<横浜市交通局>乗車人員減が「戦後最大」、グリーンライン6両化は継続

横浜日吉新聞

これほど大きくお客様が減少したのは、終戦を迎えた昭和20年以来のこと。戦後最大の乗車人員の減少だ」――今年(2021年)4月に100周年を迎えた横浜市交通局が新型コロナウイルス禍の影響で歴史的ともいえる乗客減に見舞われています。

地下鉄・バスとも乗車人員が大幅に減っているという(イメージ、高田駅)

先週10月8日に開かれた横浜市会の「決算第二特別委員会」で、交通局の三村庄一局長は、「市営交通100年の歴史のなかで、1年間にこれほど大きくお客様が減少したのは、横浜大空襲で壊滅的な打撃を受け終戦を迎えた昭和20年以来のこと。戦後最大の乗車人員の減少となった」と前年2020(令和2)年度の経営状況を報告しました。

市営交通では1日あたりの乗車人員は新型コロナ禍前の2019(令和元)年度ではバス・地下鉄あわせて約100万人だったのが、前年は23.7%減の77万人と大幅に減少したといいます。

1997(平成9)年から20年以上続けてきた小学生向けの運賃割引企画「バス50円・地下鉄110円」も2020年の冬休みが最後となった

その結果、乗車料収入がバス事業で36億300万円減り、地下鉄事業では101億500万円減と大幅に減収。さらに感染対策として車内の飛沫感染防止シートの設置や車内の消毒、換気装置の改修などに1億1700万円を要したとのこと。

今年度の第1四半期(4月~6月)は、最初の緊急事態宣言中だった前年の同時期と比べて落ち込み幅は縮小しているものの、コロナ禍前と比べ2割から3割程度減少している状態だといいます。

市営交通100周年のヘッドマークを掲げたグリーンライン車両(2021年6月)

同局長は、「生産年齢人口の減少によるお客様の減少は、交通事業の長期的な課題と考えていたが、コロナ禍で即座に対応しなければならない課題となった」と捉え、「コロナが収束しても以前のような水準に戻らないことも想定し、これまでとは経営に対する考え方を根本的に変えることが必要だ。身の丈にあった経営を行う」との考えを示しました。

一方、全10駅でホーム延長などの工事を現在行っている地下鉄グリーンラインの6両編成化については、「工事は来年(2022年)の3月には完成し、同年夏ごろより6両化した車両を営業線に投入し始める予定で、令和6年(2024年)度末までに在籍車両全17編成中10編成を6両化する」(同局技術管理部・村田守廣部長)と報告。

グリーンラインの全駅で6両化対応のホーム延長工事が行われている(2021年6月、日吉駅)

城博俊副市長は、「グリーンラインの6両化は交通事業者の輸送力増強ということだけでなく、これを契機に周辺の開発や商店街の振興といった政策とも連携し、オール横浜市でまちづくりに貢献していく取り組みにしていきたい」と述べ、市全体で取り組む重要な事業であるとの考えを示しました。

これらは同特別委員会に所属する福地茂市議(自民党・無所属の会、港北区)と磯部圭太市議(同、保土ケ谷区)の質問に答えたものです。

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横浜市交通局が100周年、記念サイト開設や電車ヘッドマークの掲出も(新横浜新聞~しんよこ新聞、2021年3月8日)

【参考リンク】

横浜市交通局「令和3年度 交通局運営方針・事業概要」(今年度の概要)

「令和2年度 市営交通事業の決算(速報)」について(横浜市交通局、2021年7月12日)


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