入れを行って、“街を、仲間たちと一緒に綺麗にする”という目標を持ちつつ、日々の近況について、ちょっとしたことでも楽しく語らう。これが、最高の時間なんです」と、真島さんは、仲間たちと“街づくり”を分かち合うことのささやかな感動を強調します。

商店会の垣根を越えて活動、綱島駅西口周辺が「花いっぱい」に

綱島駅西口ウエストアベニューに置かれたフラワーポッド(花台)。2013年に東急電鉄が主催する緑化活動支援「みど*リンク」に公募で選ばれ設置された

綱島駅西口ウエストアベニューに置かれたフラワーポッド(花台)。2013年に東急電鉄が主催する緑化活動支援「みど*リンク」に公募で選ばれ設置された

東急綱島駅を出てすぐの綱島西口商店会綱島西口商栄会、そしてイトーヨーカドー前のパデュ中央広場に至る綱島モール商店会に至るまで、花壇や大小のフラワーポット約100基(立方体のフラワーポット88個、大型コンテナ17個、円形花壇1箇所)の管理を、各商店会と共同で行い、年間1800株もの花を植栽しているという「グループ花いっぱいTsunashima」の活動は、そのスケールの大きさ、活動の緻密(ちみつ)さなども相まって、多方面から注目されています。

昨年2015年6月には「よこはま緑の推進団体優秀活動表彰」(公益財団法人横浜市緑の協会)の最優秀活動賞も受賞。今回の国土交通大臣表彰でも、長年の地道な活動が高く評価されています。

対外的にも、綱島商店街などのホームページや、インターネット(フェイスブック)での情報発信も積極的に行っており、多くのボランティア活動への参加や活動への協力を得やすい環境を、一歩ずつ作ってきたといいます。

綱島西のバス通りにあるピーチ花壇。「昭和13年頃までの綱島は、日本一の桃の生産地」と街の歴史を伝える。この花壇も「グループ花いっぱいTsunashima」が手入れを行っている

綱島西のバス通りにあるピーチ花壇。「昭和13年頃までの綱島は、日本一の桃の生産地」と街の歴史を伝える。この花壇も「グループ花いっぱいTsunashima」が手入れを行っている

そんな「グループ花いっぱいTsunashima」の今後の目標を聞くと、「やはり、若い方をはじめとした地域のより多くの方にこの活動に賛同いただき、この活動の“核”になってくれる人が育ってくれたなら嬉しいです」と真島さん。

元々は、放置自転車の対策にと始まったともいわれるこの綱島の街、西口の商店街を中心とした「花いっぱい」の街づくりが、これから再開発が劇的に進む綱島の街全体、周辺地域に、「ソフト面」でのコミュニティー作りや景観育成、街の活性化に良い影響を与え、大きなうねりとなりつながっていくのかに、より大きな注目が集まっています。

【参考リンク】

グループ花いっぱいTsunashima Facebookページ

本市の活動団体が国土交通大臣表彰を受賞~グループ花いっぱいTsunashima(横浜市記者発表資料)

よこはま緑の推進団体優秀活動表彰(園芸家の覚え書きブログ)

2013年度『みど*リンク』アクション認定証授与式【綱島西口商店会】(東急電鉄)

港北オープンガーデン2016~綱島地区の地図[PDFファイル](2013年から港北区が実施・真島さん宅など今回の記事の複数箇所が会場となっている)


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