グリーンラインの「6両化」は一部編成のみ、節約志向は過去の苦い経験が影響か

横浜日吉新聞

かつて建設の中止という選択肢さえ示され、妥協の末に4両編成となった横浜市営地下鉄「グリーンライン」。開業後は当時からすれば“予想外”ともいえる飛躍を遂げ、これから元の計画通りに6両編成化に踏み出そうとしています。

2022年4月以降に一部で6両編成化が行われる「グリーンライン」

現在開会中の横浜市会「予算第二特別委員会」で、今月(2018年3月)2日に横浜市交通局が6両編成化へのスケジュールこれまでの経緯を述べたもので、都筑区から選出されている草間剛議員(自民党)と斎藤真二議員(公明党)の質問に答えました。

市交通局の城博俊局長は「駅や車両基地は6両編成を前提としていたという経過もあり、今ある施設や用地を最大限に活用することで、必要最低限の設備投資とする」と述べ、今後131億円をかけて、今ある列車17編成のうち10編成のみを6両化すると説明。

4月から始まる2018(平成30)年度は、駅や車両基地の基本設計を予定しており、その後、2022(平成34)年度から2024(平成36)年度(2025年3月まで)にかけて10編成の6両化を行う計画です。一方で4両編成の列車も引き続き残ることになるため、「案内には工夫が必要」(同)との考えを示しました。

これまで列車が4両となっていた理由について同局長は、「グリーンラインの建設を続けるための条件として、(建設費の)3000億円を500億円削減するため6両から4両に変えた」と振り返ります。

当初は6両編成で計画されていたため、ホームは6両分のスペースが設けられている駅も(センター南駅)

グリーンラインの建設が行われていた2003年、市交通局は「借金のために借金を重ねる悪循環から未だ抜け出せずにいる」(横浜市営地下鉄事業のあり方に関する答申)という状況のため、日吉からセンター南北駅間の部分開業や、全線の建設中止という選択肢さえ提示され、「駅周辺の土地の計画的有効利用が実施できない場合や、周辺地権者の同意協力が得られない場合には、駅開設の中止も視野に入れる必要がある」(同答申)とまで指摘されていました。

そうした厳しい状況下で行われた検討の末、誕生したのが4両編成のグリーンライン。今回、6両編成化を一部にとどめたのは、最混雑区間である日吉本町~日吉間の混雑解消のみを目的としたためだといいます。こうした慎重な投資判断は、当時の苦い経験が影響しているのかもしれません。

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【参考リンク】

横浜市交通局「平成30年度予算概要」PDF、7ページにグリーンラインの6両編成化に関する説明)

横浜市営地下鉄事業のあり方に関する答申PDF、2003年9月、7ページ目以降にグリーンライン[地下鉄4号線]の建設に対する厳しい選択肢が数々示されている)


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